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脳梗塞の急性期治療
経皮的脳血栓回収術

医療法人錦秀会 阪和記念病院

(大阪府 大阪市住吉区)

最終更新日:2023/10/02

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  • 保険診療
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動脈硬化や血流に乗って流れてきた血栓によって血管が詰まり、脳への血流が遮断されて起こる脳梗塞。片側の麻痺や痺れ、視覚異常、言語障害、めまい、ふらつきなどを症状とし、超急性期を逃すと根本的な治療が困難で、後遺症が残ってしまうことも多い病気だ。「阪和記念病院」の脳卒中センターでは、地域の急性期脳卒中医療に貢献するべく、脳卒中に特化した診療を提供している。脳卒中センター長を務める矢野喜寛先生は「脳梗塞治療はとにかくスピードが大切。迅速な受診と治療が後遺症のリスクを抑えることにつながります」と話す。従来の薬物治療だけでなく、血管に詰まった血栓を取り除くことをめざす「経皮的脳血栓回収術」を実施し、24時間365日体制で患者に向かい合う同センターの脳梗塞治療について聞いた。(取材日2023年6月14日)

脳梗塞の治療は、発症から治療まで短時間であることが最重要。ためらわずに受診を

Q脳梗塞の主な原因は何ですか?

A

脳疾患の急性期治療に力を注ぐ矢野先生

脳梗塞は脳血管の障害で、何らかの原因で脳の血流がなくなり脳細胞の一部が壊死する病気です。人間の体は血管によって血液が巡り、体中の細胞に栄養を送っています。例えるなら、排水管にゴミが詰まったり、パイプ内に汚れが付着して狭くなれば、水がうまく流れなくなります。血管もそれと同じで、動脈硬化によって血管の内側にコレステロールの塊がこびりつくと血管が細くなり血流が悪くなりますし、血栓が流れてくれば血管が塞がります。具体的には、脳血管の動脈硬化はもちろんですが、脳血管以外の動脈硬化として頸動脈が狭くなる頸動脈狭窄症や、心原性脳塞栓症の原因となる心房細動という不整脈などは脳梗塞発症の大きな原因となります。

Q脳梗塞の初期症状やサインについて詳しく教えてください。

A

血栓回収、緊急手術の体制を24時間整えている

脳梗塞の主な症状はろれつが回らない、言葉がうまく出てこない、体の片側に痺れや麻痺が出る、めまいやふらつき、顔面の麻痺、目の異常、まっすぐに歩けない、物がうまく持てないなどが代表的です。脳梗塞は突然起こるものというイメージのとおり、前兆があることは非常にまれです。しかし、まれではありますが前兆として先ほど申し上げたような症状が一時的に起こる一過性脳虚血発作というものがあります。数分〜30分程度で一度治まってしまうので、「気のせいかな?」「もう大丈夫だろう」と見逃してしまいがちですが、実は脳梗塞が起こりやすい状態になっている可能性が高いです。おかしいなと思ったら、放置せず医療機関を受診しましょう。

Qどのような治療を行うのでしょうか?

A

早期治療で後遺症のリスクを小さくすることをめざす

旧来からの治療法は、薬剤を使った治療が中心で効果が限定的でしたが、最近、超急性期脳梗塞に対して「経皮的脳血栓回収術」という治療を行うことができるようになりました。これは原則として発症8時間以内に行われる治療法で、足の付け根からカテーテルを挿入し、血栓がある場所まで進めて血栓の回収と閉塞の解消を図り、血流を再開させることをめざす方法です。新しい治療方法ですが、根本的に脳梗塞の原因を取り除くことを目的とする治療ですので、うまくいくと症状だけでなく脳梗塞そのものの消失をめざせる場合があります。発症早期であればあるほど期待できる効果が高いので、症状が出た場合はできるだけ早く受診することが肝心です。

Q血栓を回収すれば、根本的な脳梗塞の治療がめざせますか?

A

治療後も定期的な経過観察を行う

血栓回収術を行うことで、脳の血流回復が期待でき、場合によっては根治もめざせます。しかし、脳梗塞になった原因が消えたわけではなく、そこを放置すると再発の恐れがあります。また、症状が残った方でも急変期を過ぎ、リハビリテーションなどを経て「治った」と誤解する方は多いですね。脳梗塞の痕は完全に回復することはなく、傷痕のように残ります。ですから、症状が落ち着いてからも医師と相談しつつ、再発しないように注意を払うことが大切です。また、脳梗塞の治療はとにかく、発症からいかに短い時間で治療をスタートできるかどうかが最重要です。「もう少し様子を見よう」と自己判断することは避けていただきたいと思います。

Qこちらでの脳梗塞患者に対する取り組みを教えてください。

A

治療後は一人ひとりに合わせたリハビリを行う

当院では、脳梗塞に関するいずれの治療も24時間365日行えるように体制を整えています。またリハビリテーション科との連携によって、急性期の早期からのリハビリはもちろん、後遺症が残ってしまった場合の回復期リハビリにも対応しています。症状や後遺症は一人ひとり違います。社会復帰をめざして、それぞれに合わせたリハビリが行えるのも当院の強みだと思います。さらに、重篤な後遺症で社会復帰が難しい場合には、介護施設や病院での療養が可能です。もちろん病院間やクリニックとの連携による、生活援助や再発予防にも取り組んでいます。脳梗塞に関することはなんでも相談していただけますので、気軽に受診をお願いします。

患者さんへのメッセージ

矢野 喜寛 脳卒中センター長

2003年大阪大学医学部医学科卒業後、同大学医学部付属病院脳神経外科に入局。大阪府立河内救命救急センター、府中病院、大阪脳神経外科病院、宝塚市立病院、市立豊中病院で研鑽を積み、2017年阪和記念病院脳神経外科に赴任し、2020年に脳卒中センター長となる。頭部外傷や脳卒中治療経験を生かした脳疾患の急性期治療に注力すると同時に、リハビリテーション・療養まで支える体制作りにも情熱を注いでいる。

脳梗塞は、いかに早く脳の血流を回復させられるかが最大のポイントです。血栓回収術を行えるタイムリミットは8時間。「朝まで待とう」「ちょっと休んでからにしよう」と思っているうちに過ぎてしまうくらい短い時間しかありません。治療までの時間が短いほど後遺症のリスクを抑えやすくなり、長くなれば社会復帰が難しくなってくることも考えられます。だからこそ、皆さんには受診をためらわずに来ていただきたいと思っています。当院は24時間365日体制で脳梗塞治療に対応しています。ご自分はもちろん、ご家族やご友人の様子がおかしいと感じたら、すぐに受診してください。そして、大切な人の健康や笑顔を守っていただきたいと思います。

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