あおばウィメンズホスピタル
(神奈川県 横浜市青葉区)
阿部 孝彦 院長
最終更新日:2024/01/18
家族を見守る気持ちで、患者をサポートする
妊婦の「心に残るお産にしたい」という希望をかなえようと、質の高い医療を追求している「あおばウィメンズホスピタル」。一人ひとりに合わせたバースプランを組み立て、計画分娩だけでなく、陣痛が始まってからの無痛分娩も行っている。このほか、リラックスした出産ができるようつくられた癒やしの分娩室「COCOON」、出産祝いのディナー、1ヵ月健診時にプレゼントされる「絆アルバム」、青葉台駅からの送迎など、ホスピタリティーあふれる対応が特徴だ。「お産への思いは人それぞれだからこそ、妊婦さん一人ひとりの要望にできる限り寄り添いたい」と話す穏やかな笑顔が印象的な阿部孝彦院長に話を聞いた。(取材日2022年12月23日/再取材日2023年11月8日)
最初にこちらの病院の特徴を教えてください。
お産にはさまざまなリスクがあり、その捉え方には個人差があります。何が起こっても大丈夫なように、高度医療に対応できる大学病院での出産を望む方もいれば、食事やサービスにこだわるクリニックや助産院を選ぶ人もいます。また、複数の選択肢を前に、多くの人が選ぶものを好む人がいる一方で、少数派の選択肢を選ぶ方もおられます。一人ひとり個性もあれば事情も異なるわけで、その選択に絶対的正解はないと思っています。産科の医師だからといって僕の意見が絶対に正しいわけでもありません。ですから当院では方向性を固定せず幅広く妊婦さんを受け入れ、安全面の状況を見極めた上で、できる限り妊婦さんやそのご家族のご希望に沿う方針です。無痛分娩についても、計画分娩だけでなく自然分娩でも対応できる体制を整えています。ただ、経産婦さんなどお産の時間が短い場合は対応が間に合わないこともありますので、ご希望の方はご相談ください。
助産師さん含めスタッフ皆で患者さんをサポートされているとか。
はい。当院のスタッフは子育てがひと段落した世代から、数年前に出産し子育て奮闘中の世代まで、幅広い年代の出産・子育て経験者がいます。スタッフには、妊婦さんやご家族を、自分の家族のように思って接してもらっています。仕事と割り切っていれば面倒に思うことも、家族なら親身に応えることができます。ですから、ぜひ同じ経験をしているスタッフに本音をお話しいただければと思います。当院ではこれまで妊婦さんにバースプランを書いていただいていましたが、「立ち会い出産希望」や「出産後の最初の抱っこはご主人に」といった、多くの方が希望する内容がほとんどでした。そこで、もっと深く細かくお産の希望をお話しいただけるように、助産師と面談をしながらバースプランをつくる、助産師相談の窓口を開設。よりその人らしいお産にしていければと思います。一生に1回あるいは数回の貴重な時間だからこそ、心に残る良い時間にしたいのです。
患者さんに記名式のアンケートをお願いしているそうですね。
何らかの評価をしていただくとき、よくあるのは無記名で5段階評価の数値で示してもらうことが多いと思いますが、当院では記名式でお願いしています。毎月数十人の妊婦さんが出産に臨まれますが、皆さん一人ひとりご事情や経緯、希望する内容や、感想なども異なります。ありがたいご意見の一方、そうじゃないご意見をいただく場合もあると思うんです。そういった時、記名式のアンケートであれば、書いてくださった方のお顔が浮かび、このようなケースで満足していただけなかったのだな、と詳細がわかります。そうすると次に生かすことができます。ご満足いただけなかったご本人に直接何かして差し上げることはかないませんが、せめて同じことを繰り返さない努力ができます。僕自身、今もたくさんのことを妊婦さんやご家族から学ばせていただいています。今後もさまざまな面で満足度の高い病院にするべく尽力してまいります。
女性をトータルサポートすることに力を入れておられます。
当院では出産後のお肌の悩みに対するご相談もお受けしています。患者さんにお話を伺う中で、美容に関する悩みは、年齢に関係なくほとんどの女性がお持ちだということがわかってきました。そこで当院では、出産後の患者さんだけでなく、患者さんのご家族やお友達、ご親族などにも幅広くご利用いただける体制を整備。さまざまな年代の方を対象に、女性のお悩みに関するご相談に応じています。例えば月経周期にまつわるホルモンバランスは、肌トラブルに関係している一面もあります。どの患者さんにも産婦人科と同様の問診を行い、体の周期を踏まえた上で、お一人お一人に合ったアドバイスをさせていただきたいと考えていますので、安心してご相談いただければと思います。
読者や地域の方々へのメッセージをお願いします。
僕たちの願いは、当院でのお産が患者さんやご家族の良い思い出となり、そのご縁が末永く続いていくことです。当院では、妊娠・出産はもちろんですが、女性の体のトラブル全般についてもご相談もお受けしています。ちょっとしたお困り事や不安なこと、なんでもご相談ください。そんなご縁から、妊娠した際に当院で出産しようと思っていただいたり、当院に通院されている患者さんのお嬢さんが妊娠された際に当院を選んでいただいたり、がん検診がきっかけで初めて来院されたりということもあるでしょう。何かのきっかけで素晴らしいご縁ができて、さらに良い関係を築いていくことで、またその周囲の人たちともご縁が広がれば、これ以上うれしいことはありません。当院のスタッフは長年勤めている者が多く、チームワークやスタッフ力には自信があります。皆さまの多様なニーズに真摯にお応えし、愛され信頼される医療パートナーとして貢献したいと思っております。
阿部 孝彦 院長
東京医科歯科大学卒業後、大学病院や医局の関連病院で出産やがん手術について研鑽を積む。その後、地域医療に貢献したいと2004年から「みどり病院(現・あおばウィメンズホスピタル)」に勤務。2007年より現職。趣味はトレーニング。自身の食事制限をきっかけに美容にも関心を持ち、女性の人生をトータルサポートすべく美容皮膚科の知見を深める。料理が得意で家族にフレンチやイタリアンのフルコースを振る舞うことも。