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医療法人徳洲会 成田富里徳洲会病院

(千葉県 富里市)

荻野 秀光 院長

最終更新日:2023/12/11

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急性期医療から介護までシームレスに支える

京成成田駅から徒歩6分、成田市役所からもほど近い便利な立地の「医療法人徳洲会 成田富里徳洲会病院」は2015年9月の開院。心臓疾患や脳卒中などを中心に高度な専門医療を提供する一方、近年は地域住民のニーズが高い小児科、耳鼻咽喉科などを増設。365日24時間体制での救急対応はもちろんのこと、回復期リハビリテーション病床、健診部門、院内介護老人保健施設と訪問看護ステーションまで併設し、急性期から回復期、在宅介護までをシームレスに支える医療拠点として、地域での存在感を高めている。2017年の就任以来、病床の拡大やハード面の充実など、同院の機能強化の陣頭指揮をとってきた荻野秀光院長に、同院の特徴や地域で果たすべき役割、今後の方向性などについて聞いた。(取材日2023年10月2日)

こちらの病院の成り立ちや理念についてお聞かせください。

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当院は全国に医療機関や福祉施設を展開する徳洲会グループの72番目の病院として、2015年に開院しました。グループの基本理念である「生命だけは平等だ」のもと、年中無休・24時間オープンの診療体制、「患者さんを断らない医療」を実践するための救急医療体制を整え、地域医療のセーフティーネットの一翼を担うべく、日々努力を続けています。私自身は大学卒業後すぐに、鎌倉市にある徳洲会グループの湘南鎌倉総合病院で勤務し、外科並びに救急総合診療の医師として修行を重ねてきました。私の医師としての礎は徳洲会の理念そのものであり、安心して生命を預けられる病院、患者さん中心の医療こそが何より大切だと考えています。

院長就任から6年、病院は多様な進化を遂げられたようですね。

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2020年に市内に新たな大学病院が開設され、地域の医療環境も様変わりしました。しかし大学病院のような三次救急が受け入れ対象とするのは超重症者に限られます。当院は、その手前の状態である一次、二次救急の患者さんを一手に受け入れ、回復期、療養、在宅まで継続的にお支えする医療機関としての体制を強化するため、病床数も407床まで増床しました。大学病院が近隣にできたことで、当院の果たすべき役割がより明確なものになったと感じています。また、新たに耳鼻咽喉科、小児科を新設し、特に小児科では発達障がいや不登校児に対する医療的サポートにも力を注ぎ、一般小児科の外来も含め、多くの親子連れに頼っていただいています。

こちらの病院の強みはどういったところにありますか?

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従来から当院が得意とする心臓血管外科や脳神経外科をさらに強化し、心臓・胸部大動脈手術などにも幅広く対応できるようになりました。従来1室だった血管造影室を3室に増やし、ハイブリッド手術室も完備しています。現在はICU(集中治療室)10床、HCU(高度治療室)12床と、重症者ケアユニットが充実し、熱心に進めてきたスタッフ教育がチーム医療のレベル向上にもつながってきたと自負しています。加えて当院では、一般病棟で治療を終えても、介護だけでは不十分な方のための医療型療養病棟や回復期リハビリテーション病棟を備えているほか、院内に介護老人保健施設や訪問看護ステーションの機能も併設しています。急性期から回復期、介護までをシームレスにお支えできるのは、当院ならではの強みと言えますね。

地域での役割についてどのようにお考えですか?

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2020年初めから長らく続いたコロナ禍によって奇しくも、当院の基本理念である「患者さんを断らない医療」を試される機会がもたらされました。当初は行政の主導である程度の診療体制が整備されたものの、あちこちで診療を断られて行き場を失う患者さんも多くいる現実に直面し、当院はそうした方々も含め、率先して広域から患者さんを受け入れてきました。通常診療をできるだけ制限しない方針で対応にあたったため、スタッフにも相当負担をかけてしまいましたし、私自身も命の危険を感じながら診療にあたる日々が続きました。しかしあの難局を乗り越えたからこそ、地域の患者さんから「ここの病院に来れば何とかしてもらえる」と感じていただけるようになったのではないかと思っています。近年の外来患者の増加ぶりが、そうした信頼感の現れだとしたら本当にうれしい限りですね。

最後に、今後に向けた展望をお聞かせください。

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超高齢社会に突入した今、医療は介護の問題を抜きにして語ることはできません。入院患者さんの平均年齢が80代後半にさしかかり、病気が治っていざ退院となっても、誰がどこで介護を担うのかといった問題に直面する方も大勢おられます。当院では今後、そうした心配なく、医療介護をより一体的にカバーする仕組みを整えていきたいと考えています。さらには、日本の疾病構造上、病院として決して避けては通れないがん診療の体制強化、専門性を備えた常勤医の増員など直近の課題をクリアした上で、地域でかねて切望されている産婦人科を新設することも将来的な目標の1つになるでしょう。全国展開する徳洲会グループのスケールメリットも生かしつつ、安心できる医療・介護環境を整え、地域の皆さまをお支えできる存在であり続けたいですね。

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荻野 秀光 院長

1996年山形大学医学部卒業後、医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院に勤務。同病院副院長、主任外科部長などを歴任し、2017年12月より現職。院長職の傍ら、外来や訪問診療の現場にも立ち、一般外科のほか、大動脈瘤など血管疾患に対するカテーテル治療、ステントグラフト治療などを専門とする。日本外科学会外科専門医、日本心臓血管外科学会心臓血管外科専門医。

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