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足の痛みやしびれが起こる脊柱管狭窄症
手術は適切なタイミングで

医療法人社団博豊会 博豊会東京脊椎病院

(東京都 足立区)

最終更新日:2024/06/20

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  • 保険診療
  • 腰部脊柱管狭窄症

高齢者に多い、歩くと足が痛い、しびれるといった症状からはさまざまな病気が考えられるが、その1つが脊柱管狭窄症だ。歩行時の痛みは日常生活に支障をもたらし、悪化すると生活の質の低下にもつながる。脊椎・脊髄疾患の専門病院として2023年に開院した「博豊会東京脊椎病院」は、先進の医療機器と医師の手技によって、安全性重視で精密な治療を実施。大学病院と遜色ない環境で、さまざまな脊椎・脊髄疾患に対応している。脊柱管狭窄症の治療においても保存療法から手術治療までを幅広く、患者の希望や状態をもとに適切な治療を提供。そこで、同院の森俊一理事長に、脊柱管狭窄症の症状や治療法などを聞いた。(取材日2024年4月11日)

治療はまずは注射や薬による保存療法から。悪化する前に適切なタイミングで手術を行い、完治をめざす

Q脊柱管狭窄症とは、どんな病気ですか?

A

早期に精密な診断を行うことを心がけている

首、背中、腰には脊柱管という神経の通り道があり、その中には神経の束が通っています。その一本一本が首からは手に、腰からは足へとつながっています。その神経の通り道が細くなるのが脊柱管狭窄症で、代表的なのが腰の脊柱管で起こる腰部脊柱管狭窄症です。脊柱管狭窄症の原因は主に加齢で、経年的な変化による骨や関節の変形、靱帯の肥厚などが挙げられ、程度の差はありますが誰にでも起こり得る病気です。脊柱管の前側にはクッションの役割を果たす椎間板が、後ろ側には靱帯があり、骨と椎間板の間には関節があります。それらそれぞれが変形し靱帯が厚くなることで、結果的に脊柱管という神経の通り道が細くなり、神経を圧迫します。

Q腰部脊柱管狭窄症はどんな症状が出ますか?

A

総合的に診断を行い、患者に合った治療を提案している

おしりから足にかけて痛みや痺れ、筋力の低下、間欠性跛行という歩いているうちに痛みが出るが立ち止まって休むとまた歩けるという歩行障害が起こります。腰部脊柱管狭窄症は前に屈むと歩きやすいため、スーパーマーケットでカートを使うと歩けるという人もいます。自転車も前屈みで乗るからか腰部脊柱管狭窄症の高齢者でも長距離を移動することができ、ご本人が病気に気づいていないケースもあります。また、進行すると足の力が抜けて、バランス良く歩くことや長距離を歩くのが難しくなることも。さらに悪化すると排尿障害などを起こすこともあるため、外科的な治療を行うタイミングとしてはここまで進行してしまう前が望ましいです。

Q検査の種類を教えてください。

A

同院では脊椎・脊髄専門の精密検査も実施している

検査ではまず、足の筋力や知覚障害を調べます。MRIやCTだけで判断するのではなく、患者さんから主訴を聞いた上で、筋力の測定、知覚の検査、バランス障害といった、神経学的所見を行います。その後、エックス線、MRI、CTといった画像検査や、関連性の高い骨密度検査を実施し、それらの結果がそろって初めて治療がスタートします。よくあるのが、脊柱管狭窄症と言われたことがあるが精密検査をすると他の病気が見つかること。適切な診断のためにはきちんとした技量を持った医師のいる専門病院を受診することが重要であり、根治をめざすためには科学的な根拠に基づいた治療が必要です。そのため、当院では診断に力を入れています。

Q治療にはどんな方法がありますか?

A

治療には保存療法と手術療法があり、神経学的初見と画像が一致し、かつ、中等度以上の症状が対象になります。いきなり手術をするということはなく、まずは神経ブロック注射や血管拡張剤、あとは神経障害性疼痛薬など化学的なアプローチから始めていきます。ただし、眠気やめまいといった副作用がある薬もあるため注意が必要です。手術には神経を圧迫している骨や靱帯を取り除く神経除圧術やインプラントで不安定な骨を固定する脊椎固定術があります。病気が進行してしまうと完治が見込めないため、命に関わる病気ではありませんが、適切なタイミングで手術を受けましょう。完治が難しい場合は病気の進行を抑えるための手術を行うこともあります。

Qこちらの病院での手術の特徴を教えてください。

A

先端機器を備え、安全性に配慮された環境で治療を行う

当院では内視鏡下椎弓切除術や全内視鏡下椎弓切除術といった神経除圧術から、難易度の高い脊椎固定術まで、患者さんの症状に合わせた治療を行い、手術が必要かどうかをご本人と相談しながら治療方針を決めています。腰部脊柱管狭窄症の手術については、安全性に配慮して入院で実施。前日あるいは当日から最短でも術後1泊はしていただきますが、術後4〜5日は安静と症状の推移を見極めるための入院をお勧めします。当院の手術室には先進の術中のCT撮影装置やナビゲーションシステム、手術用顕微鏡や、術中神経モニタリング設備を備えています。在籍している医師は脊椎の各分野の専門家で、幅広く専門性を発揮しています。

患者さんへのメッセージ

森 俊一 理事長

愛媛大学医学部卒業。フジ虎ノ門整形外科病院整形外科、帝京大学医学部附属溝口病院整形外科、埼玉県厚生農業協同組合連合会幸手総合病院整形外科診療部長、鎌ヶ谷総合病院脳神経外科脊椎センター長を経て、2023年より現職。日本整形外科学会整形外科専門医。精密で安全性重視の専門医療の提供によって、地域から信頼される選ばれる病院をめざす。

痛みやしびれが出た段階で診察を受けることをお勧めしますが、自転車や車での移動が多いと発見が遅れるケースもあります。繰り返しにはなりますが、本当に悪くなると手術をしても改善が望めなくなるので、治療できる間に受診してください。現状を診ながら患者さんの10年後、20年後を見据えた治療を丁寧に説明しご提案していきます。「医学は科学」です。それをもって患者さんのお体を根本的に治療していければと思います。脊柱管狭窄症を発症させないことは難しいですが、腹筋や背筋を鍛えることで自然に体が前に屈むのを予防することが図れます。ぜひ、あまり腰に負担のかからないように意識して日常生活を送ってください。

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