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40代以上はもちろん高齢者も
積極的な受診が望ましい乳がん検診

医療法人社団 藤崎病院

(東京都 江東区)

最終更新日:2021/07/08

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  • 保険診療
  • 乳がん

女性が一生で最もかかりやすいがんと言われているのが乳がん。早期発見が治療の鍵となるため、定期的に乳がん検診を受けることが大切です。しかし、マンモグラフィ検査に痛いというイメージがある上に、どんな検査をするのかわからない、70歳を超えて自分はもう関係ないと思い受診をためらう人も少なくないそう。そして、「発見が遅れ、がんがかなり進行してから見つかる人もいます。 乳がん検診に年齢の上限はありませんので、40歳以上であれば高齢の方も定期的に検診を受け、乳がんの早期発見に努めてほしいと思います」と話すのが藤崎病院の藤崎滋院長だ。そこで、同院の乳がん検診について、藤埼院長にその気になる点や流れについて聞いた。(取材日2020年3月31日)

検査・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q胸にしこりなどの症状がなくても検診を受けたほうが良いですか?
A

初期の乳がんは、胸のしこりなどの症状がないことも少なくありません。また、気づくようになるしこりの大きさは、一般的に2センチ以上からといわれていますが、がんがその大きさになっていると、遠隔転移していることが多いとされています。さらに、乳がんの家族歴がある場合なども乳がんになりやすいことがわかっています。乳がん検診では、しこりができる前の早期の乳がんも確認可能で、早期治療ができれば大きな手術などをしないで済む場合もあります。特に、若い人はタイミングが難しいことがあるかもしれませんが、検診によって何もないことがわかれば安心にもつながりますので、自覚症状がなくても定期的に検診を受けることが大切です。

Qマンモグラフィ検査自体に怖いイメージがあるのですが。
A

マンモグラフィ検査に痛いというイメージをお持ちの方や、実際に受けてみて痛かったという方もいるかもしれません。しかし、マンモグラフィ検査の装置も年々進化しており、以前と比較すると痛みはだいぶ少なくなっています。例えば、当院のマンモグラフィは日本人の乳房の特性に合わせ、一定のスピードでゆっくりと圧迫するようになっており、外国製の装置に比較して痛みを感じにくいよう工夫されています。また、当院では検査中に強い痛みを感じたときは、我慢せずに言ってくださいと受診者さんに伝えていて、その場合は、できる範囲で圧迫を調整しています。

Q検診は、どれくらいの頻度で受ければ良いのでしょうか?
A

乳がんになりやすい年代は、40代後半から50代前半に一つのピークがあります。そして、多くの地域では行政が検診費用を助成しています。例えば、当院がある江東区では40歳以上の女性は2年に1回、区の助成で乳がん検診を受けることができますので、対象の方は毎回受けることをお勧めします。また、高齢になって自分の体に注意を向けなくなったりすると、しこりなどに気づかず、異常に気がついたときにはかなり進行しているということもあり得ます。乳がん検診に年齢の上限はありませんので、70歳以上の方なども自分には関係ないと思わずに、積極的に乳がん検診を受けてください。

検査・治療START!ステップで紹介します

1乳がん検診の予約を取り受診。問診票に必要事項を記入

まずは、電話や病院で直接、検診を予約。生理前は乳房が張って挟まれると痛いので、その時期は避けたほうが良いそう。予約した日時に医療機関へ出向き受付を済ませると、問診票が渡される。しこりや乳頭からの分泌物があるかなど自覚症状の有無、本人家族の既往症、過去の検診の状況などの質問があるので記入。その後、検査の内容や流れ、注意事項などの説明がある。わからないことがあれば、この時にしっかりと聞いておこう。

2検査室に移動する

次に、マンモグラフィ検査を受けるため検査室へと移動。検査室の受付を済ませた後は、中待合室で待機する。マンモグラフィ検査では、乳房のエックス線撮影を行い、乳がんの初期症状である手に触れることができない小さなしこりや石灰化を見つけることで、乳がんの確認をしていくのだそう。同院では、検査着に着替えることなく検査を受けることができるので、上下がセパレートの脱着がしやすい服装で来るのが良いそうだ。

3マンモグラフィ検査を受ける

名前が呼ばれたら検査室に入室。上半身裸になり、マンモグラフィ検査を受ける。撮影は、乳房の上下と左右を挟んで行われる。同院には、日本人の乳房に合わせた圧迫の仕方をする装置が導入されており、希望をすれば女性の診療放射線技師に対応してもらうことも可能なのだそう。マンモグラフィ検査にかかる時間は、10分程度。検査後は、画像ができるまで中待合室で待機する。

4診察室に移動して医師による診察と検診結果の説明

診察では、医師が乳房や乳頭の状態の視診や触診を行い、しこりの有無やほかの異常がないかを確認。マンモグラフィ画像を読影し、検診結果を説明する。同院では、マンモグラフィ画像の読影結果を乳腺外科の医師がダブルチェックして、見落としがないようにしているという。

5必要に応じて超音波検査を受ける

マンモグラフィや視診、触診などの検査結果に問題がなければ、検診は終了。医師が必要だと判断した場合には、追加で乳房の超音波検査などの精密検査を受ける。異常があった場合の精密検査は、保険診療となる。同院では、午前中に検診を受けると当時中に結果が出るほか、枠が空いていれば精密検査も同日中に受けることも可能だ。また、曜日によっては女性医師が担当するなど、検診が受けやすいよう配慮してある。

患者さんへのメッセージ

藤崎 滋 院長

1987年防衛医科大学校卒業。米国ピッツバーグ大学、国立がんセンター、日本大学医学部附属板橋病院での勤務を経て、2003年から現職。日本大学医学部消化器外科客員教授。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医。院長職の傍ら、外科をけん引する。

乳がん検診は、特にマンモグラフィ検査が痛いと聞くと二の足を踏んでしまう人もいるかもしれません。しかし、痛いとしてもそれは短時間ですし、受けないことによって手遅れになるよりは、少しだけ我慢してもらって早期発見をしたほうが良いと思います。そして、乳がんは40〜50代の人に多いのですが、それ以上の年齢で発症しないわけではありません。70歳以上になると「もう受けなくても良いだろう」と自己判断して検診を受けず、発見が遅れ、がんがかなり進行してから見つかる人もいます。乳がん検診に年齢の上限はありませんので、40歳以上であれば高齢の方も定期的に検診を受け、乳がんの早期発見に努めてほしいと思います。

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