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昭和大学病院

(東京都 品川区)

相良 博典 病院長

最終更新日:2023/10/17

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診療科の枠を超え、チーム医療で地域を守る

地域の医療機関と密接に連携し、専門性の高い医療を提供する「昭和大学病院」。多様な診療科を持つだけでなく、分野別の一体的な診療のほか、複数分野の診療科による多角的なアプローチで診療する体制づくりも進めている。2020年に就任した相良博典病院長は、「当院の理念の一つである『患者さん本位の医療』の実現には、1人の患者さんを多職種・複数診療科で診るチーム医療は欠かせません」と強調する。「専門分野や立場の違いを越えて活発に議論し合うことが、最善の医療につながると考えています」。近年では、耳鼻咽喉科と歯科口腔外科が協力して頭頸部がん・口腔がんを治療する頭頸部腫瘍センター、食道がんを専門とする消化器外科を中心に複数診療科が連携する食道がんセンターなどを開設。年齢を問わず医療ニーズが高い、アレルギー疾患に対する専門部署の強化もめざしている。「同時に職員が安心して働ける環境整備にも力を入れたい」と話す相良病院長に、同院の診療の特徴や今後の動きについて詳しく聞いた。(取材日2023年7月26日)

こらちの病院の特徴についてお聞かせください。

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当院は「患者本位の医療」「高度医療の推進」「医療人の育成」という3つの理念のもと、地域の基幹病院として高度急性期医療を提供しています。特に「患者本位の医療」には、1人の患者さんに多様な医療専門職が関わるチーム医療が欠かせないと考え、私が2020年に病院長に就任して以降、多角的なアプローチによって各自の専門性を生かし合う医療体制を重視してきました。専門分野や立場が異なれば、視野も視座も異なり、ときには意見が食い違うことも珍しくありません。そこであきらめず、壁を乗り越えて活発に議論し合うことが、最善の医療につながると考えています。新型コロナウイルス感染症流行下における診療体制も同様で、新型コロナウイルス感染症の重症者を積極的に受け入れながら、専門医療を継続する方針を貫けたのも、さまざまな意見を尽くし、最終的には全員が納得して診療に取り組める体制づくりができたからだと考えています。

診療面でも診療科連携など新たな取り組みをされていますね。

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例えば2020年に立ち上げた食道がんセンターも多様な職種・診療科によるチーム医療が特徴です。食道がんに対する胸腔鏡・腹腔鏡を併用したより根本的なアプローチ術を導入した村上雅彦先生を中心に、専門性を生かした術前・術中・術後の管理によって合併症の軽減を図り、スムーズな社会復帰をサポート。これにより、患者さんの体への負担が大きく合併症も起きやすい食道がんに対し、できるだけ負担を抑えた低侵襲な治療が提供できるようになりました。がんの治癒や症状緩和をめざすために欠かせない放射線治療についても、強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療(SRT)が可能な高精度放射線治療装置を稼働させ、多職種連携による治療体制の強化も図りました。どちらも地域の医療機関からのご紹介が増えてきています。また、ロボット支援手術では、2018年から適応範囲が広がった産婦人科、食道外科、消化器外科の分野で活用を進めています。

基幹病院として地域の医療機関とどう連携されていますか?

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当院は専門性の高い医療を提供する特定機能病院で、地域の中で高度医療が必要な患者さんを診ていく役割も担っています。必要な治療を終えた後は、地域の医療機関で診療を継続していただく逆紹介も大切ですから、当院では「ふたり主治医制度」の考えに基づき、1人の患者さんを地域の先生と当院の医師が連携して診る体制を重視しています。また、ご紹介の窓口となる地域連携室で診療予約をいただいた後、受診の予定が変わった場合はウェブで予約変更できるなど利便性の向上も図っています。当院の「地域連携医療協力機関制度」に登録された先生方には、当院の医師との緊密な情報共有に加え、紹介患者さんと入院中に当院で会っていただく機会も設け、逆紹介後のスムーズな診療のため関係を築いています。さらに地域の医療機関向けに年2回のクリニカルセミナーも開催。当院の方針や各診療科の紹介、診療の特徴などを直接お話しすることで相互理解に努めています。

先生のご専門や医療への思いをお聞かせください。

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私の専門は呼吸器、アレルギーで、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸器感染症です。広い診療範囲の中で多様な疾患に対応できる点が魅力です。病院長になっても診療を続けていますし、今後も現場で患者さんの治療に携わるつもりです。来院される患者さんの中には、ご自身の病気について熱心に調べ、前向きに治療に取り組まれる方が多くいらっしゃいます。ご本人の意見が治療方針を変えることもあり、患者さんから得られる学びの多さを実感します。他方、処方された薬を飲まない方、複数の医院で似通った薬をもらっている方なども見受けられます。そうした患者さんは、これまで十分な説明を受けていなかったことも多く、当院でわかりやすい言葉でお話しした上で、患者さんが適切に医療を受けられるよう働きかけることも大切だと考えています。医師と患者である前に、まず人と人との人間関係を構築した上で治療を行うべき。私はそう思っています。

病院の今後の展望についてはいかがでしょうか。

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診療面では、複数診療科による診療を強化し、例えば呼吸器・アレルギー部門で主に診療しているアレルギー疾患の患者さんを、耳鼻咽喉科や皮膚科、眼科なども含め総合的に診る拠点を作る予定です。同時に、2014年から始まった「働き方改革」への対応、新型コロナウイルス感染症対応で疲弊した医師・スタッフのケアなど、職員が安心して働ける職場環境の整備も大切です。ただ、医師・スタッフの働きやすさに気をとられて、患者さんの利便性に影響してはいけませんから、そのバランスを取りながら環境整備を進めるつもりです。もちろん、地域の医療機関との連携もこれまで以上に重視し、当院で可能になった先進的な治療をタイムリーにお知らせするなどで、患者さんのスムーズな紹介につなげたいですね。当院は大学病院ですが、受診のハードルは決して高くせず、「あの病院に行けば大丈夫」と安心していただける存在であり続けたいと考えています。

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相良 博典 病院長

1993年獨協医科大学大学院医学研究科修了。同大学病院で勤務した後、2013年に昭和大学医学部内科学講座・呼吸器アレルギー内科学部門の主任教授に就任。2017年より同大学病院内科学講座主任、副院長を務め、2020年4月から現職。喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸器感染症における豊富な診療経験を持つ。日本アレルギー学会アレルギー専門医。

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