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脳動脈瘤をはじめとした
さまざまな脳疾患に対する脳神経外科手術

埼玉県立循環器・呼吸器病センター

(埼玉県 熊谷市)

最終更新日:2024/01/22

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何らかの理由で脳の血管の弱くなった血管壁に血流による負荷がかかると、こぶ状に膨らんだ「脳動脈瘤」ができる。めまい・頭痛などの自覚症状や脳ドックをきっかけに脳動脈瘤が見つかる人も多く、決して珍しくない病気だ。また、見つかったとしても破裂の危険性が高くない場合は経過観察で済むことも多いそうだが、場所や大きさによっては破裂してくも膜下出血を引き起こす危険性が高い場合もあるため、慎重な診断と精緻な治療が求められる。脳動脈瘤を早期に見つけるためにできることや、具体的な治療法、経過観察の注意点などについて、「埼玉県立循環器・呼吸器病センター」の吉川雄一郎先生に聞いた。(取材日2023年4月17日)

患者の状態に応じて、開頭手術と血管内手術から適切な治療法を選択

Q脳動脈瘤の症状や原因について教えてください。

A

脳動脈瘤は正確かつ緻密な診断と治療が欠かせないと語る吉川先生

脳動脈瘤がなぜできるかは、まだ明らかになっていません。脳動脈瘤の要因には高血圧や喫煙といった後天的なもの、家族性など先天的なものがあり、さまざまな要因が複雑に関わり合って起こると考えられています。脳動脈瘤ができた場合、部位や大きさによっては動脈瘤が周囲の脳や神経を圧迫して「物が二重に見える」「視野が欠ける」といった症状を引き起こすことがありますが、通常は破裂しない限り自覚症状はありません。脳動脈瘤が破れるとくも膜下出血を来し、激しい頭痛や嘔吐、意識障害を起こします。未破裂脳動脈瘤の多くは、脳ドックや、めまい・ふらつきといった軽微な症状をきっかけとした検査で見つかることが多いでしょう。

Qどのような治療を行いますか?

A

吉川先生は高難度脳動脈瘤を含む脳動脈瘤手術を多く手がけてきた

開頭クリッピング手術と血管内手術の2通りがあります。前者は、手術用の顕微鏡で脳動脈瘤を確認し、動脈瘤に血液が入ってくる入口をクリップで閉鎖を図る方法です。後者は、カテーテルで血管の中から動脈瘤にコイルを詰める方法です。ステントという金属の筒やバルーンを併用することもあります。開頭クリッピング術は根治性が期待できる治療法である一方、血管内手術は低侵襲で脳に直接触れることなく治療ができる利点があります。どちらの治療法も安全性と根治性が同程度であれば、より低侵襲な血管内治療が望ましいと考えています。当院では、すべての症例においてスタッフ全員でそれぞれのメリットとデメリットを検討し、治療を選択します。

Q脳神経外科手術では、どのような設備機器が使用され ますか?

A

先進の医療機器を備え、高度な脳神経外科手術を提供

脳神経外科手術において最も重要なのは脳への負担を最小限にとどめることです。肉眼では見えにくい部分を丁寧に剥離するための手術用顕微鏡をほぼすべての手術で用いるほか、顕微鏡では観察が難しい箇所を見るために脳専用の内視鏡を使用して侵襲を抑えます。また、運動神経の働きや脳の血流の状況を術中に確認できる神経モニタリング装置、病変の箇所をリアルタイムに表示する術中ナビゲーションシステムなども、手術の安全性向上に役立っていますね。さらに、当院には開頭手術と脳血管内治療を同時に行うことができる先進のハイブリッド手術室が2つあり、治療が難しい動脈瘤や、脳血管奇形などで複合手術を行うことができます。

Q脳動脈瘤において、注意すべきことは何ですか?

A

未破裂の段階で発見するためにも定期的な検査が重要だ

脳動脈瘤が見つかったら、まずは専門の医師がいる医療機関を受診して、自身の動脈瘤の破裂のリスクを評価してもらいましょう。脳動脈瘤の年間の破裂のリスクは年間1%弱といわれていますが、破裂率は大きさや部位によって異なるからです。経過観察となった場合は、血圧管理と禁煙を徹底し、過度の飲酒を控えましょう。また動脈瘤の大きさや形が変化しないかどうか、定期的に検査をすることも大切です。

Q手術費用やリスクについても気になります。

A

詳しい病態や治療方針は、脳神経外科専門の医師に相談

未破裂脳動脈瘤の開頭クリッピング手術では10日程度、血管内手術は5日程度の入院が必要で、患者さんはそれぞれの入院治療費の1~3割を負担することになります。高額療養費を申請していただくことで、最終的なご負担額は10万円以下になることが多いでしょう。治療のリスクについては、動脈瘤の大きさや部位など、治療難度によっても変わってくるので一概には言えません。ただ、麻痺や意識障害といった重篤な合併症のリスクは、開頭、血管内手術いずれも同等程度で数%となります。

患者さんへのメッセージ

吉川 雄一郎 センター長

2002年長崎大学医学部卒業。九州大学脳神経外科入局。2010年九州大学大学院医学研究院修了。2014年より、埼玉医科大学国際医療センターに勤務し、高難度脳動脈瘤を含む脳動脈瘤手術を多く手がける。くも膜下出血後の脳血管攣縮の研究にも従事。2019年、脳神経センターの立ち上げに際して初代センター長として同院に着任。脳神経外科科長、脳卒中センター長も兼務。

当センターでは、血管障害、脳腫瘍などさまざまな脳神経外科手術を行っていますが、特に脳動脈瘤の治療には力を入れています。開頭手術が良いのか、血管内治療が良いのか、両方の視点から患者さんのメリットが最大となるような治療を公正に選択するようにしています。ハイブリッド手術室をはじめ、先進の設備・機器を駆使して、難しい症例に対しても積極的に治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。脳動脈瘤と診断されて不安が大きい方にも、できるだけ安心して治療に臨んでもらえるように、十分に理解してもらえるまで丁寧に時間をかけて説明することを心がけています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック/4万4000円(MRIとエコー含む)

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