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医療法人社団明芳会 板橋中央総合病院

(東京都 板橋区)

松尾 亮太 院長

最終更新日:2026/08/12

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地域のハブとして進化する中核病院

東日本を中心に広く医療・介護・福祉を展開するIMS(イムス)グループの基幹施設として、地域に根差した診療を行う「板橋中央総合病院」。1956年、地域の工場で働く人の外傷治療を行う5床の診療所から始まった同院は、「愛し愛される病院」を理念に掲げ、地域の救急医療に長年貢献してきた。この伝統ある病院のかじ取り役として、2026年6月に就任した松尾亮太院長は、「まだ発揮しきれていないポテンシャルがある」と同院の潜在能力を高く評価。真面目で能力の高いスタッフたちに伸び伸びと力を発揮してもらいたいと、より前向きな組織風土の醸成と、健全な人間関係の構築に力を注ぐ。「スタッフが働きがいを感じられる環境を整えることは、結果として患者さんへの質の高い医療提供につながります。時間をかけて私という人間をわかってもらいながら、より良い病院づくりを全員で進めていきたいですね」と話す松尾院長に、現在の課題や将来の展望を聞いた。(取材日2026年6月30日)

着任後の病院の印象をお聞かせください。

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真面目で優秀なスタッフが多く、素晴らしいポテンシャルを秘めた病院ですね。実は、まだ私が駆け出しだった頃、3年半ほど当院で勤務したことがあるんです。当時とは人も体制も変わりましたが、地域のために開設された病院のDNAは変わらず院内に息づいていて、熱意を持って地域に尽くす姿勢は変わらないと感じています。一方で、さらに良い病院をめざせる伸びしろがあるにもかかわらず、現状維持に甘んじている印象があるのもまた事実です。私のミッションは、組織に新たな活力を与えて明確な方向性を指し示し、飛躍へと導くこと。今は、その下準備として、病院やスタッフを深く知る努力をしています。医療界は職種間の隔たりが組織の不均衡を生みやすい世界ですが、私は「一職員としては誰もが平等であるべきだ」と考えています。風通しの良い、健全な人間関係のもとで仕事に集中できるよう、院内の仲間や近隣の先生方との関係性を築いていきたいですね。

スタッフには、どのような診療姿勢を求めていますか?

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私はこれまで、若い医師たちに「患者さんと人と人として向き合いなさい」と指導してきました。私たちのスキルや知識は偉ぶるためのものではなく、目の前の患者さんに貢献するためのツールです。決して「お医者さま」という感覚になってはいけない。患者さんの多くは人生の先達でもあるわけですから、常にリスペクトの気持ちを持って向き合ってほしいですね。なお、こうした思いを前提として、スタッフの育成においては「厳しさと愛情のバランス」を大切にしています。今は優しい指導が好まれがちですが、優しさだけでは人を本当の意味で良い人生に導けません。頂上からの絶景を見たいというなら、ハッパをかけて険しい山を登らせるしかないでしょう。ハラスメントに敏感な世の中だからこそ、指導する側と指導される側の間に確固たる信頼関係を構築した上で、適切な厳しさを持って互いの成長につなげていきたいと思っています。

救急医療や総合診療についての取り組みをお聞かせください。

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開設時の魂ともいえる救急の受け入れ体制の充実と、救急総合診療部門の充実は当院の大きな強みです。この点に魅力を感じ、学びたいと集まってくれる若い先生方も少なくありません。一方で、今後の病院の成長には、総合診療と並ぶもう一つの柱として「専門診療」の強化が不可欠であると考えています。がん治療や心臓手術、整形外科手術といった専門医療に力を入れ、総合診療との両輪で地域のニーズに対するバランスを取っていく方針です。その一環として、心臓血管外科では、順天堂大学大学院医学研究科心臓血管外科主任教授であり、当院の心臓血管外科の顧問でもある田端実先生のチームから新たに医師の派遣を受け、来年度から本格稼働できる体制を今年度中に整えます。また、私自身も、いち消化器外科医として先進の低侵襲治療を積極的に院内へ展開し、専門医療の質をさらに引き上げていくつもりです。

地域医療支援病院としての役割についてはいかがですか?

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当院は、2026年3月に東京都より「地域医療支援病院」の承認を受けました。地域医療支援病院は、近隣のクリニックや診療所と連携し、紹介患者の受け入れや医療機器の共同利用を行う役割を担っています。国の方針である「2040年の地域医療構想」を見据え、地域全体で医療を完結するためのハブとして力を発揮したいですね。これまでは、急性期病院での治療が一区切りついた患者さんを慢性期や療養型の病院へ紹介する一方向型の流れが一般的でしたが、今後は双方向型で患者さんを行き来させながら診療を継続していく仕組みづくりが欠かせません。それぞれの医療機関が役割に徹して責任範囲を守ることはもちろん、上手に協力し合って、適切な時期に適切な医療機関で治療が受けられるネットワークを構築したいと思っています。

最後に、新病院開設への想いをお聞かせください。

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新病院は、512床の急性期病院として、機能性や災害対策、緑化など現代の医療ニーズを高いクオリティーで満たす設計となっています。病院が生まれ変わる千載一遇の機会に向けてともに準備できる喜びを職員と分かち合い、モチベーションを高める起爆剤にしたいですね。当院の現在の病室は1床あたり4.4平方メートルの旧基準ですが、新病院では現行基準を大きく上回る8平方メートルの広さを確保しました。先日、院内に実寸大の病室模型を組んでスタッフに体感してもらったところ、その広さと動線の良さに歓声が上がりました。医療のプロであるスタッフが働きやすいと感じる環境は、必ず患者さんの喜びや安心に直結するでしょう。新病院は単なる医療施設にとどまらず、一つの「街に溶け込むシンボル的な存在」をめざしています。患者さんでなくても気軽に立ち寄れる場所として、地域の皆さんに誇りに思ってもらえる病院をめざし、着実に進んでまいります。

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松尾 亮太 院長

1994年筑波大学医学群卒業。東京女子医科大学消化器病センター外科でトレーニングを積み、板橋中央総合病院でも勤務。筑波大学大学院にて肝再生の研究で学位を取得した実績を持つ。龍ケ崎済生会病院外科部長として数多くの手術を執刀後、2013年より新松戸中央総合病院の院長に就任。同院の経営と組織改革を成功に導いた。2026年6月より現職。日本外科学会認定外科専門医。

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