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医療法人社団武蔵野会 牧野リハビリテーション病院

(神奈川県 横浜市緑区)

大平 孝之 院長

最終更新日:2023/02/17

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四季を感じながらのリハビリテーションを

鴨居駅南口から徒歩約10分の場所で、回復期リハビリテーションによる患者の在宅復帰のサポートと重度障害者の入院加療に取り組んでいるのが、「牧野リハビリテーション病院」だ。広々としたリハビリテーション室や四季をイメージした内装が印象的な同院は、すぐそばにある牧野記念病院や関連施設、ほかの近隣医療機関や福祉機関とも連携しながら地域の中で医療を完結することで、人々に貢献することをめざしている。そんな同院の院長で、「急性期病院とは違って患者さんには比較的長い期間を過ごしてもらうことになりますので、少しでも快適な療養環境が提供できるよう心がけています」と話す大平孝之先生に、同院のことや回復期医療にかける思いなどを聞いた。(取材日2023年1月24日)

こちらは、どのような病院でしょうか?

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当院は戸田中央メディカルケアグループ(TMG)の一院です。そもそもは1980年に、ここからすぐの場所に牧野記念病院という急性期の病院が開設されました。そちらでは、1992年から訪問診療・在宅医療を始め、その後に訪問看護・介護ステーションが併設されました。2005年には近隣に介護老人保健施設牧野ケアセンターもできました。そのような中で、鴨居とその周辺地域で医療を完結させたい、地域包括ケアシステムの柱になっていきたいということで、2018年に回復期リハビリテーションを専門とする当院を開院したのです。現在120床の病床があり、うち60床が回復期リハビリテーション病棟です。また、開院当初は残りの60床を療養病棟としていましたが、2021年より障害者施設等一般病棟に改編し、人工呼吸器を装着されている患者さんや重度の意識障害、身体的障害、神経難病等を抱える患者さんへの医療を提供させていただいています。

すてきな院内ですが、どのようなことにこだわっていますか?

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急性期の病院とは違って回復期や障害者病棟の患者さんは、かなり長い期間を病院で過ごしていただくことになります。ですから、その長い期間をいかに快適に過ごしてもらえる空間にするかを設計の段階から各スペースの配分や内装等も含めて意識しました。一般病室は、4人室ですが広めに確保してありますし、院内の壁紙には所々に春、夏、秋、冬をテーマにしたイラストなどが入っています。また、もともとこの場所は竹林で、今も周りに残っています。南側の病室の窓からは風情ある竹林を眺められ、院内にいても自然を感じられます。また北側の病室の窓からは開けた街並みが見渡せます。さらにリハビリテーション室は330平米を超えるスペースがあり、大きな窓を配し、外の光が存分に入り、ご家族が見守ることもできるようになっています。快適にというのは働くスタッフについても同様で、休憩室などもできるだけゆっくり過ごしてもらえるようには意識しました。

リハビリテーションの取り組みについて教えてください。

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新しくできたリハビリテーション専門の病院ですから、機器なども新しいものを取り入れました。ですが一番の特徴は、スペースが広いことと、ガラス張りになっていて、外にいるかのような自然を感じてもらいながらリハビリテーションに取り組めることです。私も入院した経験がありますが、入院生活は狭い病室に閉じ込められているような環境になりがちですから、患者さんができるだけそう感じないようにと思っています。また模擬キッチンは、患者さんの身長や実際のご家庭のキッチンの高さに合わせて訓練ができ、和室で過ごす訓練をする畳のスペースや、洗濯物を干す、掃除の練習をするなど、日常生活復帰を見据えたリハビリテーションを実施しています。当院のリハビリテーションは比較的若いスタッフも多く、経験値では物足りないと感じられることがあるかもしれませんが、患者さんからは、孫みたいで楽しいし、元気がもらえるという言葉もいただいています。

病院を運営するにあたって、心がけていることはありますか?

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当院の理念は「あたたかな医療で愛し愛される病院」「地域医療への貢献」です。ロゴマークは患者さんを中心に、医師や看護師、コメディカル、事務職が輪となり、患者さんの日常生活や尊厳の回復をチームとしてサポートしていくことをイメージしました。これらを実践すること、患者さんが退院する際に、この病院に入院して良かった、ご家族さまからもこの病院で良かったと言ってもらえるようにするにはどうすれば良いのか、そこに尽きると思っています。障害者施設等一般病棟では、ベッドから動けない患者さんも療養していますが、その方たちにいかに心地良く毎日を過ごしてもらえて、ご家族にも安心してもらえるかも大切にしています。また、患者さんだけではなく職員も、この病院で働くことができて良かったという誇りややりがいを持ってもらう、それが理想です。コロナ禍で縮小していた、患者さんに楽しんでいただく季節の行事も徐々に再開していきたいです。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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現在は、当院を退院した患者さんには、必要に応じてほかの事業者さんに訪問リハビリテーションをお願いしています。ですが、経過報告書などを見ていると、患者さんの様子が気になることもあります。ここでは年中無休でリハビリテーションを行っていますが、自宅に帰るとそれができないことからADLが下がっていってしまう人もいるようです。ですから、今後は訪問リハビリテーションも当院でできないかということを考えています。また、屋外に園芸活動等ができる小庭園を整備する予定です。患者さんは、外に出るだけでも気持ち良くなって、元気も出ると思いますし、そういう活動をすることは必ず良い影響があると考えています。そして、牧野記念病院や関連施設とも連携しながら、鴨居の地域の中で医療が完結できるよう頑張ってまいりますので、必要な時には、ぜひ当院もご利用ください。

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大平 孝之 院長

1988年慶應義塾大学医学部卒業後、同大学整形外科学教室入局。慶應義塾大学病院研修医、清水市立病院、浦和市立病院、茨城県立こども福祉医療センター(現・愛正会記念茨城福祉医療センター)、平塚市民病院、総合太田病院(現・太田記念病院)、慶應義塾大学病院、永寿総合病院勤務。牧野記念病院整形外科部長、同病院副院長と院長を経て2018年より現職。日本専門医機構整形外科専門医。身体障害者福祉法第15条指定医。

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