病院長メッセージ( 昭和大学病院) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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昭和大学病院

院内の方向性を統一し、チームで質の高い医療の提供をめざす。地域患者が受診しやすい環境づくりにも注力

特定機能病院/臨床研修病院/がん診療連携拠点病院/エイズ治療拠点病院/東京都災害拠点病院/総合周産期母子医療センター

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相良 博典病院長
Sagara Hironori

プロフィール1993年獨協医科大学大学院医学研究科修了。同大学病院で勤務した後、2013年に昭和大学医学部内科学講座・呼吸器アレルギー内科学部門の主任教授に就任。2017年より同大学病院内科学講座主任、副院長を務め、2020年4月に現職就任。喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸器感染症における豊富な診療経験を持つ。日本呼吸器学会呼吸器専門医。日本アレルギー学会アレルギー専門医。

専門性の高い医療を顔の見える状態で提供

特定機能病院として、また若手医師の臨床研修病院として、地域医療の発展に尽力する「昭和大学病院」。同院の柱となる「患者さん本位の医療」「高度な医療の推進」「医療人の育成」の理念をベースに質の高い医療を追求する一方で、チーム医療の強化や院内構造の「見える化」、職場環境の改善など時代のニーズに応じた取り組みにも積極的だ。この度新たに病院長に就任したばかりの相良博典先生は、一つの診療科を一つの集合体ととらえ、複数の診療科の医師が議論を行うことがさらなる相乗効果を生むとの考えのもと、多職種間のコミュニケーションの場を設けることに重きを置く。異なる意見を融合させ、共通の方向性を見出すことで初めて組織としての機能を発揮するという。また患者に対しては、本人が自身の病気をきちんと理解し自発的に治療に臨めるように、きめ細かな説明を欠かさない。病院長となった現在も臨床の場に立ち続け、患者と近い距離で心身の健康を見守っているそうだ。そんな相良病院長に、大学病院としての在り方や患者との関わり方について話を聞いた。(取材日2020年4月15日)

まず、こちらの病院の特徴について伺います。
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当院には「患者さん本位の医療」「高度な医療の推進」「医療人の育成」という3つの理念があります。患者さんに安心安全な医療を提供するにあたり、私たちが要としているのがチーム医療です。一人の患者さんに多職種の医療者が関わり、専門性を生かし合うことが最適な医療につながると考えています。そこには課題もあり、独自の視野・視座を持った専門家同士で意見が異なることも少なくありません。そのため多職種が垣根を超えて活発に議論できる場を設け、さまざまな意見を集約できる職場環境づくりに注力しています。建設的な意見を多く取り入れ、その集合体が議論を経て太いベクトルに変わっていくのが理想ですね。また、大学病院には先進の技術や高度な医療が要求されます。われわれが先頭に立って医療を発展させることも重要ですが、それらを安全性が担保された形で患者さんに提供できるよう、常に何をすべきなのかを見据えながら医療と向き合っています。

現在、病院を挙げて取り組まれていることはありますか?
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特定機能病院である当院が組織として動く上で、医療の質向上や働き方改革を含めた組織管理が重要です。近年は呼吸器内科と呼吸器外科を一体化するなど、複数の診療科の先生が討議しながらより良い治療法を模索する機会を大切にした取り組みに注力しています。個ではなく一つの集合体として治療に携わる以上、チーム力を高めるために医療人の育成は必須です。その点、当院は臨床研修病院としての役割も担っており、卒前から卒後までシームレスな指導が可能。医師だけでなく看護師や薬剤師、理学療法士などあらゆる職種が専門性を発揮することで、患者さんに還元できればと思います。チームで動くことを意識する背景には、先に述べた理念のほか、当院が今何に注力しているか、各診療科でどんなことを行っているのかなどを「見える化」するという目的もあります。患者さんや地域の先生が迷わないように、わかりやすい形で当院のことを発信したいと考えています。

診療を行う上で、大切にしていることを教えてください。
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ご自身の病気について熱心に調べ、前向きに治療に取り組まれる患者さんは多くいらっしゃいます。ご本人の意見が治療方針を変えることもあり、患者さんから得られる学びの多さを実感します。「医療者を育ててくれるのは患者さん」という意識を持ち、われわれを信頼して来てくださる患者さんに高水準の医療をお返しできるように日々研鑽しています。一方、処方された薬を飲まない、ドクターショッピングをしている、複数の医院で似通った薬をもらっているなどといった状況の患者さんと向き合うことも大切です。そうした方は、病気に関する知識がなかったり、薬を飲む理由も理解できていなかったりする場合が多いように感じます。私たちには説明の義務がありますので、わかりやすい言葉でお話しした上で、患者さんが実践しやすいように働きかけることが重要です。そして医師と患者である前に、人と人との人間関係を構築した上で治療を行うべきだと思います。

先生のご専門や、医師としてのやりがいは何でしょうか?
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私の専門は呼吸器・アレルギー内科です。小さい頃喘息持ちだったことと、免疫にも興味があったという理由でこの科を選びました。これまで喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸器感染症の治療を中心に行ってきましたが、呼吸器科は診療範囲が広く、さまざまな疾患に対応できる点に魅力を感じています。診療によって患者さんが笑顔を取り戻す姿を見られることはやりがいにつながりますし、中には外来を一つの楽しみとして足を運んでくださる方もいてうれしくなりますね。特にCOPDなどは動きたくても苦しくて動けず、外出するのが面倒になって自宅にこもってしまうケースも多いんです。それでも「今日会えるなら行こうかな」という思いが動機となり、リハビリテーションも兼ねてご家族と一緒に受診していただけると、本当にありがたい気持ちでいっぱいになります。病院長となった現在も診療は継続しており、今後もずっと携わっていきたいと考えています。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。
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患者さんはもちろん、ともに働く仲間に対しても、病院の方向性や取り組みをしっかりと理解・納得できる形で伝えていきたいと思っています。「言われたからやる」というトップダウン的な組織ではなく、ビジョンを説明した上で共有し、一つ一つの歯車を噛み合わせ、チーム内で密にコミュニケーションを取ることが医療の安全文化の醸成に結びつくでしょう。企業理念によくある「従業員の満足なしに顧客の満足なし」という考え方は医療業界ではあまり重視されませんが、本来ならば私たちもきちんと考えるべき。同業者たちが良いと思える職場環境をつくり、その中で自由度を高めつつも個々の役割を理解し、みんなが同じ方向を向ける組織にしたいですね。そして、同院が患者さんにとってアクセスしやすく「あそこに行けば大丈夫だ」と安心していただける存在でありたいと考えています。ちょっとした症状であったとしても、調子が悪いときはいつでもお越しください。

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