全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院7,967件の情報を掲載(2024年9月01日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 江東区
  4. 南砂町駅
  5. 医療法人社団 藤崎病院
  6. 藤崎 滋 院長

医療法人社団 藤崎病院

(東京都 江東区)

藤崎 滋 院長

最終更新日:2024/06/05

Main z56682 20240325  11 Main z56682 20240325  11

先端の医療で地域の健康を支える

江東区を中心に地域の人々の健康を50年以上にわたって支えてきた「藤崎病院」。東京都指定二次救急医療機関として救急患者を積極的に受け入れているほか、外科、内科、整形外科、脳神経外科で幅広い診療を展開することで、地域の医療ニーズに応えている。特に看板の診療科である外科では、患者の負担が少ない低侵襲の腹腔鏡手術から術後の化学療法までを一貫して担う。同院では2023年10月に新病棟の建設工事が終了し2024年4月にグランドオープン。新たに地域包括ケア病棟を開設し、急性期治療を終えた患者が安心して自宅や施設に戻れるようにリハビリテーションなどに丁寧に取り組むことで、切れ目のない医療を実践している。質の高い医療を提供し、地域の人が困ったときに安心して頼りにしてもらえる病院でありたいと穏やかな語り口でにこやかに話す藤崎滋院長。同院のことや今後の抱負などを聞いた。(取材日2024年4月4日)

病院を紹介していただけますか?

1 %e5%a4%96%e8%a6%b3 %e8%97%a4%ef%a8%91%e7%97%85%e9%99%a2 240423

当院は、父が1970年に「藤崎外科胃腸科病院」として開業しました。父は消化器外科が専門で、特に胃の手術が得意でしたが、救急病院として外傷などの治療も増えたため、その後に「藤崎病院」と名前を変えて再スタートしたのです。現在は、一般外科、消化器外科、乳腺外科、整形外科、手外科、内科、循環器内科、脳神経外科などの診療を中心に、145床の病床を備え、二次救急にも対応しています。外科が大きな柱で、肝臓・胆嚢・膵臓を含む消化器や乳腺のがんなどの治療に力を入れています。整形外科は、交通外傷や高齢者の骨折などのほか、顕微鏡を活用して切断した指を精密に再接着する手外科の手術など、ほかではあまり行われていない治療も得意としています。脳神経外科では主に脳卒中の治療に取り組んでいます。リハビリテーション科にも力を入れており、整形外科の手術後や脳卒中後に早期からのリハビリテーションの提供に取り組んでいます。

新病棟が完成したことで、これまでとの変化はありますか?

2 z56682 20240325  2

これまでは、大部屋の1人あたりのスペースがかなり手狭でしたが、これまで6人部屋だったのを4人部屋にすることで過ごしやすい療養環境が整いました。同様に、外来も余裕を持った造りになっています。また、従来の急性期中心の医療に変わりはありませんが、26床の地域包括ケア病棟を新設しました。急性期の治療を終えた入院患者さんで在宅復帰までに時間を要する人は地域包括ケア病棟に移っていただき、在宅復帰に向けて時間をかけてリハビリテーションを行うことで、急性期から在宅まで切れ目のない医療を提供しています。一方で在宅医療を担う先生方の受け皿になるように、地域の先生との紹介・逆紹介にも注力し26床という限られた病床数ではありますが、有効に活用していきたいです。さらに、MRIを更新しました。AIの技術を応用したシステムが搭載されており、これまでより短時間で、より鮮明で詳細な画像が撮影できるようになっています。

診療の特徴を教えてください。

3 z56682 20240325  15

1つは救急医療で、外科や整形外科、脳神経外科の救急搬送患者さんも積極的に受け入れています。合わせて内科も幅広く対応し、最近では皮膚科も開設しました。病院によっては専門分野ごとに細分化され、どの診療科にかかれば良いか迷うこともあると思いますが、当院では消化器外科なら食道から肛門まですべてを診るように、各診療科のカバーする範囲が広く、迷わず受診いただけるようになっています。加えて、一人の患者さんをいろいろな角度から診察し治療することが可能です。消化器がんについては、外科の医師が中心となって、腹腔鏡手術から化学療法、再発がんの治療、緩和医療、さらには、がんがほかの臓器に転移した場合の転移巣の切除手術まで、同じ医師が責任を持って診ることを基本とし、患者さんの予後や体力などバランスを考えた治療を心がけています。化学療法では、必要に応じて免疫チェックポイント阻害薬など新しい薬も使用しています。

診療や病院の運営で、心がけていることは何ですか?

34802 df 1 3 1390374544

患者さんの病気だけを診るのでなく、生活スタイルや家族構成などの背景も考慮することです。特に、最近では一人暮らしの高齢者も増えており、そのような方は退院後の方向性が難しくなります。直接、在宅復帰ができる方は少なく、医療相談員が中心となって、地域の医療機関や施設と連携して、できるだけスムーズに次の行き先を見つけられるようにしています。できるだけ病気を治したいというのが一般的な考え方ではありますが、高齢の方の中には積極的な治療を希望しない人もいます。そういう場合にもやはり患者さんの背景も組み入れて考えることを大切にしています。また、2024年4月には医師の働き方改革が始まりましたが、それに対応できる体制も整えました。他の病院も体制が変わり、救急医療への影響が懸念されていますが、地域の動向を確認しながら、当院としては、今までどおり救急患者さんを受け入れていきたいと考えています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

5 z56682 20240325  4

できるだけ先端の医療を提供していきたいという想いがあります。外科では、ここ30年くらいで腹腔鏡手術がかなり進歩して、当院でも患者さんにより低侵襲で治療ができるようになりました。将来的にはロボット支援手術もできる環境を整える必要があると思っていますが、これは私の世代でというよりは、次の世代に引き継ぎ、より良い方向に進めていくべきだと考えています。当院は、50年以上にわたって地域に根づいた医療を行ってまいりました。新棟がオープンしましたが、今後も体制を充実させながら、医療の質の向上を図っていきたいです。地域の皆さまは変わらず、ご利用ください。緊急性の高い救急はもちろんですが、一般の外来でも、各診療科、新規の患者さんも丁寧に対応いたします。引き続きよろしくお願いいたします。

Main z56682 20240325  11

藤崎 滋 院長

1987年防衛医科大学校卒業。1991年日本大学大学院修了。米国ピッツバーグ大学留学、国立がん研究センター中央病院勤務、日本大学医学部第1外科助手、同講師などを経て、2003年より現職。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医。日本大学医学部消化器外科客員教授。医学博士。

access.png