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独立行政法人地域医療機能推進機構 船橋中央病院

(千葉県 船橋市)

山口 武人 病院長

最終更新日:2024/11/27

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質の高い専門医療で選ばれ続ける病院に

1949年に設立されて以来、70年以上にわたって地域医療を支えてきた「船橋中央病院」。2014年に全国社会保険協会連合会から独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)へと運営組織が移行したが、「正しい医療、良い医療、優しい医療」の基本理念は変わらず、399床、18診療科をそろえる病院として、患者に必要な医療、満足できる医療の提供に尽力している。消化器領域における内視鏡を用いた検査・治療や腹腔鏡手術、周産期医療など、地域からニーズの高い分野で専門性の高い医療を展開する同院では、2年ぶりに常勤体制による形成外科が復活し、機能と見た目の美しさの両方を追求した小手術から全身麻酔が必要な大きな手術まで対応。また、紹介受診重点医療機関となり、より地域の医療機関との連携を密に、地域医療に貢献していく。地域から選ばれる病院であり続けるため、日々進化を遂げる同院の現在の取り組みについて山口武人病院長に聞いた。(取材日2024年7月2日)

院内の新たな取り組みや診療体制の変化などをご紹介ください。

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今年度の大きな変化としては、常勤医による形成外科の診療が復活したことです。1年弱の間、常勤医が不在で地域の皆さんにもご迷惑をおかけしましたが、外傷や皮膚疾患、眼瞼下垂の治療を中心に、全身麻酔の必要な大きな手術にも対応し、多様なニーズに応えてまいります。また、循環器内科では医師が1人増え2人体制に、呼吸器内科は3人体制になり、より幅広い治療ができる環境が整いました。さらに秋には総合診療科専門の医師が入職する予定になっており、若い医師の育成にも力を入れていければと考えています。総合診療科は内科の中でも特に重要視されています。ゲートキーパーとして、複数の疾患を抱えている高齢の方や、言葉では説明できないような不調を抱えている患者さんを広く受け入れ、そこから専門治療につなげていきたいです。

センター化も推進されていますね。

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地域から選ばれる病院であり続けるためには、「何が得意なのか」「特色は何なのか」をわかりやすく示す必要があります。そこで、地域ニーズが高く、かつ優秀な医師がいる領域をセンター化して可視化し、専門性の高い医療をスピーディーに提供できる体制を整えました。例えば内視鏡手術や腹腔鏡手術、抗がん剤治療などの発展により、内科・外科が連携するシーンが増えた消化器内科・消化器外科を「消化器病センター」として適切な治療をより迅速に行えるようにしたほか、高齢化に伴ってニーズが高まる摂食嚥下障害、整形外科に専門のドクターがいる骨粗しょう症についても他職種連携で本格的に診療できるよう「摂食嚥下部門」「骨粗しょう症部門」として独立させました。「周産期母子医療センター」は少子高齢化が進む中、ハイリスク妊産婦や超低出生体重児の受け入れ数は県内でも特に多く、麻酔科の医師が365日常駐し緊急帝王切開にも応じています。

健診予約システムをリニューアルされたと伺いました。

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当院で健康診断を受け、結果に要精査の項目があっても、他の病院を受診されるか、あるいはそのまま放置される方もいらっしゃるかと思います。そういった患者さんにぜひ当院で二次検査を受けていただくため、優先的にご案内できるよう診察の枠を確保しウェブで予約ができるようにしました。同じ病院で健診と二次検査を受けることのメリットの一つは、エックス線や心電図などのデータをその場で確認し、スムーズに必要な治療へとつなげることができることです。あとは何と言っても普段から外来や入院患者さんを診ているベテランの医師が診療にあたっていることです。検査結果が出てから別の医療機関を探すのは意外にハードルが高いと思います。当院はお待たせすることなくご希望に合わせて受診できるようにしていますので、ぜひご利用ください。

紹介重点医療機関となり、より強固な地域連携が期待されます。

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紹介重点医療機関になったことで、軽症の方や緊急を要しない患者さんは地域の先生に診ていただき、そこで専門的な診療が必要だと判断された場合は当院にご紹介していただくという流れがより顕著になると考えられます。そうなると、私たちはやはり専門性に特化した診療科や医療をどんどん際立たせていくことになります。例えば胃の内視鏡検査であれば、技術力の高い医師が先端の機器を使用して精度の高さにこだわった検査と治療を行っていますし、大腸内視鏡は毎日20人の枠を用意し翌日には対応できるようにしています。このような病院ならではの専門性の高さを打ち出していきたいですね。また、当院はこれまで、内科と外科という大きなくくりになっていたため、窓口が広く受診しやすい反面、専門性がわかりにくいということもありました。今後は、循環器内科、呼吸器内科というように、地域の先生方や患者さんにわかりやすくご案内していきたいと思います。

最後に地域に向けてのメッセージをお願いいたします。

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高齢化が進む中で、どこにかかればよいかわからない患者さんや、緊急性の高い疾患も増えてきています。普通の腹痛や発熱はクリニックで、いつもと違うなというときにはぜひ当院を頼っていただきたいと思います。地域の先生方とは、役割分担を促進するとともに医療連携の会などを通じて顔の見える連携に努めてまいります。かかりつけの患者さんに何かありましたら、ぜひ当院にご紹介ください。ご高齢の患者さんに多い疾患はほぼ網羅できていると思います。「この分野なら船橋中央病院に任せよう」と信頼して選んでいただけるよう、今後も頑張って取り組んでまいります。

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山口 武人 病院長

1981年千葉大学医学部卒業。千葉大学腫瘍内科学講師、California Pacific Medical Center留学を経て、2007年より千葉県がんセンター診療部長、副病院長、病院長を歴任。2021年より現職。千葉大学臨床教授。専門分野は消化器病学、胆道・膵臓疾患。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。

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