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医療法人社団こうかん会 日本鋼管病院

(神奈川県 川崎市川崎区)

祝田 靖 病院長

最終更新日:2022/12/20

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地域に密着し、満足度の高い医療提供を追求

1937年に社員とその家族や関連会社社員の健康維持のために開設された「日本鋼管病院」。企業立病院でありながら当時から地域に親しまれ、多くの近隣住民が受診していた。2010年には医療法人こうかん会として独立。そうした歴史的背景から今も変わらず地域に根づいた医療を引き続き提供している。同院の基本理念は「すべては患者さんのために」。医師や看護師をはじめとする多様な専門職種が一堂に会する病院という組織では、「それは本当に患者のためになっているか」という共通認識が大切になってくると祝田靖病院長は話す。長く地域に密着した病院として満足度の高い医療の提供をめざす同院の取り組みについて、祝田病院長に話を聞いた。(取材日2021年5月13日)

貴院の特徴や強みを教えてください。

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当院のある川崎南部地域は総合病院といわれる病院が8つほどあり、それぞれが特徴を持って地域医療に貢献しています。その中で当院は、歴史と伝統を守りながらも地域に根差した病院となることを目標に、患者さんの満足度の高い医療を提供することに努めています。総合病院として幅広い診療科それぞれが高いレベルの医療を行うよう努めていますが、特に力を入れているのが整形外科部門で、変形性膝関節症に対する人工関節の手術や骨切術といった膝の手術についての他、以前からスポーツ整形にも取り組んでいます。もう一つ脊椎外科の領域である腰椎ヘルニアや変形性脊椎症などの内視鏡手術も症例が多く、全国から患者さんがいらっしゃっています。また、内科系については、高齢化に伴い慢性閉塞性肺疾患(COPD)の人が多く、呼吸器内科の医師が、教育入院のシステムを構築し呼吸器リハビリテーションなどを行っています。

生活習慣病についてはどのように取り組んでいますか?

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糖尿病は不思議な病気で、受診し薬を飲みインスリン注射をすればすぐに症状が良くなるというものではありません。生活習慣病という名前の通り食事や運動が重要であるため、患者さんの状況が許せば、10日間の教育入院をお勧めしています。入院期間中は血糖値をコントロールし、生活週間をもとにお薬の調節とともに修正していきます。10日間入院をしていただくことで大抵の場合、血糖は良い状態になっていきますが、大切なのはその後も良い状態を保ち続けること。そのため長いお付き合いになることも見据えて、糖尿病センターでは、ご自分では管理が難しい人も病状が悪化しないように、医師や看護師をはじめとした、糖尿病療養を専門的に学んできたスタッフがチームで対応しています。

地域の医療連携ではどのような役目を担っているのでしょうか?

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地域完結型医療をめざす上での病院の機能は入院と救急医療です。当院ではその2つの役割を担い、さらに後方連携をしっかりと行っています。その後の療養やリハビリについては地域の先生に引き継いだり施設にお世話になるなどスムーズな連携を心がけています。また、開業医の先生がご覧になって病院を受診したほうがいいと判断した場合の前方連携についても迅速に患者さんを受け入れ対応しています。その他、CTやMRIなど検査の依頼についても新システムを導入して、外来を担当するこうかんクリニックの端末から、直接当院の予約を取れるようにしました。より使いやすくなることでお役に立てればと思っていますので、ぜひご利用ください。

患者さんへの対応や病院運営で心がけていることはありますか?

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私のモットーは「仕事は楽しくしよう」です。考えてみると、睡眠時間を除けば1日の半分以上は病院にいます。人生の半分以上を過ごす病院での時間が苦痛であれば人生の半分がもったいないことになってしまいますので、楽しい時間となるよう、常に前向きでいることを心がけています。病院で働く人が楽しく仕事をしていると周囲にもその気持ちは伝わると思います。特に外来では患者さんをお待たせすることもあります。「お待たせしてすみませんでした」とお声をかけた時に、「いえいえ、先生の顔を見るだけで元気が出ますよ」と言っていただけると励みにもなりますよね。病院運営についても同じで、職員には仕事を楽しむために、なんでもいいので1つ新しいことにチャレンジしてほしいと思っています。どんな些細なことでもいいので、昨日まではやっていなかったことにトライしてほしいですね。日進月歩の医学に追いつくためにはそういう気持ちが大切なんです。

最後に今後の展望と地域の方へのメッセージをお願いします。

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歴史があることは良いことではありますが、施設が古くなってきているので、長年の夢である新棟、新病院の建設を実現させていきたいと考えています。建物が新しくなると地域の皆さんに喜んでいただけるだけでなく、職員も良い環境で仕事ができ、それが良い医療につながると考えています。診療においては、がんや日常的な疾患の診療はもちろんですが、高齢者に多い認知症や糖尿病などの生活習慣病、膝や腰の疾患にもこれまで以上に取り組んでいきたいです。おかげさまで当院を気に入り長く通ってくださっている人も多いのですが、その理由として地域に密着していること以外に、スタッフへも良いお声をいただいているようです。繰り返しになりますが、日本鋼管病院は地域に根差した病院として、職員一同そして開業医の先生とともにチームを組んで、満足していただける医療を提供していきたいと考えています。

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祝田 靖 病院長

1986年慶應義塾大学医学部卒業、同大学内科入局。1988年足利赤十字病院内科、1990年慶應義塾大学内科、1993年日本鋼管病院内科、同病院内科部長、こうかんクリニック院長代理・副院長を経て、日本鋼管病院副院長、2021年4月より現職。糖尿病内科部長、糖尿病センター長兼務。日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。専門は腎臓内科、糖尿病内科。

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