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医療法人錦秀会 阪和記念病院

(大阪府 大阪市住吉区)

藤田 敏晃 病院長

最終更新日:2023/10/02

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地域の急性期医療を担う

JR阪和線・我孫子町駅から北西へ徒歩5分。モノトーンのスタイリッシュな外観が美しい「医療法人錦秀会 阪和記念病院」は、住吉区内にあった医療法人錦秀会の4病院が急性期型の同院と医療療養型の「阪和病院」の2病院に統合され、1つの建物の中に両病院が併存するという新しいスタイルで2022年6月に新築移転を果たした地域医療を担う病院だ。1978年の開院当初から先進の診療設備を整え、脳卒中の急性期治療を中心に大学病院と並ぶ先端の医療を実践してきたが、統合を機に急性期医療の診療環境を拡充。さらに回復期リハビリテーション病棟と地域包括病棟を設けるなど、亜急性期まで患者を切れ目なく支えるケアミックス型の診療体制を整えた。脳神経外科の他、脊椎・脊髄、心臓血管、消化器、整形・人工関節の各領域で部門化を導入しており、集約的な治療で急性期病院や開業医院と密に連携し地域の医療ニーズに対応する。今回は、統合前から同院をけん引してきた藤田敏晃病院長に、同院の特徴や今後の展望について詳しく話を聞かせてもらった。(取材日2023年6月14日)

阪和記念病院の特徴についてお聞かせください。

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当院は、錦秀会系列の4病院が合併し「2病院1棟」として新たなスタートを切りました。脳神経外科ではコンセプトをそのままに先進の医療機器を用いて脳卒中、脳腫瘍、脳の外傷、機能的脳外科手術等の診療を行い、中でも「脳卒中センター」で血管内治療に注力しています。また、従来の「脊椎・脊髄センター」で腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症等の疾患や外傷、手根管症候群等の末梢神経障害の診療に加え、これまで阪和住吉総合病院が担っていた「消化器センター」にて内視鏡治療による症状の早期発見と外科手術の実施や、整形外科、形成外科、循環器内科、泌尿器科・透析医療、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科が診療可能です。更には「人工関節センター」の新設でリハビリに取り組みやすい環境を提供し、総合的な治療を提供しています。

24時間365日「断らない救急」の実践に努められていますね。

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二次救急告示医療機関として「救急を断らない」をスローガンに地域の救急医療の一翼を担っていくことは、われわれにとって大きな使命だと考えています。各診療科とも専門性を追究しながら診療を行っていますが、診療科や各職種間の垣根は低く、スタッフが直接声をかけ合いながら救急・外来・入院でスムーズな診療に努めています。合併後は救急車の数も増え続けており、救急と同時に回復期、慢性期と一貫し、切れ目なく患者さんを支えていくことも大切な役割だと感じています。当院では、急性期治療を終えた患者さんは院内でそのまま集中的なリハビリテーションや治療を継続していただけます。超急性期からの高度な治療からリハビリテーションを含めた慢性期まで、病期のどの段階であっても受け入れられる受け皿でありたいです。

循環器内科をはじめカテーテル治療に注力されているそうですね。

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循環器内科にはカテーテル治療のエキスパートを迎え、不整脈に対するカテーテルアブレーション治療なども積極的に行っております。また循環器の血管内治療だけに限らず、脳梗塞治療でもカテーテルを使用した血栓回収術を実施しております。おかげさまで症例数も増え、現在は大阪南部で上位の実績を誇っております。これらの治療は患者さんの体の負担も少ない低侵襲の治療ですので、今後もさらに積極的に取り組み、一人でも多くの方の健康に貢献できればと考えています。他にも、複雑な手術を可能とする手術支援ロボットも、泌尿器科をはじめ徐々に導入しています。われわれが人間としての温かさを持って医療にあたることはもちろんですが、安全かつ質の高い医療を実現するために高度なテクノロジーの導入にも取り組まなくてはなりません。

地域での役割についてはどのように感じていらっしゃいますか?

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高齢化が進む社会の中で、急性期治療だけでは地域の医療ニーズを果たすことは難しくなっています。誰もが年齢を重ねるごとに病気にかかる確率が高くなり、病気からの回復にも時間がかかるようになります。ですから、急性期対応はもちろん当院での回復期リハビリテーション・慢性期患者さんのフォローも重要な課題と考えています。また、地域の開業医の先生方とはさまざまな活動や勉強会などを通じて顔の見える関係を築いているため、安定期の患者さんには通院の負担を減らすために身近な開業医の先生方に健康管理をしていただいております。医療はわれわれ医療者のものではなく、地域の皆さんのためのもの。病状やライフスタイルに合わせて、あらゆるサポートができるよう今後も病診連携をより深め、安心できる医療を地域全体でつくって行きたいですね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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これまで疾患によって受診する病院が変わったり、転院を余儀なくされたりと、皆さまにはご不便をおかけしておりました。リニューアル後の病院では病室や廊下を快適だと感じていただけるかと思いますし、大学病院などと同水準の医療設備と、豊富な経験を持つ医師やスタッフも多く勤務しています。また、各センターはそれぞれ大学医局と連携していますので、当院で先進の治療を受けることができます。今後、万博の開催など大阪が大きく変わろうとしている中で、われわれもこれまで以上に多彩な症状や治療ニーズに応えたいと考えています。症状悪化・急変となった際にも、かかりつけ医から当院へのご紹介にスムーズに対応したりと、患者さんは地域にいながらにして「技術と密接なチームワークから生まれる上質な医療」を受けていただけますので、お困りの際にはぜひ安心して受診していただければと思います。

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藤田 敏晃 病院長

1983年広島大学医学部卒業。1985年大阪大学医学部附属病院、その後大阪大学医学部研究生として大阪労災病院、市立豊中病院など関連病院脳神経外科で研鑽を積む。1993年にはドイツのマックス・プランク神経生物学研究所へ留学。帰国後は大阪厚生年金病院(現・JCHO大阪病院)などを経て2014年4月に阪和記念病院へ入職、同年9月に病院長就任。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医、大阪大学医学部臨床教授。

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