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細かな管理で痛み緩和を図る無痛分娩
分娩後の早期回復もメリット

医療法人財団 仁寿会 荘病院

(東京都 板橋区)

最終更新日:2024/11/08

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  • 自由診療

麻酔で分娩時の痛みを和らげることをめざす無痛分娩。一般的には自然分娩と同様に産科の医師が実施することが多いが、より安全性を追求し分娩を進行するために、麻酔科の医師が痛みの管理と薬の調整を行う医療機関もあるという。板橋で開院して101年目を迎えた「荘病院」では、2024年11月から無痛分娩を開始。それに伴い、荘慎太郎先生は、同院で無痛分娩を希望するすべての患者に少しでも安心して無痛分娩に臨んでもらいたいという思いから、慶應義塾大学医学部産婦人科教室で産科麻酔を専攻し専門的知識を身につけた。地域には、母娘3世代が荘病院で出産をしたという人も少なくない。「荘病院で無痛分娩をしたい」という地域の女性の声に応えるための同院の取り組みについて聞いた。(取材日2024年8月8日)

適切な管理で痛みの軽減を図る。安全性を追求するなら産科麻酔の専門家がいる医療機関を受診という選択も

Q無痛分娩の痛みについて教えてください。

A

安心して出産に臨んでほしいと話す荘慎太郎先生

個人差はありますが、無痛分娩によって陣痛の痛みが大きく軽減できることが期待されます。しかし、無痛分娩ではお産の痛みを完全になくせるとは限らず、軽い生理痛くらいの痛みは残ることがあります。痛みを取り除くことを最優先に考えて薬を調整すると、赤ちゃんを産む力が弱まりお産が進まなかったり、赤ちゃんの具合が悪くなるなどトラブルが起こる可能性があるためです。安全で質の高い無痛分娩のために、患者さんの麻酔の許容量や合併症を細かく確認しながら薬の濃度や投与量を調節することで、赤ちゃんを産む力をある程度残した上で痛みをできる限り抑えることが重要です。

Q無痛分娩の優れている点はどんなところですか。

A

分娩室の様子。きめ細かいサポートを心がけている

一番はお産の痛みの軽減が見込めることですが、いきむときの体力の維持、産道の縫合など分娩以外の痛み、産後の回復といった面でもメリットがあります。自然分娩では痛みのあまり、息むときに体力が残っていなかったり、全身に力が入っているせいで翌日筋肉痛になる方もいらっしゃいますが、無痛分娩ではそういったことが起きにくく、翌日以降の回復状況が大きく違ってくると考えられます。分娩後の産道の縫合も、麻酔下で行うことができます。また、分娩時にどれくらいの痛みがあるのか不安が大きい方や、もともと血圧が高い方、血圧を上げないほうがいい病気をお持ちの方についても、無痛分娩に期待できるメリットは大きいと言えます。

Q無痛分娩で注意すべきことはありますか。

A

日本産科婦人科学会産婦人科専門医に加え麻酔科医でもある荘先生

神経に近い所に針を刺し、薬を流すことによる合併症のリスクはゼロではなく、まれに集中的な治療を必要とするものもあります。当院では、安心感を持って無痛分娩を選択していただくために、産科麻酔を専門にする私が実施前に各種検査結果を評価し問題がないかを確認するとともに、リスクやメリット・デメリットについてお話しし、十分にご理解いただいた上で無痛分娩を行います。合併症については必要以上に恐れる必要はありませんが、気になる方はどんな些細なことでもご相談いただればと思います。持病によっては無痛分娩を実施できない場合や、より大きな病院での無痛分娩をお勧めすることもありますので、事前にお知らせください。

Q初産でも無痛分娩は可能でしょうか。

A

腰からカテーテルを挿入しテープで固定する様子

初産で無痛分娩ができないということはありませんが、一度お産を経験している経産婦さんと比べると初産婦さんは計画無痛分娩で陣痛促進剤を投与しても波に乗り切れずお産が長くなってしまうことがあります。そのため、事前に子宮の入口を可能な限りやわらかくしておくなどの準備が必要で、経産婦さんのみを受けつけている医療機関もあります。当院では2024年11月から経産婦さんを対象に無痛分娩を開始し、徐々に初産婦さんにも対応する予定です。最終的には24時間体制で夜間に陣痛が起こっても対応できることを目標に取り組んでいきたいと考えています。

Qこちらの病院ならではのお産の強みは何ですか。

A

板橋エリアを中心に、長きにわたって地域の女性のお産をサポート

100年以上この地でお産を行ってきた中で、地域に深く根づき、地域の方が安心して分娩に臨める体制を整えてきました。当院の常勤医は全員が日本産科婦人科学会産婦人科専門医の資格を有しています。また、私は産婦人科の医師であるとともに麻酔科標榜医であり、中でも産科麻酔が専門です。無痛分娩は産婦人科の医師が麻酔を行うことも可能ですが、当院では安全性とクオリティーの高さを追求し、私が対応しています。無痛分娩は痛みの管理についてもある程度は麻酔の知識が必要になるため、産科麻酔の専門知識を生かした患者さん一人ひとりに合わせたきめ細かな痛みと分娩の進行のケアで、安全にこだわった無痛分娩を展開していきたいです。

患者さんへのメッセージ

一般的には病気になった人を支えるのが医師の仕事ですが、産婦人科は妊娠をして家族が増えるといったライフステージが1つ上がる瞬間をサポートできるところに魅力があると感じています。一方で、妊娠して出産をするとなれば痛みやいろいろな不安が伴い、合併症などを考えればそもそもお産は怖いものと考える方もいらっしゃると思います。そういった患者さんやご家族の不安に私たちがアプローチすることで、少しでも安心して妊娠・出産に臨んでいただければと思いますので、不安があるときは頼ってください。皆さんの人生のステップアップのお手伝いをさせていただくことが産婦人科医として働く私の喜びです。
■HPはこちら

自由診療費用の目安

自由診療とは

無痛分娩/10万円~

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