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歩行困難を引き起こす腰部脊柱管狭窄症
痛みやしびれは一度相談を

特定医療法人誠仁会 大久保病院

(兵庫県 明石市)

最終更新日:2022/12/23

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  • 保険診療
  • 椎間板ヘルニア
  • 腰部脊柱管狭窄症

「歩いていると、すぐに足がしびれたり、痛くなったりする」「足が痛くて、長い距離を歩けなくなった」など、足の痛みやしびれに伴う歩行困難に悩む高齢者も少なくないだろう。「その原因は腰にあるかもしれません」と話すのは、「大久保病院」の整形外科主任部長であり、明石脊椎外科・腰痛センターのセンター長も務める石井崇大先生。長年、脊椎外科を専門に研鑽を重ね、アメリカへの留学経験も持つ経験豊富な医師で、「安全・確実・低侵襲」をモットーに、チーム医療を強化し、先進の設備を駆使した質の高い治療を追求し続けている。このトピックスでは、歩行困難を引き起こすといわれる腰部脊柱管狭窄症の治療や手術の進め方をはじめ、同科のスタッフ体制やリハビリテーションなどについて、石井先生に話を聞いた。(取材日2022年11月17日)

多職種スタッフによるチーム医療を強化。安全かつ専門的な治療をめざす

Q腰部脊柱管狭窄症とは、どのような病気でしょうか?

A

腰部脊柱管狭窄症について語る石井崇大先生

腰が悪くなる病気ですが、症状は腰痛というわけではありません。主な初期症状としては、足の痛みやしびれなどによる歩行困難が挙げられます。5分、10分歩くと、足が痛くなって立ち止まり、休憩して痛みが取れるとまた歩き出す、といった繰り返しになってしまうのです。いわゆる坐骨神経痛ですね。症状がひどくなると、排尿・排便障害などが出てくることもあります。腰部脊柱管狭窄症は若い方の発症は少なく、65歳以上の高齢者に多い病気です。

Q腰部脊柱管狭窄症の治療の進め方について教えてください。

A

手術前には薬物療法やリハビリテーションを行い改善を試みる

まずは、薬物療法から始めます。症状が改善しない場合、ブロック注射やリハビリテーションを行い、それでも変化が見られなければ、手術を検討することになります。手術は骨を削る椎弓切除術のほか、側弯症が強い変性側弯症の患者さんにはOLIFと呼ばれる脊椎固定術を行うこともあります。なお、当院で行う手術は、全例に脊髄モニタリングシステムを導入しているのが一番の特徴です。術中に神経を傷つけてしまいそうな場合、アラームで知らせてくれるようになっています。モニタリング担当のメディカルエンジニアも必ず配置していますが、ここまで体制を整えているのは大学病院でもあまりないのではないでしょうか。

Q腰椎椎間板ヘルニアに対し内視鏡手術も行われているそうですね。

A

先進的な医療機器と専属スタッフを配置し、安全性に配慮

腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアは症状や前兆が似ており、腰椎椎間板ヘルニアと診断される方も多いです。手術の体制を強化させ、脊髄モニタリングシステムと脊椎ナビゲーションシステム、脊椎内視鏡の3つが、当院の特徴的な設備だと考えています。中でも内視鏡手術は腰椎椎間板ヘルニアに対して行う手術です。従来のように、腰の筋肉を大きく切る必要がなく、手術の傷口は2cm程度で済みます。そのため、術後の痛みが軽く、手術部位の細菌感染の危険性も少ないのがメリットです。また、基本的には、手術翌日から歩行を開始するようにしています。入院は最短4日程度のため、日常生活や仕事への早期復帰も期待できますよ。

Qスタッフ体制にも特徴があると伺いました。

A

院内他科と連携し治療を進める

そうですね。チーム医療を強化し、日々の診療にあたっています。専属の看護師や医療事務を数多く配置し、医師たちが診察に専念できるようにしているんです。先ほどお伝えしたとおり、モニタリング担当のメディカルエンジニアもいますし、ブロック注射などを担当する麻酔科の常勤医師も3人在籍しています。総合病院の強みを生かして、持病がある患者さんには内科や循環器内科など他診療科の意志と連携の上、治療を進めていくことも可能です。

Q手術後のリハビリテーションについてもお聞かせください。

A

手術後に転院することなく総合的にサポートする体制を整えている

基本的に、リハビリは手術翌日からスタートします。当院は作業療法士6人、理学療法士33人と、リハビリスタッフも充実しているのが強みです。いわゆる患部を温めたり、けん引したりする物理療法ではなく、リハビリスタッフが手を使いながら、患者さんの体を動かすリハビリを行っています。広々としたリハビリテーション室を備え、医師の指示のもと、多職種スタッフが連携したリハビリを提供していますので、安心してお任せいただけるとうれしいです。

患者さんへのメッセージ

石井 崇大 主任部長

1998年佐賀医科大学医学部卒業後、大阪大学整形外科入局。2011年、米国コロラド州ソーントンの脊髄疾患センターに留学。国立病院機構大阪南医療センター、市立伊丹病院整形外科を経て、2016年に大久保病院の明石脊椎外科・腰痛センター長に就任。日本整形外科学会整形外科専門医、医学博士。

長年、足の痛みやしびれに悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。ご家族に相談しても、“いつもの訴え”だとあまり耳を傾けてくれなくなったという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、足の痛みやしびれ、歩行困難には、必ず原因があります。「年だから……」と諦めずに、まずは一度ご相談ください。患者さん一人ひとりのお悩みにしっかりと寄り添いながら、原因を突き止め、適した治療法を提案させていただきます。患者さんから「もっと早く診てもらえば良かった」「手術して良かった」と思っていただけるように、スタッフ一同真摯に対応しますので、お気軽にご来院ください。

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