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手術で予防を図る脳梗塞
脳神経センターで行う脳梗塞の予防的治療

埼玉県立循環器・呼吸器病センター

(埼玉県 熊谷市)

最終更新日:2024/05/31

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  • 脳梗塞

脳への血流が詰まり脳細胞が壊死してしまう脳梗塞。突然発症することが多く、超急性期ではカテーテルによる血栓回収療法で血管の再開通を図る治療が行われるが、軽い症状や脳梗塞の前兆であるTIA(一過性脳虚血発作)の状態で見つかれば、予防的手術で、将来の脳梗塞発症のリスクを抑えることがめざせるという。「埼玉県立循環器・呼吸器病センター」の脳神経センターでは、TIAや軽い脳梗塞と診断され血管狭窄や閉塞が見つかった患者に対して、頸動脈ステント留置術(CAS)や頸動脈内膜剥離術(CEA)、またはバイパス手術などを実施し、脳梗塞の予防に努めている。そこで、センター長の吉川雄一郎先生に、脳梗塞の予防を図る治療について聞いた。(取材日2024年5月13日)

一過性脳虚血発作や軽い脳梗塞の状態は、カテーテル治療やバイパス手術で将来の脳梗塞発症の予防もめざす

Q脳梗塞の原因はなんでしょうか。

A

数多くの脳神経外科手術を担うセンター長の吉川先生

脳梗塞には、心臓にできた塞栓が脳血管に詰まる心原性脳塞栓、動脈硬化によって頸部や頭蓋内の動脈が細くなるアテローム血栓性脳梗塞、脳深部の細い血管が詰まるラクナ梗塞などがあります。脳梗塞が起こる原因はさまざまですが、主な原因として、頸動脈の狭窄や閉塞、頭蓋内動脈の狭窄や閉塞が挙げられます。突然発症することの多い脳梗塞ですが、時として軽い症状や、脳梗塞を発症する手前のTIA(一過性脳虚血発作)で見つかることもあり、そのような状態であれば予防が図れる可能性があります。また、脳ドックで事前に血管の状態を調べることで、将来の脳梗塞発症のリスクをチェックすることもできます。

Q脳梗塞を予防するための治療法があるのですね。

A

2つのハイブリッド手術室を備えている

軽い脳梗塞やTIAで頸動脈や頭蓋内動脈に狭窄や閉塞が見つかった場合、治療によって血流の改善を図ることで完全な脳梗塞に陥らないよう予防することがめざせます。頸動脈狭窄に対してはカテーテルによる頸動脈ステント留置術(CAS)と病変を切開して摘出する頸動脈内膜剥離術(CEA)が、頭蓋内動脈狭窄や閉塞には頭蓋外内バイパス術(STA-MCAバイパス)などが行われます。いずれも確立された治療です。また、予防ではありませんが、脳梗塞の超急性期の患者さんには、カテーテルを用いた血栓回収療法で血管の再開通を図る治療を行う場合もあります。脳神経センターでは、24時間365日体制で脳梗塞治療に対応しています。

Q予防的な治療で期待できる効果やリスクを知りたいです。

A

脳卒中専門の集中治療室であるストロークケアユニット(SCU)

CEAやCASでは細くなった頸動脈を広げることにより脳への血流改善が見込めるほか、CEAではプラークの除去を行うことで頸動脈からの血栓飛散による脳梗塞を防ぐことが期待できます。STA-MCAバイパスでは、詰まったり狭窄している動脈の領域の血流増加を図ることで、脳梗塞の予防効果が期待できることが知られています。一方で、細くなった血管が広がった場合、それまで乏しかった血流が一気に勢い良く流れ過灌流の状態になり、脳卒中を発症するリスクもあります。あらゆる手術がそうであるように、脳梗塞の予防的治療もリスクはゼロではありませんが、期待できる効果がそれを上回ると判断した場合は、治療をお勧めしています。

Qどんな人に予防的な治療が適応されますか?

A

高齢の人も含めて適応があれば治療が可能だと話す吉川先生

軽い脳梗塞やTIAなどで、頸動脈や頭蓋内動脈に狭窄や閉塞が見つかった患者さんは、まずは抗血小板薬による内科的治療を開始します。その後、脳血管撮影やSPECT検査、超音波検査などで詳しく血管の狭窄度や脳血流の灌流状態などを調べ、今後の脳梗塞発症リスクが高いと判断した場合に、カテーテルや手術による発症予防を見据えた治療を検討します。治療をするかどうかは、年齢や、全身状態や日常生活の自立度なども勘案し決めていきますが、近年では、高齢の方も治療対象になってきています。

Q脳神経センターでの脳梗塞に対する取り組みを教えてください。

A

医師とコメディカルが連携して手厚く患者をサポート

当院の治療は、カテーテル治療と切開して病変を切除する手術の両方に対応しており、どちらかに偏ることなく、患者さんにとって適切な方法を選択しています。CASやCEAの症例数が多く、治療経験も豊富な専門の医師がそろっていますので、予防的な治療の適用となった方は安心して受診していただければと思います。また、当院では、入院、手術、リハビリテーションまで一貫して、全スタッフがきめ細かくサポートします。さらに、脳神経センターは脳卒中相談窓口を開設し、入院前から退院後の生活まで幅広く患者さんやご家族を支えることで、不安なく治療を受けていただけるように環境を整えています。

患者さんへのメッセージ

吉川 雄一郎 センター長

2002年長崎大学医学部卒業。九州大学脳神経外科入局。2010年九州大学大学院医学研究院修了。2014年より、埼玉医科大学国際医療センターに勤務し、高難度脳動脈瘤を含む脳動脈瘤手術を多く手がける。くも膜下出血後の脳血管攣縮の研究にも従事。2019年、脳神経センターの立ち上げに際して初代センター長として同院に着任。脳神経外科科長、脳卒中センター長も兼務。

当院では、カテーテルによる血栓回収療法やt-PA静注療法といった脳梗塞の急性期治療だけでなく、脳梗塞の再発予防のための血行再建術としてバイパス手術、CEA、CASも積極的に行っています。循環器・呼吸器疾患の専門病院という強みを生かした他診療科との連携により、治療が難しい病変や、高齢の患者さん、治療リスクの高い患者さんにも対応しており、安全性を重視し安心して治療を受けていただけるように体制を整えています。日々の診療では、患者さんにご理解・ご納得いただける丁寧な説明を心がけています。セカンドオピニオンも受けつけていますので、どうぞお気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック/4万4000円(MRIとエコー含む)

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