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外科治療で脳の機能を回復を図る
脳神経外科

地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪急性期・総合医療センター

(大阪府 大阪市住吉区)

最終更新日:2025/03/31

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  • 保険診療
  • くも膜下出血
  • 痙性斜頸(頸部ジストニア)
  • 三叉神経痛
  • 水頭症
  • てんかん
  • 頭部外傷
  • 脳梗塞
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  • 本態性振戦
  • もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)
  • 頭痛
  • 未破裂脳動脈瘤
  • めまい

社会の高齢化に伴う脳卒中患者の増加など、その重要性を増している脳神経外科。「大阪急性期・総合医療センター」の脳神経外科は、地域の急性期治療を24時間365日体制で担っているだけでなく、パーキンソン病やジストニアに対する定位的脳深部刺激療法に代表される機能的脳神経外科分野にも注力し、痛みや不随意運動、痙縮の改善をめざしている。「機能的脳神経外科の分野が対象とするのは診断が難しく、治療法が普及しているとは言い難い疾患が中心。だからこそ、丁寧な説明を尽くした上で十分に納得し、治療法を選択してほしいと思います」そう真っすぐに語る飯田淳一主任部長に、機能的脳神経外科分野の対象疾患や具体的な治療法について詳しく話を聞かせてもらった。(取材日2024年12月17日)

耐えられない痛みや不随意運動をコントロールして、生活の質の向上をめざす

Q脳神経外科で対応している疾患は?

A

脳神経外科の飯田淳一主任部長

脳神経外科は脳・脊髄・神経を専門とする診療科です。けいれん、片まひ、頭痛、歩行障害、めまい、意識障害、しびれを伴うような幅広い疾患に対応しており、手術のほかにも放射線治療、薬物治療、予防を含めた総合的な診療を行います。代表的疾患は未破裂脳動脈瘤、もやもや病、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害、脳腫瘍、脊椎脊髄疾患、頭部外傷、水頭症、先天性奇形などで、緊急対応が必要となる疾患が多く含まれるため怖いイメージをお持ちの方も多いかもしれません。一方、命に別状はないものの脳や脊髄の機能障害によって起こる震えなどの不随意運動や痛みの緩和を目的として行われる外科的治療を機能的脳神経外科といいます。

Q機能的脳神経外科の対象となる疾患は?

A

機能的脳神経外科では経験豊富なスタッフがそろう

代表的な疾患は、パーキンソン病、本態性振戦、体が勝手にうごいてしまうジストニアや痙性斜頸などです。また脳や脊髄の病気で筋肉に異常な力が入り手足が動かしにくくなる痙縮や、神経の痛みや血流障害に伴う難治性疼痛、てんかん、片側顔面けいれんや三叉神経痛も治療対象となります。中には難病といわれる病気や進行すれば日常生活に不自由を来すような病気も含まれており、どの疾患も自然治癒することはまれです。また、一般的な脳神経外科では機能外科の専門的治療ができないことも多く、諦めている人も多いのが現状です。そこで当科では脳や脊髄に直接アプローチして、つらい症状の改善や日常生活の維持、生活の質の向上をめざします。

Q具体的にはどのような治療を行うのですか?

A

どんな病気もまずは薬物治療から行います。特にパーキンソン病は薬物治療もかなり進歩していますので、最初は脳神経内科での治療が中心です。しかし、薬物治療で改善が見込めない場合は、脳の特定の部位に電極を留置し電気を流して症状の改善を図ります。「脳に電気を流すの?」と怖いイメージを持つ方が多いかと思いますが、この治療法は日本ではあまり知られていないものの、定位的脳深部刺激術(DBS)と呼ばれる世界的に確立された治療法で、日本でも2000年には保険適用となっています。パーキンソン病以外にも、本態性振戦やジストニアなど体が勝手に震えたり動いたりする不随意運動症に対しても行われる治療です。

Q痛みがある疾患についてはどのように対応していますか?

A

活動的な日常を送るため、つらさが軽減する治療をめざす

痛みがある疾患に対しても同じで、薬物治療では十分な改善が得られない場合には、脊髄刺激療法(SCS)という脊髄に微弱な電気を流すことで難治性の痛みを緩和するための治療を行っています。この治療法も世界では40年以上前から実施されている確立された治療です。神経障害痛や虚血痛に対して行われる治療ですが、改善が見込めない場合や治療が不要になった場合には元の状態に戻すこともできます。また、痙縮に対してはボツリヌストキシン製剤注射療法の施行やバクロフェン髄注療法(ITB)を行っています。どちらも根治をめざす治療ではないものの、つらさが軽減すれば活動的な日常を送るための助けになるでしょう。

Q御院の機能的脳神経外科の特徴を教えてください。

A

あらゆる相談に親身に応じている

パーキンソン病、本態性振戦を含む不随意運動、難治性疼痛、痙縮などは診断が難しく、治療法も残念ながら普及していないのが現状です。そこで当院では治療対象となる患者さんやご家族、ご友人、介護職の方に向けた無料説明会を定期的に開催しています。説明会では治療の詳しい説明はもちろん、手術で使用する機械を実際に触っていただくなど、新たな治療の選択肢として受け入れてもらえるよう努めています。また、脳神経内科や総合リハビリテーションセンターと深く連携して、手術の可否や手術時期の見極めを行っています。大切なのは患者さんの納得と選択だと考えています。些細なことで構いませんので、安心してご参加いただければと思います。

患者さんへのメッセージ

飯田 淳一 主任部長

1990年奈良県立医科大学卒業。国立奈良病院脳神経外科、国立循環器病センター脳血管外科、奈良県立医科大学脳神経外科等を経て、奈良県西和医療センター脳神経外科部長、奈良県総合医療センター脳神経外科部長を歴任。2018年7月大阪急性期・総合医療センター脳神経外科主任部長に就任。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。日本脳卒中の外科学会代議員。

脳卒中や脳腫瘍の治療をする脳神経外科のことは知っていても、機能的脳神経外科について詳しく知っている人はまだ少ないもの。そのせいか日本では、脳や脊髄の機能障害によって起こる不随意運動や痛みの緩和のための手術があることが知られていません。また、知ってはいても不安のほうが大きいのではないでしょうか。しかし、これらの手術は世界中で多くの人が受ける手術であり、術後の日常生活の改善が期待できます。機能外科手術は病気そのものの治療ではなく、脳や脊髄の機能障害の改善を目的とした手術です。魔法のようにとはいきませんが、つらい症状の改善・緩和には有用です。興味がある方は、ぜひ一度説明会にご参加ください。

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