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医療法人愛仁会 太田総合病院

(神奈川県 川崎市川崎区)

太田 史一 院長

最終更新日:2020/11/25

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幅広い診療科において専門的な医療を提供

川崎市川崎区で90年の歴史がある「太田総合病院」を訪ねた。JR川崎駅から徒歩3分の場所にあり、連日、多くの患者が訪れている同院は、「医は心」をモットーに、血の通った温かみのある医療を実践。地域に根差した病院であるとともに、川崎地区の急性期病院として、高度で専門的な医療の提供を追求している。他院からの紹介で受診する患者も多いそうだ。また、数少ない分娩を取り扱う病院であることも大きな特徴のひとつ。今回は、3代目院長の太田史一先生に、病院の強みや特徴、自身の専門分野について話を聞いた。
(取材日2017年12月15日)

病院の成り立ちについて教えていただけますか?

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1927年に私の祖父が耳鼻咽喉科の診療所を開設したのが始まりです。その後、戦争があり、川崎全体が焼け野原になりましたが、祖父をはじめ戦時中に疎開せず地域に残っていた5人の医師が協力して焼け残った伝染病院で診療を再開し、これが市立川崎病院の前身となりました。しばらくは祖父もそちらで診療をしていたそうですが、のちに独立し、再び診療所を開設しました。当時は耳鼻科が少なかったこともあり、かなりたくさんの患者さんが集まったと聞いています。その後、祖父の弟が外科医師だったこともあり、少しずつ診療科目を増やし、やがて総合病院となりました。1986年に駅前から現在の場所に移転し、現在に至っています。このような成り立ちから川崎で耳鼻科といえば、当院を挙げられる方は多いかもしれません。祖父の代からの患者さんも何人かいらっしゃいますよ。

幅広い診療科目がありますが、病院の特徴を教えてください。

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内科、外科、小児科はもちろん、昔から耳鼻咽喉科の患者さんは多いですね。当院で手術をしたいと紹介状を持ってこられる方もたくさんいらっしゃいます。他にも、産婦人科では、数多くの分娩を行っています。近年、産婦人科は医師の確保が難しく、撤退する病院が増えていますが、少子化が進む中でも産める環境を守っていきたいので、当院では頑張って続けています。幸い、大学病院と密なつながりがありますので、当院の産婦人科は常勤医師が5人、非常勤の医師も多くおり、夜間の対応も可能となっています。また、当院で行う手術は現在は整形外科が一番多いです。常勤医師は6人全員が日本整形外科学会認定の整形外科専門医の資格を有しており、人工関節や脊椎の手術を行うだけでなく、手の外科専門の医師も3人おります。その他にも、脳外科に関しては川崎地区の中でも早い時期から24時間365日の救急体制を続けており、緊急手術にも対応しています。

睡眠医療の先駆けとして、睡眠科学の施設も開設していますね。

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人生の3分の1は睡眠に費やしており、医学的にも睡眠の重要性が指摘されています。現代では、睡眠に問題を抱える人が多いため、当院は2004年に附属機関である太田睡眠科学センターを立ち上げました。当時としては睡眠専門の診療・研究機関として草分け的存在の一つでしたね。最近ですと睡眠時無呼吸症候群が話題ですが、睡眠中の呼吸がうまくできず眠りが浅いと、日中の眠気が強くなり事故を起こしやすくなります。健康面でも、血中酸素が不足して血圧が高くなると、心臓に負担がかかり、さまざまな病気の温床となる可能性が高いのです。私たちはこのことを患者さんはもちろん、医療者へも啓発を促しています。当院では、睡眠時無呼吸症候群やレム睡眠行動障害などの睡眠障害の検査・治療から、外科的な手術や栄養指導まで幅広く対応しています。また、子どもの睡眠障害は、将来の健康や学習能力にも関係しますので、ぜひ気づいてあげてほしいですね。

太田院長は耳鼻咽喉科の中でも、嚥下や音声障害がご専門とか。

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口から物を食べる行為は人間らしい生活において基本的な行為で、人生の質にも大きく影響します。嚥下障害は、食べ物を飲み込めないといった、食べる行為が侵害される症状ですが、きちんと検査、治療をすれば良くなる可能性があります。当院は検査やリハビリの体制も整っており、中には手術で良くなるケースもあるので、なかなか改善せずに困っているという方も、ぜひ相談してほしいです。また、音声障害に関しては、声帯ポリープや麻痺などの疾患に対する治療や日帰り手術を行っています。以前、どの病院でも「異常なし」と言われたという患者さんに、「けいれん性発声障害です」と診断して差し上げたところ、原因がわかって安心したのでしょう。安堵の涙を流されたことがありました。けいれん性発声障害には器質的な問題がないのに声が出ないといった症状がありますが、薬で症状を和らげることも可能ですので、気になることがありましたらぜひご相談ください。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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私たちの病院は、診療方針として「医は心」という言葉を掲げ、患者さんと医師の距離感であったり、職員同士のチームワークにおいて、血の通った温かみのある病院でありたいと考えています。同時に、高度で専門的な医療の提供をめざし、幅広い分野で医療を行っております。医療機器に関しても、内視鏡やナビゲーションシステムといった新しいシステムを導入していますし、治療を行う医師も、高い技術と能力がある医師ばかりだと思っています。患者さんにとって身近な病院でありながらも、大学病院と変わらないような医療水準を維持し、学問的にごまかしのない医療をこれからも提供していきます。いざというときに頼りになる病院であり続けたい。何かお困りのときは、ぜひご相談ください。

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太田 史一 院長

日本大学医学部を卒業後、慈恵医大附属病院で研修、同大学耳鼻咽喉科学教室に入局。慈恵医大附属病院本院をはじめ、2年間のアメリカ留学を含めて16年間研鑽を積む。2007年に太田総合病院3代目院長に就任。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医をはじめ睡眠医学や気管食道科学の研鑽を積む。趣味はピアノ演奏と将棋(四段)。

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