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医療法人財団 仁寿会 荘病院

(東京都 板橋区)

荘 隆一郎 院長

最終更新日:2024/11/27

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優しく温かい医療で産前・産後を支えていく

1923年にこの地に開業した「荘病院」。今年で創業101周年を迎えた同院は、伝統の温かさと優しさあふれる医療で、地域の人たちに安心感を与えることと満足度の高いお産の実践に励んできた。医師は全員、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室出身。それぞれが専門分野を持ちながら、知識や技術、経験の豊富さに加えて、安全性を追求したお産に努めている。また、医師、看護師、助産師などすべてのスタッフが患者に寄り添うアットホームな温かさが大きな特徴で、代々同院で出産を希望する家族も多い。医師と患者のコミュニケーションを深めるための主治医制や母子別室、食事へのこだわりなど、時代のニーズに合った産科医療を提供するために試行錯誤を重ね、進化を続けている。100年以上変わらず守ってきた伝統と時代のニーズに応える柔軟性を併せ持つ同院の近況について、荘隆一郎院長に聞いた。(取材日2024年10月30日)

創業101周年を迎えた病院の近況について教えてください。

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分娩数が全国的に減り、分娩の扱いをやめる産婦人科や、閉院してしまう産院が増えている中、当院ではさらに多くの患者さんに選んでいただける病院となるためのプロジェクトチームを発足しました。より良い医療の提供はもちろん、満足度の高いお産にするために、今の時代に患者さんが求めているものは何かを病院全体で考えているところです。当院は、基本的に妊娠初期から同じ医師が担当する主治医制で、同じ先生に診てもらえることに安心感を持ってくださっている方は多いのではないでしょうか。このほか、職員皆が思いを一つにして患者さんを親身に支えたり、入院中のお食事にもこだわったり、これまでの歴史の中で続けてきたことを大切にしつつも、無痛分娩の開始やマタニティフォトの撮影会、フォトブースの設置など、新しいこともどんどん始めています。

患者さんとすてきな関係性を築かれているのですね。

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産婦人科においては患者さんとの信頼関係が大切だと思います。当院では、妊娠初期から主治医と患者さんが一緒に4Dエコーで赤ちゃんの成長を見守りながら分娩までの時間を過ごすことで信頼関係を築いています。状況によって主治医以外の医師が対応することもありますが、医師は全員、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室の出身で同じ教育を受けているため、患者さんにお伝えすることで大きな違いはないと思います。主治医はどんなに忙しくても朝晩必ず入院中の患者さんの顔を見に病室を回りますが、これは誰が教えたわけでもなく、皆が自然に当たり前のこととしてやっています。また、急変時などに近隣の大学病院や基幹病院に救急車で搬送する際に主治医が付き添うことで、患者さんの不安を少しでも減らすようにしています。当院の医師はみんな、優しくて人が好きな人ばかり。それが一番だと思います。

こちらの病院は、出産後は母子別室だそうですね。

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当院ではずっと以前から母子別室で、好きな時間に赤ちゃんに会いに行ったり、授乳したりできるようにしています。お母さんは命懸けでお産をしたのですから、産後の入院中はゆっくりと休んでくださいという思いから母子別室にしており、それはとても大切なことだと思っています。わずか3、4日の間ではありますが、家に帰るとゆっくり寝るのも難しい日が続きますから、病院にいる間に疲れをしっかり癒やしていただければと思います。授乳は授乳室で助産師のサポートのもと行います。授乳室では患者さん同士で話ができるので、経産婦さんが初産婦さんの子育ての相談に乗る場面もあるでしょう。新しく設置したフォトブースでは、赤ちゃんを並べて記念写真を撮れるようにしているので、患者さんたちの交流の場にもなっていると思います。

退院後の産後のサポートも充実していると聞きました。

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母親学級は現在もオンライン開催ですが、母乳相談や栄養指導は感染症対策をした上で通常どおり行っています。産後2週間健診では、助産師や看護師が成長具合を見るほか、育児相談に乗りお母さんのメンタルもサポートします。母乳がしっかり与えられていて体重が増えたことを確認できるだけでもお母さんは安心できますし、専門家が「大丈夫だよ」と声をかけることで自信や安心感にもつながると思います。医師に言いづらいことも看護師には話しやすいようで、きちんと情報共有をして患者さんを支えています。また、授乳相談や育児支援では赤ちゃんとの関わり方をアドバイスしています。「困ったときはいつでも来て、夜中でも電話してね」というのが当院のスタンス。優しい職員がそろっているので、つらいときはいつでも頼ってください。さらに2024年4月からは板橋区の委託事業として産後ケアも開始し、育児に疲れたお母さんたちにご利用いただいております。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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一番大切なことは、この病院で赤ちゃんを産んで良かったと思っていただけるお産にすること、そして、機会があったらもう1回この病院で産みたいと思っていただくことです。お母さんがニコニコ笑って退院していく、そんな医療と入院生活をめざしていきたいです。先日、地域のお祭りがあり、当院の前が休憩所だったのですが、私と檜垣敬二副院長がたまたま顔を出したら、当院で生まれたという子たちがどんどん集まってきてくれました。こういった出来事は、地域で長く続けてきたからこそのことで、とてもうれしかったです。当院の一番の伝統は“人”です。これからも、安心感のあるお産を提供すること、痛みや苦痛をできる限り少なくすること、優しく親身に寄り添うことで、患者さんと一緒に楽しい入院生活をつくっていきたいです。

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荘 隆一郎 院長

東海大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室に入局。2011年から現職。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。母体保護法指定医。慶應義塾大学医学部産婦人科学教室非常勤講師。一般社団法人東京産婦人科医会副会長。「母と子への安全な医療提供、女性のためのトータルヘルスケアの提供」という理念を掲げている。荘家18代目、医師では7代目として次の100年に向けさらなる飛躍をめざす。

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