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医療法人社団明芳会 高島平中央総合病院

(東京都 板橋区)

福島 崇夫 院長

最終更新日:2022/11/22

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急性期医療を軸とし、多職種で取り組む

1973年に診療所として開設以来、時代とともにニーズに応えながら、地域の急性期医療の中心を担う「高島平中央総合病院」。2014年に新築移転、病床数を165床から235床に増床し、脳外科分野の救急医療体制も強化された。2020年に院長に就任した福島崇夫先生は、ハード面に加えて医師や看護師など、スタッフの増員と教育に注力。「どんなにハード面が進歩しても、結局は人と人とのつながりから生まれる信頼関係が、医療の世界では何よりも重要です」と語る。新型コロナウイルス流行の影響で大勢が集まることもままならない昨今、患者と医師、スタッフ同士のコミュニケーションはますます重要になる。どのように連携を強化し、地域医療に貢献しているのか、詳しく話を聞いた。(取材日2022年8月30日)

2014年の移転を機に強化したことなどありますか?

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私が当院に脳神経外科部長として入職したのも2014年なのですが、当時の脳外科分野の救急は、脳卒中や頭部外傷で運ばれてくる患者さんが多かったにもかかわらず、医師がいなかったためほとんど行っていませんでした。そのため、手術器具すら不十分で、血管撮影装置などもなかったので、2014年にカテーテル治療の装置を新規に導入し、脳外科救急の強化を図りました。ちょうど2015年に、カテーテルを用いて血栓を取り除く血栓回収療法の有用性が証明されたので、タイミング的にも非常に良かったと思っています。2014年の移転前から力を入れていた整形外科は現在、人工関節手術、関節鏡視下手術に取り組み、スポーツ整形・脊椎外科・関節外科の3本柱で専門性を重視した治療を行っています。また、入院中のリハビリテーションを退院後も外来で継続することができます。この規模の病院ではとても珍しいことで、当院の特徴の一つになっています。

脳卒中治療における地域の中心的役割も担っていると伺いました。

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はい。2014年から取り組んだ脳卒中治療や脳外科分野の体制強化はまさにゼロからのスタートでしたが、現在、24時間365日体制で脳卒中患者を受け入れ、脳卒中診療担当医師が速やかに診療を開始できる環境を整えています。SCU(脳卒中集中治療室)も設置し、血栓回収療法に対応、そのための医師を増員しました。2015年9月にはSCUを7床開設し、2022年の9月からは12床に増床、そのうちの2床は、感染症にも対応できるよう完全個室にして陰圧管理ができるようにしています。現在の脳卒中の治療は、多職種による集学的治療が基本です。医師を中心に、看護師、栄養管理士、薬剤師、理学療法士、ソーシャルワーカーなどがチームを組んで治療にあたります。これにより、患者さん自身のケアからご家族のケアなど、トータルなケアが可能になっています。

早期の多職種の介入で患者さんの回復も違ってくるのでしょうか?

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回復度はまったく違います。リハビリテーションの早期介入も、急性期はわからなくても後々必ず差が出てきます。栄養面も、不十分な栄養は疾患の回復を遅らせるだけでなく、低栄養に伴う合併症や、褥瘡(じょくそう)が生じやすい、筋肉が落ちてしまうなどの全身の合併症を招く恐れがあります。急性期に全身合併症を起こすと、その後の治療が滞るだけでなく疾患の回復も遅れてしまうので、栄養士が入り栄養状態を管理することが、スピーディーな回復の手助けになるわけです。そのため、週に1回はすべての職種が集まってカンファレンスを行い、情報共有を行うようにしています。多角的な視点で意見が出るので、治療にも非常に役立っています。それ以外にも、担当医師とリハビリスタッフが一緒に患者さんの回診を行うなど、密に情報共有や連絡を取り合うことでより良い治療につなげています。

スタッフ同士のコミュニケーションも重要になりますね。

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今は新型コロナウイルスの影響で、スタッフ同士が集まることもままならないので、カンファレンスは患者さんの情報共有の場であるとともに、スタッフ同士の意見交換や情報交換の場でもあります。やはり、スタッフ自身が健康でないと、仕事に対するモチベーションが維持できません。自然とあいさつができたり、声をかけ合ったり、お互いが尊重できる風通しの良い職場環境が必要だと思っています。医療は医師がいればいいというのではなく、多職種で連携して取り組まないと、満足な医療を提供することは難しいからです。もちろん、患者さんからの「ありがとう」という言葉は励みになります。しかし一方で、スタッフたちの仕事のやりがいをどこに見いだしていくか、当院の理念「心の通う、温もりのある医療」を実現するためにも、些細なことでも相談し合える職場環境の維持と構築をめざしています。

今後の展望や強化していきたい分野についてお聞かせください。

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手術件数の増加に伴い、手術室の拡張を計画しています。また、より一層の脳卒中患者さんとご家族への支援を目的とした脳卒中相談窓口を開設します。整形外科の領域では、患者さん自身に合った、オーダーメイドの医療機器や医療器具の開発を行い、患者さん個々にフィットした治療を行っていきます。これにより全身の合併症のリスクが大幅に軽減することが見込まれます。また、地域の皆さんに医療に対する公開講座などの啓発活動を通して、病気の予防や正しい情報を伝え、各種検診や人間ドックにつながればと思っています。団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題に加え、国からの急性期病床を減らす取り組みもあり、私たちの民間病院に対する厳しい環境が予想されます。ただし、日本全体の人口は減っても、脳卒中などの病気がゼロになることはないので、これからもぶれずに急性期医療を軸として地域医療に貢献していきたいと思っています。

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福島 崇夫 院長

1995年日本大学医学部卒業、日本大学医学部附属板橋病院、社会保険横浜中央病院(現・横浜中央病院)、JA神奈川県厚生連相模原協同病院などを経て2014年より高島平中央総合病院に入職。脳神経外科部長として同院の脳外科分野の救急医療体制強化に尽力した。2020年より同院院長に就任。専門分野は脳腫瘍、脳神経外科一般。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医、日本内分泌学会内分泌代謝科専門医。

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