全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院7,983件の情報を掲載(2024年4月20日現在)

  1. TOP
  2. 千葉県
  3. 千葉市中央区
  4. 千葉駅
  5. 独立行政法人地域医療機能推進機構 JCHO 千葉病院
  6. 岡住 慎一 院長

独立行政法人地域医療機能推進機構 JCHO 千葉病院

(千葉県 千葉市中央区)

岡住 慎一 院長

最終更新日:2023/04/21

20230407 main20230407 main

地域包括ケアの中心になることをめざす

千葉市中央区仁戸名町を通る大網街道沿いに1951年に千葉社会保険病院として開設以来、長年にわたって地域とともに歩み、人々の健康を支えてきたのが「JCHO 千葉病院」だ。現在は、内科や外科、整形外科をはじめとする幅広い診療科を備えている同院。加えて、透析医療や健診、老健などにも力を入れることで、地域包括ケアシステムの中心的な病院となることをめざしている。そんな同院院長に2023年2月に就任した岡住慎一先生は「現在、新病院の建設も進んでいますが、これまで培ってきた方針を引き継ぎ、発展させていきたいと考えています」と話す。そんな岡住院長に、同院のことや地域医療に対する意気込みなどを聞いた。(取材日2023年3月22日)

これまでの経歴や院長就任の経緯などを教えていただけますか?

1

1984年に千葉大学を卒業して、同大学医学部の第二外科という消化器外科の医局に入りました。そちらで25年間研鑽を積んだ後に、東邦大学医療センター佐倉病院の外科に教授として転任。以来15年間にわたって消化器外科の診療や研究、教育に取り組んできました。そして、任期満了となるタイミングでこちらの院長をという話を前々任の院長である室谷典義先生からいただき、今年の2月から院長を務めています。当院は、私が入局した当時も地域医療の中核病院で手術症例も多く、そういう病院は若手の医師にものすごく人気があるんですね。当時、私がいた医局は初期研修後の研修出張病院の選択に際し、自分が希望する病院に行けるというシステムで、希望が重なるとくじで決めていたのですが、当院はいつもベスト3に入る人気の病院でした。当時の私はくじ運がなくて当院で学ぶことはできなかったのですが、今回このような話をいただき、喜んで引き受けました。

力を入れていることは何でしょうか?

2

まずは透析医療です。こちらは、いわば当院のエンジンであり、地域においても一番期待されているところだと思います。現在、腎センターでは70床を午前、午後、夜間の3タームで回して、1日を通して数多くの患者さんの人工透析を行っています。加えて、透析を受けている患者さんは腎臓の血管が侵されて腎機能が下がっているのですが、それは足や心臓の血管も同様です。また、最近では透析を受けている患者さんも比較的高齢の方が多いですから、体調が悪いということで調べたら、がんが見つかるケースも増えてくるでしょう。そうすると腎臓だけではなく、いわゆる合併症の治療も必要となってきますが、循環器内科や整形外科、消化器内科や消化器外科などでは、それらにも対応できるようになっています。また、腹膜透析を長年行っている患者さんがなる腹膜硬化症という合併症があり、この治療に対応している病院は少ないのですが、当院では対応しています。

ほかに力を入れていることはありますか?

3

1日100〜200人の健診に対応可能な健康管理センターを併設しているほか、健診車も2台あり、企業などに訪問して健診を行っています。現在、新病院を建設中ですが、そちらでも健診には広いスペースを取っています。新病院では、先ほどお話しした腎センターの人工透析ベッドを100床に増やし、地域包括ケア病棟も52床を用意します。さらには、昨年には訪問看護ステーションも開設しましたので、それらによって健診から急性期と慢性期の医療に加え、入院患者さんは地域包括ケア病棟で過ごしてから家に帰ってもらい、訪問看護が在宅療養をフォローするという流れです。それでも自宅に帰るのが難しい方には、併設している介護老人保健施設で対応します。JCHOとは地域医療推進機構という意味ですが、地域の方々が安心して過ごせるようにするためにも、地域包括ケアシステムの中心となれるよう、今まで以上に取り組んでいきたいと考えています。

病院を運営していく上で心がけていることを教えてください。

4

当院を選んで来てくださった患者さんに誠心誠意対応し、喜んで帰ってもらえるようにすること。そのためには診療科によって違ってきますが、例えばがんの治療なら、患者さんの体への負担をできるだけ少なくしながら、根治をめざした治療を行う。医療は日進月歩ですから、しっかりとアップデートしながら患者さんにベストな治療を提供して、喜んでもらう。喜んでもらえると、やはり励みになりますし、それの繰り返しが医師やスタッフのやりがいや誇りになるのだと思います。病気がしっかり治る良い病院だと感じてもらって、自分たちの家族が病気になった時にはここで治療を受けたいという流れになるのが、あるべき姿だと思っています。そして、患者ファーストという言葉もありますが、そのために医師は一人ひとりの患者さんにしっかり集中して、ベストな診療をする。私たち管理者は、それが円滑にできるような環境を整備することが大切だと考えています。

今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

5

私自身としては、これからもできるだけ臨床に携わっていきたいと思っています。医師になって40年がたちますが、その中で少しずつ上達していることもありますから、それを役職が変わったからといってやめてしまうのは申し訳ないと思うのです。ですから、第一線でとはいかなくとも、いろいろ工夫もしながら続けていきたいですね。病院としては、新しい建物になってもこれまで培ってきた方針を引き継ぎながら、発展させていく考えです。特にこれからを担う若い医師にも当院に来てもらえるようにして、患者さんにももっと来てもらって、さらに活性化ができれば良いなと考えています。そして、当院は急性期から慢性期の医療、在宅医療や訪問看護、老健施設、健診までに加えて、近隣の千葉県がんセンターや千葉東病院とも連携し、地域包括ケアをその中心となって進めていきたいと考えています。新病院も来年の初頭には開設する予定ですから、ぜひご期待ください。

20230407 main

岡住 慎一 院長

1984年千葉大学卒業後、同医学部第二外科に入局。東邦大学医療センター佐倉病院外科教授などを経て2023年より現職。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医。医学博士。座右の銘は「君子不器」(くんしふき)で、型にはまらず考え、成長していくことを大切にしている。

access.png