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独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター

(愛媛県 松山市)

山下 素弘 院長

最終更新日:2023/01/25

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専門病院ならではの包括的支援が強み

四国地方のがん医療を支える「四国がんセンター」。前身は1989年に旧陸軍病院衛戍(えいじゅ)病院として設置された国立松山病院で、同院に併設された「四国地方がんセンター」を源流として今に至る。診療・研究・教育・情報発信を4本柱に、早期発見から終末期までのがん診療全般に携わるがん専門病院だ。がん診療連携拠点病院、がんゲノム医療拠点病院にも指定されており、高度で質の高い医療の提供に努めている。2022年に院長に就任したのは、同院の肺がん治療を20年近くけん引してきた山下素弘先生だ。がんに負けない社会をめざす山下院長に、診療にかける思いや同院の強みについて話を聞いた。(取材日2022年12月7日)

長い歴史を持つ病院ですね。

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がんを専門的に診る施設として国立松山病院に併設されて以来、四国はもちろん全国のがん医療の最前線に立ってきたと自負しています。1950年代後半、国を挙げてがん治療に取り組む機運が高まった際には、「全国がんセンター協議会」の一員としてあるべきがん医療の姿を考え、地域がん診療連携拠点病院の構想から関わってまいりました。愛媛県はもちろん、中国四国地域におけるがん診療の拠点として、専門病院ならではの包括的で質の高いがん治療を提供するのが私たちの使命。科学的根拠に基づいた治療の3本柱である手術、放射線、抗がん剤治療の3つを軸として、がんゲノム医療など先進的な医療、さらには治療と並行して行うことが望ましいサポートにも力を入れ、がん患者さんを総合的に支えています。

治療以外のサポートとは、どのようなことですか?

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「患者・家族総合支援センター」「がん相談支援センター」での取り組みです。がん患者さんの中には治療によって就業の継続が困難になり、退職を余儀なくされる方も少なくありません。そこで患者・家族総合支援センターでは、こうした患者さんと企業との間を取り持つ就労支援などを行っています。このほか患者・家族向けのセミナー、当事者同士で気持ちを語り合えるサロン、治療に伴う外見の変化をフォローするアピアランスケアの紹介にも取り組んできました。新型コロナウイルス感染拡大以降、セミナーやサロンは縮小しましたが、オンラインなどでの継続を予定しています。一方、がん相談支援センターは、がんに関する相談窓口です、当院の患者さんか否かに関わらず、がん患者さんやご家族、地域住民の方など、無料でどなたでもご利用いただけます。「誰に相談していいかわからない」「打ち明けられる人がいない」という方を一人でも減らしたいと思っています。

がん治療は目覚ましい進化を遂げていると聞きました。

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初期のがんには、腹腔鏡や胸腔鏡、ロボット支援手術など小さな傷で行える低侵襲治療が主流になりました。放射線治療では、IMRT (強度変調放射線治療)などの高精度放射線治療に注力しています。抗がん剤治療も、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬といった薬剤の登場で大きく進歩しました。最近では、がんの発生に関係する遺伝子を網羅的に調べるがんゲノムプロファイリング検査が保険適用となり、患者さんの遺伝子変異に応じた薬を選べるようになりました。病気によって一律的に決まっていた薬が、患者さんの遺伝子によって選べるようになっているのです。当院は2019年にがんゲノム医療拠点病院の指定を受けており、専門の部門を開設して積極的に患者さんを受け入れています。他方、残念ながら治療方法がない患者さんがいるのも事実です。患者さんとご家族が最期まで穏やかに過ごせるよう、緩和ケアの充実にも腐心しています。

今後、院長としてどんな病院をつくっていきたいとお考えですか?

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新薬の登場や、がんゲノム医療などによって、がん医療は急速に進化しました。現在の5年生存率など、今後がんを発症する人にはあまり大きな意味を持たなくなるかもしれません。しかし、治療の選択肢が増えたことで進むべき道に迷い、誤った情報に引き寄せられてしまう方もいます。がん専門病院として正しい情報の発信に努め、QOLの向上につながる最善の治療法を実践していくことが私たちに課せられた使命だと考えます。患者さんを自分の家族だと思って、その幸せを真摯に追求できる病院でありたいですね。まずは職員が今よりももっと生き生きと働ける職場をめざし、常にモチベーション高く仕事に取り組めるようにすることで、患者さんにとって安心できる病院をつくっていきたいと思います。

最後に、読者にメッセージをお願いいたします。

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皆さんにとって最大の関心事は、「がんにならないためにはどうすればいいか」ではないでしょうか。まずは生活習慣の改善で、がんにならない体をめざすことはとても大切です。特に禁煙にはぜひ取り組んでください。しかし、今のところがんはしみやしわと同じように老化の一種であり、全員が完全に予防することはできません。年を取れば誰にでも罹患する可能性があるものです。ですから、予防と同時に早期発見に努めていただきたいのです。当院では、がんの診断から治療、フォローアップまでをワンストップで提供することが可能です。定期的に健診を受け、がんの可能性があると診断されたらいつでもご相談ください。より良い治療薬や治療法を見つけるための治験や研究にも力を入れていますので、治験参加をご希望の場合はこちらもお問い合わせいただければと思います。

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山下 素弘 院長

1985年岡山大学医学部卒業。ワシントン大学胸部心臓血管外科留学。岡山大学腫瘍胸部外科(当時の第二外科)で肺移植に従事し、南岡山医療センター外科医長などを経て2017年から四国がんセンター副院長。2022年から現職。専門は肺がん、悪性胸膜中皮腫、縦隔腫瘍の外科治療。日本外科学会外科専門医、日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医。

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