院長メッセージ(公益財団法人 河野臨牀医学研究所附属 品川リハビリテーション病院) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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公益財団法人 河野臨牀医学研究所附属品川リハビリテーション病院

病院・老健・図書館が一体の、都市型地域包括ケア拠点

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渡辺 寛院長
Hiroshi Watanabe

プロフィール1989年日本大学医学部卒業。日本大学病院脳神経外科や救命救急センターで研鑽を積み、日本脳神経外科学会脳神経外科専門医を取得。1992年第三北品川病院での非常勤勤務を開始し、主に脳神経外科手術や術後管理に従事。1997年より常勤となり、品川リハビリテーション病院の療養病棟での患者管理やリハビリテーション領域にも携わる。

急性期と在宅をつなぐ架け橋として地域貢献

JR山手線大崎駅北改札口から徒歩10分、再開発で新旧住民や商業地・住宅地が交わるようなエリアに建つ8階建ての「品川リハビリテーション病院」。介護老人保健施設や、区立図書館との複合施設となっており、隣接する小学校などとも連携しながら、医療・介護・在宅のシームレスなサービスを提供する都市型地域包括ケアの拠点をめざしている。「都市の憩いの場に」との思いから、病院と老健を合わせて「品川リハビリテーションパーク」と名付けた。もともとは北品川で療養病棟として始まり、地域の人々とともに神輿を担ぐような土地柄で根付いてきた同病院が、再開発地区に移転。理想の医療やリハビリテーション、在宅への橋渡しのできる場として新たなスタートを切った。その指揮にあたり、多くのスタッフを取りまとめている院長の渡辺寛先生に、新病院での意気込みを聞いた。
(取材日2018年8月17日)

急性期から回復期、リハビリテーションまでご経験が広いですね。
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当初は脳神経外科の医師として、救命救急センターも含む急性期医療で医師としてのキャリアをまず積みましたが、この河野臨床医学研究所に勤務してからは、手術を終えて回復期を自分の患者さんがどう乗り越えていかれるかにまで携われるようになりました。さらに、リハビリテーションを通して脳卒中後における運動機能の回復・維持、そして生活に戻られるまでのお手伝いができるようになったのは、大学病院ではできなかった経験だと思い、携われたことに感謝しています。この新病院は2015年2月に品川区と締結した協定に基づき整備したもので、当院とグループの介護老人保健施設、そして品川区の図書館が複合施設として同じ建物内に設立されたもの。そうした形態や運用は全国でも珍しく、各地から視察も多く見えています。その構想にあたっては、長年の理想や願望を形にできたこともあり、地域の方により役立てていただければと願っています。

そうして、2018年6月に新病院がオープンしました。
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「品川リハビリテーションパーク」という名称で、2階を占める図書館や隣接する小学校を通して、患者さんや老健、リハビリのご利用者、そのご家族だけでなく、地域の一般の住民の方々にも関心をもっていただけるよう尽力しています。健康寿命などをテーマに一般向けの講演会も定期的に開催し、また、病院や老健のご利用者がスタッフの付き添いのもとで図書館を利用されたりもしており、地域社会・住民の方々との交わり、融合の場になればと思っています。その一方で、ICカードによる入退室管理システムの導入など、防犯・安全管理にも注力しています。今後、認知症の方のご利用増加も想定して、入院中・入居中はなるべくフロア内で動線が完結できるよう、病院・老健の各フロアに十分なリハビリスペースと個浴2室、機械浴1室を完備しました。廊下もベランダも1周できる設計で1mごと印をつけるなどして、歩く意欲をかき立てられる作りにしています。

こちらの病院のリハビリテーションの特徴を教えてください。
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質の高いリハビリテーションをめざしていますが、それはまず、医療としての質の高さです。特に脳卒中後リハビリについては慈恵医科大学病院と連携して、難しい状態の患者さんについてアドバイスを受け、専門の医師も派遣いただいています。また、当グループではリハビリを入院中のほか、外来、通所、訪問でも展開しており、理学療法士・作業療法士などのリハビリスタッフも豊富な経験を得ています。その中で、私たちが関わったことでの改善・回復ポイントなどを精査して、リハビリ技術の向上に常に努めているのです。また、脳卒中や中枢神経領域の疾患後は、今日の医学では失われた機能が戻らないものも多いですが、福祉・介護の仕組みをうまく取り入れながら、いかに生活に戻れるように導けるかが重要です。ご本人やご家族がより幸せに過ごしていただけるよう、自分事として気持ちを込めて行うことを当院のリハビリでは重視しています。

リハビリテーションは、奥が深いですね。
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リハビリはもともと、整形領域の運動器の機能回復分野から始まり、確立しています。脳卒中後のリハビリも、理論的に完成形となりつつあって、当院をはじめ、専門的に実施している医療機関も出てきています。今後は感染症や肺炎などでいわゆる廃用症候群と言われる、寝付いて体が弱っている高齢者に対応していくリハビリが重要な時代でしょう。当院では職員に、毎日1つは疑問を持つことを課していて、今日の常識を明日の非常識にしていこうと言っています。人間に本来備わっている能力などに医療職や介護職が気づけていないだけのことも少なくないのではと、私は思うのです。気持ちの上では患者さんやご家族に寄り添いながら、それでいてプロとして客観的にアドバイスや指導もできなければなりません。意識も高く、技術も持ち合わせている職員たちとともに、回復期により相応しい医療を提供していきたいです。

住み慣れた地域に戻っていただくための体制も、整っています。
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入院・入居中から意欲を感じていただけるよう、窓の外のひさしに角度を付け、空が広く見えるようにしてあるんですよ。そして、ご自宅に戻られる準備やトレーニングをしていただくために、ご家庭のキッチンやお風呂、トイレ、ベッドサイドを再現した「在宅生活訓練室」を設けています。さまざまな福祉用具の試用もでき、手すりなどをどのように設置すれば生活しやすいかをイメージしていただけます。また、地域包括室では、医療を担当する地域包括ケア職員と介護担当者、訪問看護とリハビリの事務局、地域のケアマネジャーの方たち、介護ヘルパー教育を行うNPO品川ケア協議会が一つの空間で業務に就いています。連絡ツールなどでの情報共有に加え、実際に空間をも共有することで、お一人お一人の患者さんに対して一丸となって考えることができています。今後は、地域の方々にもこういう場所ができたということを、より知っていただければと思っています。

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