全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院7,983件の情報を掲載(2024年5月01日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 相模原市緑区
  4. 橋本駅
  5. 医療法人社団 晃友会 晃友脳神経外科眼科病院
  6. 山瀬 美紀 院長

医療法人社団 晃友会 晃友脳神経外科眼科病院

(神奈川県 相模原市緑区)

山瀬 美紀 院長

最終更新日:2024/01/22

Main z54367 20231102 0008Main z54367 20231102 0008

誰にとっても「いい病院」となるために尽力

4つの医療機関に加え、老人介護保険施設、通所リハビリテーション施設を持ち、訪問診療・訪問看護・訪問介護の各種訪問サービスも提供する医療法人社団晃友会。同法人が2007年に開設した「晃友脳神経外科眼科病院」について、同院の山瀬美紀院長は「地域に必要な脳神経外科の急性期医療を充実させるのが目的でした」と語る。「加えて2019年からは循環器内科を設け、循環器の患者さんにも対応しています」。血管障害の治療という深い関連性を持つ両分野を総合的に診られるのは同院の特徴の一つ。さらに2025年には隣接する晃友内科整形外科との一体化、病棟や外来診療棟の拡充、病院のシステム統合などを行い、医療の質と患者の利便性の向上を図る予定だ。「患者さんにとっても、職員にとっても『いい病院』でありたい」と話す山瀬院長に、24時間対応の救急医療、脳神経外科で行う血管内治療と高難度の手術、循環器内科でのカテーテル治療といった診療面での強み、同院の診療方針などを詳しく聞いた。(取材日2023年11月2日)

この病院の成り立ちや強みなどをご紹介ください。

1 z54367 20231102 0017

当院は医療法人社団晃友会の最も新しい病院で、私の父である山瀬隆理事長が「これから相模原市で必要となる脳神経外科の急性期医療を充実させたい」との想いから2007年に開設しました。現在は回復期リハビリテーション病棟も備えて入院した患者さんの回復支援まで行い、隣接する同法人の晃友内科整形外科と連携して地域医療を広くカバーしています。さらに、私が当院に着任した2019年には循環器内科を立ち上げ、循環器全般の診療と心臓のカテーテル治療をスタートさせました。私は長く大学病院に勤めていたため、地域医療における当院の重要性を実感したのはここで診療を始めてから。改めて脳神経外科を開設した父の英断、同じように地域医療で大切な循環器を私が専門にしていた幸運を感じています。特に脳と循環器の血管障害は関連も深く、両分野を総合的に診られる当院の強みを生かして、さらに地域医療に貢献したいと考えています。

脳神経外科ではどんな症状を診ているのでしょうか?

2 z54367 20231102 0015

例えば脳卒中のように脳血管の詰まりや出血を起こした患者さんには、主にカテーテルによる血管内治療を行っています。当院はこれに必要な脳の血管を撮影する血管造影室を備え、CTやMRIによる検査も即日実施できるため、急に容体の悪化した患者さんにも対応が可能です。また、福島孝徳先生の指導のもと、できる限り小さな傷、小さな開頭で安全に配慮した手術を行うために「鍵穴手術」を導入。脳の良性腫瘍、悪性腫瘍のほか、治療の難度が高いとされる頭蓋底腫瘍などはこの手技による開頭手術を中心に治療にあたります。加えて、当院は救急車の受け入れにも積極的で、脳神経外科の医師が当直して24時間365日の救急医療体制を整えています。これにより脳卒中や頭部のケガなどに対して、夜間でもt-PAによる血栓溶解療法や開頭手術による治療、CTおよびMRIによる検査も可能なため、より迅速かつ適切に診断ができるのもメリットです。

循環器内科での診療の強みを教えてください。

3 z54367 20231102 0025

当科では、毎週火〜金曜日は生活習慣病をはじめ一般的な症状の患者さんを外来で幅広く診療し、薬による治療のほか、土曜日にはカテーテルによる治療も行っています。不整脈の原因部分を直接治療するカテーテルアブレーション手術も可能で、東京医科大学病院の不整脈センターで多くの患者さんを診ている矢崎義直先生も非常勤として当院で治療にあたっています。私自身も順天堂大学医学部が持つ附属病院の循環器内科で長く経験を積み、イタリアの病院への留学や、心臓病専門病院での診療なども経験し、高度な専門治療を提供できるのが当院の強みにつながるでしょう。脳神経外科と同様、CTやMRIの検査も即日実施可能です。ただ、大学病院とは違い、当院のように地域に根差した病院では、そうした治療が必要になる前に病気を見つけて対処することも大事です。外来では患者さんの生活の様子を伺って、生活習慣病の悪化を防ぐ指導にもやりがいを感じています。

リハビリテーションにも力を入れていると伺いました。

4 z54367 20231102 0020

当院は地域の医療ニーズを踏まえ、2020年から高度な治療を行うHCUを含む一般病棟37床、回復期リハビリテーション病棟22床を持つケアミックス病院となりました。回復期リハビリテーションは、脳神経外科や整形外科での治療を終え、ご自宅や施設に戻るための体力や身体機能の回復支援が目的ですが、そうした実績をもとに心臓リハビリテーションなどにも力を入れたいと考えています。これから急増するといわれる心不全の患者さんの場合、治療後に何もしないと病状が悪化することが多く、入退院を繰り返して体力が低下し、寝たきりにつながる可能性が高いのです。心臓リハビリテーションを適切に行うことで、そうした心不全の悪化を防ぐ効果を期待します。当院では理学療法士や作業療法士による回復支援はもちろん、管理栄養士の栄養指導、ソーシャルワーカーの社会生活の支援など、多職種が連携して患者さんの生活をトータルにサポートします。

こちらの診療方針や今後の展望をお聞かせください。

5 z54367 20231102 0023

私は「いい病院」でありたいと考えています。例えば専門の診療科を受診された方に、必要な治療だけ行うのではなく、ご本人の全身の健康を考えて他の診療科とも連携し、一人ひとりに寄りそうオーダーメードの医療を提供することも「いい病院」には必要なことでしょう。また、職員が働きやすくやりがいを感じられる職場づくりも「いい病院」には欠かせません。患者さんは「来てよかった」、職員は「働いてよかった」と感じられる病院をめざします。その実現に向けて、2025年には当院と隣接する晃友内科整形外科を一体化し、現状に即した病院名に変更する考えです。同時に回復期リハビリテーション病棟を増床。地域の患者さんのスムーズな受け入れをめざします。外来棟の新設、電子カルテなど病院の管理システムの統合なども進め、脳神経外科や内科を併診される患者さんの利便性も向上させる予定です。当院のさらなる発展に期待していただければと思います。

Main z54367 20231102 0008

山瀬 美紀 院長

2001年北里大学医学部卒業。母校での初期臨床研修後、順天堂大学循環器内科学講座に入局。同大学医学部附属浦安病院、同大学医学部附属順天堂医院で診療した後、イタリア・ミラノにあるSan Raffaele病院に留学。順天堂大学医学部附属練馬病院、心臓病の専門病院を経て、晃友脳神経外科眼科病院循環器内科。東京医科大学八王子医療センターで非常勤講師も務める。2021年から現職。日本循環器学会循環器専門医。

access.png