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医療法人社団明芳会 板橋中央総合病院

(東京都 板橋区)

加藤 良太朗 院長

最終更新日:2025/01/16

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医療の質の向上を追求し地域医療に貢献

東日本を中心に全国で医療・介護・福祉施設を展開するIMS(イムス)グループの基幹施設「板橋中央総合病院」。この地で1956年に先代の中村哲夫理事長が5床の診療所を開業し、地域の工場で働く人の外傷治療を行うことで成長を遂げてきた。2代目となる中村哲也理事長も同様に地域の需要を第一に考え、140施設を超える医療グループに発展させた。そのDNAを受け継ぎ、現在も救急医療に力を入れて取り組んでいる。複数疾患を抱えている高齢者や感染症を有する小児などを積極的に受け入れ、年間数多くの救急搬送に対応。また、近年の新型感染症拡大時の経験を生かして、感染症対策も医療安全対策の一環として捉え注力するなど、医療安全および医療の質の向上に努めている。「愛し愛される病院」を理念に、常に地域を大切にする地域密着型の同院。現在計画中の新病院においても、病院としての機能や使い勝手を追求するだけではなく、病院を中心とした健康な街づくりをめざしている。そこで加藤良太朗院長に、現在の同院の取り組みや新病院開設への想いを聞いた。(取材日2024年2月2日/情報更新日2025年1月6日)

現在の病院の様子をお聞かせください。

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新しい時代の幕開けに盛り上がっていると思います。診療科や部署を超えたチーム医療でパンデミックを乗り越えた経験が礎となり、多職種連携が進んでいます。また、2024年度から導入された「医師の働き方改革」により診療の効率化を進め、スタッフが余裕を持って丁寧なケアを提供できるように努力してきました。同時に、診療の拡大や質の向上にも注力しており、例えば2022年から新チームを結成した心臓血管外科は救急も積極的に受け入れ症例数を伸ばしています。また、予防医療ではMRIによる乳がん検診を開始。非接触型検査のため圧迫痛がなく、洋服を着たままできるので、女性の負担に配慮し気軽に受診いただける検査です。小児科でも、2023年夏頃に感染症が広がった際、小児病棟を40床に増床。感染症が落ち着いた今も、有事に備えて病床数はそのままにしています。日本の将来を担う子どもたちを、小児科が頑張って守っています。

医療安全対策や感染症対策にも一層注力されているそうですね。

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当院では2023年度から医療の質改善のための専門部門を立ち上げ、さまざまな診療データを共有し、診療科横断的に医療安全や医療の質を向上させるための取り組みを始めました。一般的には、インシデントが起こってから情報を共有し、再発防止策として事後対応することが多いと思います。これからは、膨大なデータ分析を通して医療の質そのものを改善し、インシデントを未然に防ぐことに注力していきます。また、パンデミックの経験を生かして感染症対策も医療安全対策の一環として更にアップデートしていきます。そのために、2023年度から群馬大学大学院医学系研究科医療の質・安全学講座教授を務めた小松康宏副院長、そして聖路加国際病院の感染症対策責任者であった坂本史衣院長補佐を招聘いたしました。当院の理念である「安全で最適な医療」の実現をめざして、これからも医療安全と感染症の対策には力を注いでいくつもりです。

救急医療についての取り組みについてはいかがでしょうか。

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当院は紹介受診重点医療機関のため、国の方針で、受診の際にはかかりつけ医からの紹介状が必要です。かりつけ医では対応が難しい場合や緊急性が高い救急診療など、当院だからこそ提供できる医療に注力するためです。実際に2023年度は救急車搬送受け入れ台数が目標の10,000台(2023年4月~2024年3月)を上回り、2024年度には東京都の地域救急医療センターに指定されました。これからも地域の皆さまに信頼される病院でありたいと思います。また、当院では救急車を呼ばざるを得ない重篤な状態になる前に、「地域のラピッドレスポンス・チーム」としてドクターカーで患者さんのもとに赴き、受診や入院の必要があれば一緒に病院へ行く取り組みもしています。救急車を呼ぶか迷うときや施設で体調が悪くなったときにはぜひご相談ください。救急科外来を受診後に何かあれば、ご自宅にお迎えに行くアフターケアにも注力しています。

院長として大切にしていることはありますか?

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私は「何のためにこの仕事をしているのか」を忘れないようにしています。そして、職員に対しても、そうあってほしいと願っています。これからも当院が地域に存在し、地域の健康を守っていくためには、なぜ自分たちがここにいるのかという存在意義が非常に大切だと思います。当たり前のことですが、それは最終的には患者さんの要望に応え、患者さんの健康を守り、患者さんから信頼されることだと思います。当院の場合は、繰り返しになりますが、地域の救急医療を担うことが一番大きな存在意義だと思っています。本当に苦しい、本当に困っている時にこそ、「やっぱり“板中”があって良かった」と思っていただけるような病院でありたいと思っています。

新病院開設の工事も着々と進んでいますね。

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新病院は現在と同様、500床を超える大きな病棟に加え、拡大かつ拡充した救急の外来や手術室の整備を計画しています。病棟では最近の需要に合わせて個室も大幅に増やす予定です。大きなテーマとしては、救急を中心に安全に配慮した最適な医療、小児から高齢者までシームレスな対応、患者や家族だけでなく職員にとっても使い勝手が良い、パンデミックや自然災害に強い、地域の健康増進につながるの、5つを掲げています。結果として、新病院を中心とした地域の街づくりが進むことを期待しています。病院周囲には高齢者が休めるベンチや、リハビリテーション目的に散歩できる公園を作るなど。あるいは病院はいろいろな情報が集まるところですから、患者でなくても気軽に立ち寄っていただけるような場所にしたいとも思います。街のシンボルであり、プライドとなる病院をめざしているので、地域の皆さまにはぜひ楽しみに待っていただきたいと思います。

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加藤 良太朗 院長

1999年東京大学卒業。帝京大学医学部附属市原病院麻酔科、米国ミズーリ州Barnes-Jewish Hospital内科、ペンシルベニア州University Of Pittsburgh Medical Center集中治療科での研鑽を経て、2015年板橋中央総合病院の副院長兼総合診療内科主任部長に着任。2019年より現職。日本内科学会総合内科専門医。

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