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23区北西部の脳疾患患者を支える
脳卒中の24時間受け入れ体制

医療法人社団明芳会 高島平中央総合病院

(東京都 板橋区)

最終更新日:2024/12/16

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発症から治療までの時間が短ければ短いほど予後の良さが期待できる脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中。時間との勝負となる中、患者を迅速に受け入れ、検査、治療を行うためには多職種での連携が欠かせない。「高島平中央総合病院」の脳神経外科には、4人の日本脳神経外科学会脳神経外科専門医が所属。そのうち3人が日本脳神経血管内治療学会脳血管内治療専門医であり、24時間365日体制で脳卒中の患者を受け入れ、開頭手術から血管内治療までレベルの高い治療を提供している。また3人の専門家を中心に、多職種による脳卒中専門のチームを構成し、急性期から慢性期までトータルでサポートしている。同院の脳卒中に対する取り組みについて脳神経外科部長の石原隆太郎先生に話を聞いた。(取材日2024年10月8日)

時間との勝負の脳卒中。受け入れから治療開始までの時間を短縮し効率的に治療することが予後を決める鍵に

Q脳血管障害について教えてください。

A

脳神経外科部長の石原隆太郎先生

脳卒中は、脳の血管が突然詰まる脳梗塞、脳の血管が破れる脳出血、血管にできたこぶが破裂するくも膜下出血に大きく分けられます。特に脳梗塞はどれだけ迅速に治療開始するかが予後を左右するといっても過言ではありません。中でも脳以外の場所でできた血栓が脳の血管を詰まらせる脳塞栓症は、緊急性が高く時間との勝負になります。脳神経外科では、脳卒中の原因となる脳動脈瘤、内頸動脈狭窄症、内頸動脈閉塞症、もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)、急性期主幹動脈閉塞症、頭蓋内動脈解離、頭蓋内動脈狭窄症のほか、髄膜腫、聴神経腫瘍、転移性脳腫瘍といった脳腫瘍や、慢性硬膜下血腫、脳挫傷、三叉神経痛にも対応しています。

Q貴院の脳卒中患者の受け入れ体制を教えてください。

A

血管造影室。多方向から血管のエックス線透視画像を撮影できる

当院では、24時間365日いつでも日本脳神経外科学会脳神経外科専門医が脳卒中や脳卒中を疑う患者さんを受け入れています。脳卒中専門のホットラインを開設し、脳卒中の発症後24時間以内の患者さんは医師が救急隊から直接連絡を受けることで受け入れまでのやりとりの時間を短縮しています。設備面では、急性期の脳卒中の集中治療室であるSCUを12床有し、専門知識豊富な看護師、管理栄養士など多職種による脳卒中チームが24時間体制で全身管理を行っています。初期に効率的な治療を行えるかどうかが鍵となる脳卒中では、救急科外来到着から治療開始までの目標時間を定めた独自のプロトコルで、速やかな治療介入をめざしています。

Q受入れ後はどのような検査、治療が行われるのでしょうか。

A

血管内治療と開頭手術のどちらも豊富な経験を有する医師が在籍

すぐにMRI検査を行います。MRI室では脳卒中の患者さん最優先で対応しており、早ければ到着後MRI室まで5分、画像検査後、血管内治療室に10分ほどで搬入しています。脳梗塞では発症後4.5時間以内であれば静脈内に薬剤を注入して血栓を溶かすためのt-PA療法と発症後24時間以内で条件を満たす場合には血管内から血栓の回収を図る血栓回収治療が可能ですが、脳塞栓症では血栓回収治療のほうが予後の良さが期待でき、当院では第一選択とすることが多いです。血管内治療は傷が小さく患者さんへの負担が少ないのがメリットです。ほぼ局所麻酔でできるので治療までの準備の時間も、手術時間も短く、基本的に術後の回復も早いです。

Q脳卒中チームの院内連携の取り組みについて教えてください。

A

迅速に治療を開始することができる体制を整えている

とにかく治療開始までの時間短縮のために、検査技師や看護師も含めて迅速に統制を取ることに取り組んでいます。脳神経外科専門医を筆頭に、治療に関わるさまざまな職種がチームを組んで主体的に行動し、それぞれの専門分野の知見と経験を生かして患者さんをケアしていることも強みです。また、急性期病院でありながらリハビリテーションにも注力し、リハビリテーション科の理学療法士、言語聴覚士、作業療法士も脳卒中チームのメンバーの一員として、麻痺はもちろん、嚥下障害や失語についても丁寧なリハビリテーションを行っています。耳鼻咽喉科に嚥下造影検査をお願いしたり、栄養サポートチームなども含めて総合的にサポートしています。

Q 高齢者のめまいは脳梗塞のサインでしょうか。

A

明るいリハビリテーション室。チーム一丸でサポート

めまいだけであれば脳梗塞ではないことが多いですが、小脳や脳幹の近くの病変でめまいが起こることもあり、脳梗塞に関連していることもあります。脳梗塞に伴うめまいは、痺れや手足がうまく動かせない、物が2つに見えるなどの随伴症状があることが多いので、めまいだけであればそれほど慌てる必要はないでしょう。それよりも脳梗塞が疑わしい症状である片麻痺や呂律が回らないなどがあれば医療機関を受診してください。脳梗塞の一次予防としてはまずは生活習慣を整えることです。ご家族に脳梗塞やくも膜下出血を発症した人がいる方は脳ドックを受けるのもよいでしょう。当院では脳卒中相談窓口を開設しています。心配なことはご相談ください。

患者さんへのメッセージ

石原 隆太郎 部長

2000年日本大学医学部卒業。2015年、高島平中央総合病院が脳血管内治療に注力するタイミングで同院に赴任し、開頭術と脳血管内治療の両輪で高度な治療を実践する現在の脳神経外科の基盤を構築・けん引してきた。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医、日本脳神経血管内治療学会脳血管内治療専門医。

当院では、脳血管障害の急性期から慢性期までのあらゆる症状に4人の脳神経外科専門医が高度で集学的な治療の提供に努めています。急な脱力やしゃべりにくさといった急性期の症状はもちろん、めまいや手足のしびれなど気になる症状がある場合は早めにご相談ください。麻痺が出て手足が動かしにくく自力で病院に向かえないというときは救急車で、しっかり歩けるときは外来に来ていただければと思います。当院では、開頭手術と血管内手術のどちらを選択しても経験と知見がある医師が安定した治療を行える体制が整えています。救える患者さんを1人でも増やしていけるようチーム一丸となって取り組んでいるので、安心してお任せください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック/頭部MRI+MRA(単純)+頸動脈エコー2万5000円、オプション:ABI検査(血管年齢測定) 1000円

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