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医療法人寺西報恩会 長吉総合病院

(大阪府 大阪市平野区)

大谷 健二郎 病院長

最終更新日:2021/08/04

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地域の医療ニーズに合わせて安心を届けたい

大阪市平野区にある「医療法人寺西報恩会 長吉総合病院」は、1963年の開院より地域に根差した医療を提供している歴史ある病院だ。医療のよろず相談所のような存在から、地域の人々の要望に応えるかたちで規模を大きくしてきた同院。時代の流れに合わせてかたちを変える地域の医療ニーズに合わせ、現在は急性期から慢性期まで切れ目のない医療・介護を提供する病院へと変化を遂げた。しかし、どんなに時代が変わっても、変わらないものがあると大谷健二郎病院長は言う。それは人々の健康への願いと医療に携わる者たちの想いだ。今回は、住民の高齢者比率が高い平野区において、高齢者に優しい医療を実現するために奮闘する大谷病院長がめざす医療の在り方と、未来について話を聞かせてもらった。(取材日2021年7月13日)

初めに貴院の成り立ちについて、お聞かせください。

1

当院は、1963年に創設者の寺西純吉先生がこの地に開院されたことからスタートいたします。当時は地域の皆さまの健康よろず相談所のような役目を果たしていたそうですが、当時の平野区地域は交通の不便さもあり、患者さまの声に応えるようにさまざまな分野の医療を担うようになり、長吉総合病院へと育ってまいりました。その後、医療の細分化が進み、国から急性期・亜急性期・慢性期の医療分担を求められる時代へと移り変わってきましたが、われわれがめざすべきは、やはり地域の医療ニーズに応えることだと考えております。現在では急性期から慢性期まで切れ目のない医療・介護が提供できる病院をめざし、一般病棟、地域包括ケア病棟、療養病棟、老人保健施設、介護施設を有する、ケアミックス型病院として急性期機能を維持しつつ、高齢者医療を中心とした医療を提供しています。

貴院の特徴を教えてください。

2

平野区は住民の高齢者比率が非常に高い地域ですので、地域社会から求められるのは、やはり高齢者医療の充実だと考えています。それを踏まえ、現在当院は、一般病床142床、地域包括ケア病床50床、療養病床133床、院内老健29床を有し、高齢者に優しい、地域完結型医療の構築をめざして日々尽力しています。さらに、地域のご高齢者やそのご家族にとって、より大きな安心を届けていくのもわれわれの役目だと感じております。周辺の先生方や近隣施設とも連携を図りながら、単に「病気を治す」場所であるだけでなく、その後の療養や介護に関しても相談できる場所であることをめざし、大阪市より「高齢者在宅医療・介護連携に関する相談支援事業」の委託を受け、医療・介護を必要とする状態になっても、安心して自分らしい暮らしを続けることができるよう、医療関係者・介護関係者間の情報共有や連携を支援するための相談窓口も開設しています。

特に注力している検査・診療についてお聞かせください。

3

当院では日本人の死亡原因として高い比率を占める、大腸がん、胃がんの早期発見をめざし、積極的に内視鏡検査を行っています。内視鏡検査と聞くと苦手意識や恐怖心をお持ちの方がほとんどかと思いますが、当院では患者さまの苦痛が少ない内視鏡検査を実施し、より多くの方に気軽に検査を受けていただけるよう努めています。胃カメラの場合は鼻から入る細い内視鏡も導入しており、嚥下反射が起こりづらく苦痛の大幅な軽減を図れますし、それでも心配な方には鎮静剤を用いた検査もご案内できます。大腸検査は原則的に鎮静化で行うほか、使用する下剤の量ができるだけ少なく済むような工夫もしております。また、当院には常勤医だけでも日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医が5人おります。これは近隣の大規模病院にも劣らない体制だと思います。正確な診断のため、経験豊富な医師が先進の機器を用いて検査します。どうぞ安心して検査を受けてください。

整形外科にも注力されているそうですね。

4

高齢になると、骨粗しょう症に伴う骨折や膝や腰などの痛みを訴える方が増えてきます。これらの疾患は直接的に命に関わることがないように感じるかもしれません。しかし、最近耳にすることが増えたロコモティブシンドロームといわれる、運動器の衰えによって移動機能の低下を来した状態を放置していると、やがて健康寿命にも影響していきます。当院では骨粗しょう症に伴う骨折治療、膝や股関節の人工関節手術、肩関節の内視鏡での小侵襲手術、脊椎外科でも内視鏡を用いた小侵襲手術など、体への侵襲の少ない、安全を重視した治療を心がけています。また脊椎疾患である腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症の手術は従来の方法だけでなく、内視鏡を利用した手術も行っています。誰しもが年を取りますので、骨や関節の痛みや変形に悩むのは珍しいことではありません。いくつになっても元気に動けるように、まずは気軽に相談していただければと思います。

最後に今後の展望について聞かせてください。

5

当院の理念は「地域医療に奉仕する気持ちを心がけ、地域社会に貢献する」です。それは創設者の寺西先生から、ずっと受け継がれてきた大切な想いだと思います。時代は移り変わり、状況は刻一刻と変化していきますが、人々の健康への願いは変わりません。その願いに対して、われわれが医療人としてできることは何か? そのことを真摯に考え続け、行動していきたいと思っています。高齢化社会が加速していく日本で、今後は独居の高齢者の方もますます増えていくでしょう。そういった方々が病気になれば、どんなにか不安なことでしょう。そういった不安を一人でも多くの方から取り除くこともわれわれの務めです。そのためにも地域の方を中心とした高齢者に優しい、地域完結型医療の構築にもますます尽力してまいります。今後も地域に根差し、必要なときにそこにある、気軽に利用できる身近な医療施設をめざしてまいります。

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大谷 健二郎 病院長

1989年兵庫医科大学卒業。消化器内科、消化器内視鏡検査を専門とし大学病院を中心に研鑽を積み、2020年長吉総合病院病院長に就任。外来や療養病棟での診療のほか、後進の指導にも注力している。日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。

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