全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院8,022件の情報を掲載(2023年2月07日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 新宿区
  4. 新大久保駅
  5. 独立行政法人地域医療機能推進機構 東京山手メディカルセンター
  6. 大腸・肛門疾患を専門とする病院が取り組む 根治をめざす痔の手術

大腸・肛門疾患を専門とする病院が取り組む
根治をめざす痔の手術

独立行政法人地域医療機能推進機構 東京山手メディカルセンター

(東京都 新宿区)

最終更新日:2021/10/19

20210922 top20210922 top
  • 保険診療

肛門の病気の総称である「痔」。その中でもいぼ痔とも呼ばれる痔核、切れ痔とも呼ばれる裂肛、あな痔とも呼ばれる痔ろうの3つは、誰でも耳にしたことがあるだろう。それらの痔に対し入院による手術に力を入れているのが、「東京山手メディカルセンター」の副院長兼大腸肛門病センター長の山名哲郎先生だ。同院では、超音波メスを用いた痛みの少ないいぼ痔の手術や、できるだけ肛門の機能の温存をめざす痔ろうの手術、基礎疾患のある患者の手術など、専門性の高い痔の治療に尽力していると言う。「肛門や排便時の出血などの症状があるのなら、相談していただければ、何かしらの治療や悩みを解決するためのお手伝いができるのではないかと考えています」と話す山名先生に、同院の痔の手術について詳しく教えてもらった。(取材日2021年8月19日)

術後の痛みや出血などへの対処、安心など、入院による痔の手術の特徴

Q痔の治療について教えてください。

A

肛門疾患を専門とする山名先生

いぼ痔と切れ痔については、まずは保存的治療と言いますが、食べ物や飲み物、排便に関することなどの生活習慣の改善に加え、痛みや出血を抑えるような坐薬や軟膏、便をやわらかくするための薬などを用い症状の緩和を図ります。それらの治療を行っても症状が改善されない場合に、次の段階として手術を検討することになります。一方で、痔ろうは保存的治療では改善できないので、初めから手術を検討します。クリニックなどで行われている内痔核に対する注射による硬化療法は、入院の必要がないなどの利点がありますが、根治をめざすには手術のほうが優れていると言えるでしょう。

Qこちらの病院での痔の手術について教えてください。

A

熟練した技術を持つ医師が手術を行う

当院では、基本的に入院による根治をめざした手術を行っています。いぼ痔であれば結さつ切除による痔核手術で、部分的に注射による硬化療法を組み合わせることがあります。当院では、切除の際に超音波メスを使用することで、痛みや出血を少なくすることをめざしています。切れ痔には、その原因となる肛門の狭さを治すための手術や見張りイボと呼ばれるポリープを切除する手術などを行います。痔ろうに関しては、比較的単純なものから複雑なものまでありますが、基本的にはできてしまった膿のたまっている管を取り除く手術を行います。痔ろうの手術では、肛門の機能を損なわないよう括約筋をできるだけ切らずに行うことを心がけています。

Q痔の治療を病院や入院で受けるメリットはどのようなことですか?

A

体への負担が少ない低侵襲手術を積極的に取り入れている

当院に手術が目的で紹介されてくる患者さんの多くは高齢であったり、心疾患や糖尿病などの基礎疾患がある方。それらに関連して抗凝固薬を飲んでいるなど、手術後の合併症のリスクが高い患者さんです。当院のような総合病院は、循環器内科や脳神経外科をはじめとする診療科がそろっていますので、そのような患者さんでも必要であれば他科の医師が加わりながら、術前から術後まで対応することができます。また、日帰り手術というと翌日から普通に生活や仕事ができると思いがちですが、決してそうではありません。お尻は敏感なところですし、排便は毎日するものですが術後は痛みもありますから、むしろ入院のほうが負担が少ないと言えるでしょう。

Q術後の経過や過ごし方について教えてください。

A

入院は1週間、退院の2週間後に外来受診となることが多いという

当院の場合、痔の手術の場合は基本的に1週間入院していただき、入院した翌日に手術を行います。そして、いぼ痔の場合ですが、特に術後の数日間は排便時に痛みがあり、それが落ち着くまでに4〜5日かかります。ですから、5日目まで入院していただければ、退院後もそれほど不安なく過ごせる状態になっていきます。痔ろうなどの手術でそれほど痛みがない場合には、もう少し早めに退院できることもあります。退院後は2週間後に外来を受診していただきますが、その間は出血などの恐れがありますので旅行や出張などには行かないようにして、激しい運動やアルコールの摂取、香辛料の強い食事なども控えていただくことになります。

Q痔以外の肛門疾患にも幅広く対応しているのですね。

A

他科とも連携しながら治療を行う

当院では、特殊な手術である潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患の手術にも対応しており、体への負担が少ない腹腔鏡による手術も積極的に行っています。また、骨盤底疾患の手術にも対応しています。その中でも高齢者に多い直腸脱の手術は、肛門側から行う従来の術式は再発が多いという懸念点があるため、当院はおなか側から腹腔鏡で行うことで、再発を少なくすることをめざしています。さらに、同じ骨盤底疾患で便秘の原因となる直腸瘤や出産時の外傷による会陰裂傷、直腸腟瘻に対する形成手術なども行っています。

患者さんへのメッセージ

山名 哲郎 副院長

1986年秋田大学医学部卒業。聖路加国際病院外科レジデントを経て社会保険中央総合病院(現・JCHO東京山手メディカルセンター)肛門科研修医。同医員、同医長、同大腸肛門外科部長などを経て2020年より現職。日本外科学会外科専門医、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医。医学博士。

お尻の悩みや症状は、ものすごく相談しづらいと思います。しかし、排便時の出血などの症状には大腸がんが隠れていることがありますので、痔から出血であろうと自己判断するのではなく、早めに一度受診していただくことをお勧めします。そして、当院は大腸肛門病の専門施設として旧社会保険中央総合病院の時代から「大腸肛門病センター」という名称でも親しまれており、経験も豊富です。お尻の痛みや出血、排便の不調、大腸がんの不安などがありましたら、あまり一人で悩んだりせず早めに相談していただければ、何かしらの治療や悩みを解決するためのお手伝いができるのではないかと考えていますので、ぜひお気軽に受診してください。

access.png