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昭和大学歯科病院

(東京都 大田区)

馬場 一美 病院長

最終更新日:2020/11/25

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至誠一貫の心で、先進医療に取り組む

歯や口腔の健康は全身の健康につながり、認知症やフレイルにも影響する可能性があると、歯科医療の重要性が注目されている。こうした歯科医療に対する多様なニーズに応え、歯科を専門とする高次医療機関としての役割を担っているのが洗足駅近くにある「昭和大学歯科病院」だ。1977年の開院以来、城南エリアの歯科医療の中核的存在であると同時に、昭和大学歯学部学生、歯科医師の臨床教育と研究の場となってきた。2019年4月から病院長として病院運営を担うのは、馬場一美先生。専門は補綴分野だが、歯ぎしりが補綴にも影響することを知り、ブラキシズムを学ぶために渡米。その経験も生かし、専門性を大切にしながらも包括的に治療を選択・提供できるような歯科医師の育成に努める。大学病院として先端技術の導入や先進性を重視しながらも「歯科は、治療後の管理や予防が大切。超高齢社会の中で、健康長寿にも寄与する歯科医療を追求していきたい」との診療姿勢が印象的だ。そんな馬場病院長に、同院の特徴や、地域における役割や展望などを聞いた。
(取材日2019年8月26日)

まず、こちらの病院の成り立ちを教えてください。

Hf1

昭和大学歯科病院は、1977年に設立されて以来、地域の皆さんや、社会のニーズに応えながら歯科医学・医療の発展に貢献してきました。超高齢社会の中で、医療の目的は延命だけでなく、生命の質の尊重に重点が置かれるようになり、また口腔の健康維持はフレイルや認知症等の予防に役立つこともわかり、歯科医療に求められる役割はますます大きくなっています。一方で、社会の高齢化に伴い、高血圧などの循環器系疾患や糖尿病等、さまざまな全身的な疾患を抱えた方の歯科治療の需要が増え、さらに小児から高齢者までそれぞれの年齢層においても歯科治療のニーズは多様化しています。当院は、こうしたニーズに的確に応え、先進的な医療を高いレベルで提供するため、高度な専門性をもつ17の診療科とそれらを横断的に支援する6つの中央診療部門を設置。さらに大学病院の特色として最先端医療技術に関連した臨床研究を統括する部門も設けています。

診療面ではどのような特徴がありますか。

Hf2

特に力を入れているのは、安全性を第一とした質の高い診療の追求です。歯科治療中のアクシデントなどが問題になる前から、患者さんの安全・安心を第一に、診療の質の担保に注目してきました。また、専門的な治療を行っている診療科も多く、他院からの紹介で遠方から来られる患者さんが多いのが特徴です。例えば顕微鏡を活用する歯内療法部門は紹介率が6割以上です。障害者歯科部門、小児歯科、口腔リハビリテーション部門などでは一般歯科医院では対応が難しい方の診療を行っており、中でもハンディキャップのある患者さんに対する全身麻酔下での手術は数多くの依頼をいただいています。予防を重視しているのも特徴で、矯正歯科では新しく、虫歯の予防管理プログラムを導入しました。さまざまな要因から患者さん一人ひとりのう蝕リスクを分析し、口腔状態と生活習慣、ライフスタイルに合わせて積極的に管理・指導していく内容です。

デジタル技術など先端医療の導入にも積極的とのことですね。

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大学病院として先進性と専門性を重視し、新しい技術や治療を積極的に取り入れています。近くの東京工業大学と診療用器材や治療法の開発にも取り組んでいます。矯正ではマウスピース型の装置を早期から導入し、また本学が企業と共同開発した頭頸部用コンビーム歯科用CTや、手術の際に切除する場所や量を自動的に割り出す手術ナビゲーション、コンピューターで歯の設計から削り出しまでを行うデジタルCAD/CAM、口腔内スキャナーも導入してきました。新しい技術の導入には困難も伴いますが、患者さんの負担の軽減や、難症例の患者さんを救うことにもつながる可能性が上がりますので、その意義は大きいですね。また医療技術者向け歯科治療訓練ロボットの開発にも携わり、バーチャルペイシェントによる医療面接のトレーニングを導入するなど、教育面でも先端技術の導入に力を入れています。

地域で貴院が果たす役割について、どのようにお考えですか。

Hf4

高次医療機関として地域の病診連携が重要と考え、地域の歯科医院から安心して患者さんを紹介していただき、また紹介された患者さんにも安心して受診し満足していただけるような連携体制を整えて機能させています。歯科の専門病院として、他の病院との連携体制を整えているのも特徴で、近隣の荏原病院や昭和大学の各附属病院との連携も行っています。特に周術期の歯科医師による口腔ケアは術後の回復に大きく影響するため、昭和大学の各附属病院の歯科室と連携をとり、周術期のサポートを行っています。歯科と医科との連携がスムーズにできるのは、医系総合大学としてのメリットだと思います。また地域に向けての啓発活動として、歯の健康や病気に関する市民講座、インプラント治療に対する説明会などを開催しています。特にインプラントについては正しい情報が行きわたらず、恐怖感をお持ちの方が多いようですので、正しい知識と理解の普及に努めています。

今後の展望についてお聞かせください。

Hf5

昭和大学は「真心をもって何事にも立ち向かう、そしてその誠意を貫き通す」という意味の「至誠一貫」を建学の精神としています。当院の理念もこの精神を基盤として、患者さんの病気の治療だけでなく、不安や悩みを取り除くために、真心のこもった医療をめざしています。そのために治療のプロセスにおいても患者さんの快適性や安心を重視し、「ここにきてよかった」と思っていただける診療を心がけています。そして専門性や先進性に富んだ歯科医療を展開するとともに、地域や患者さんへの情報発信も行っていきたいと考えています。さらに大学病院として、長期的な視野のもと地域医療に貢献する歯科医師を育てることも当院の使命です。各診療科で行っている専門の歯科医師教育を拡充し統合して、専門性と先進性を教育の中に根づかせ、真心をもって医療を提供する歯科医師の育成に努めたいと思います。

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馬場 一美 病院長

1986年東京医科歯科大学卒業。1991年同大学院修了。アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)留学、東京医科歯科大学講師を経て2007年より昭和大学歯学部教授。2013年より昭和大学歯科病院副院長を務め2019年4月より現職。日本補綴歯科学会副理事長。専門は補綴。UCLAでは歯ぎしりや噛みしめなど、ブラキシズムについて学び、現在も研究を続ける。趣味はゴルフ。

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