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国立研究開発法人 国立がん研究センター 中央病院

(東京都 中央区)

島田 和明 病院長

最終更新日:2022/01/05

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がん医療とその研究をけん引する専門病院

1962年の開設以来、「社会と協働し、すべての国民に最適ながん医療を提供する」という理念のもと、日本のがん医療・研究に貢献し続けてきた「国立がん研究センター 中央病院」。すべての臓器のがんに対して質の高い治療を追求するとともに、臨床試験およびゲノム解析やTR(トランスレーショナル・リサーチ)を推進、希少がん・難治がんの研究、治療法の開発を使命としている。2019年4月に病院長に就任した島田和明先生は肝胆膵外科領域のエキスパート。現在はメスを置き病院長職に専念する島田病院長は、低侵襲治療の開発やアジアがん臨床試験ネットワークの構築というビジョンを掲げる。質の高いがん医療の提供、開発、研究を追求し続ける同院について詳細を聞いた。(取材日2021年11月1日)

臨床のみならず開発や研究にも注力されていると聞きました。

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当院の強みは高難度手術や侵襲の高い手術ですが、その一方で内視鏡下や画像下による治療、腹腔鏡手術やロボット支援手術、放射線治療といった低侵襲治療が求められています。そこで「MIRAIプロジェクト」では、低侵襲治療のための医療機器やアプリの開発に重点を置き、未来の低侵襲治療における臨床、研究、教育、開発、整備を展開していきたいと考えています。このプロジェクトの最終目標はいかに良い治療を患者さんに届けるかということ。がんの根治をめざすことはもちろん、少しでも体が楽な方法でという思いで取り組んでいます。また、当院ではアジア地域が世界のがん治療開発をリードすることをめざした「ATLASプロジェクト」を開始しました。ASEAN諸国に向けて、日本主導での国際共同試験ネットワークの構築、がんゲノム医療の本格導入の推進、子宮頸がんに関する治験や、希少がんの治療開発を行っています。

こちらの病院での取り組みについて教えてください。

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当院は高難度の手術をはじめ、低侵襲治療やロボット支援手術など幅広い外科手術を行うと同時に、臨床研究にも取り組んでおり、とても数多くの治験に携わってきました。それに伴い、通院治療センターでの外来抗がん剤治療や、患者サービスを一貫して行う患者サポートセンターの開設、希少がんの治療など、「質の高い、患者さんにとっての良いがん診療」を地道にめざしてきました。今後も手術については可能な限り多く実施していきたいと考えていますが、当院で行うべき難しい手術や新しい手術の開発とともに、当院の行うべき手術を明確にすることを一つの方向性とし、他の医療機関との連携のもと、他院では技術的に困難な手術を積極的に受け入れてまいります。

コロナ禍では感染症病床を確保し患者を受け入れたと聞きました。

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当院は特定機能病院であることから、もともと感染症部の岩田敏部長を中心に感染制御チーム(ICT)を設置していました。そこで新型コロナウイルス感染症の患者さんを受け入れるにあたり、病院長のもとに専用病床のチーム、がん診療のチームと部門をつくり、ICTが指導していくという体制を整えました。感染症のスペシャリストがいたことで、がん診療と新型コロナウイルス感染症診療を両立するための体制づくりや患者動線などスムーズに対応できました。先日専用病棟は閉鎖しましたが、今回の経験を礎に、今後も感染症に強い病院として運営していきたいです。がん患者さんには免疫力が弱い人もいて、ちょっとした感染症でも致命的になることがあります。がん専門病院だから感染症は関係ないよというのではなく、がん専門病院だからこそ高い意識を持ち、より一層の感染症対策を行っていますので、安心して受診していただきたいです。

ほかの病院との連携はどのようなメリットがありますか?

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高齢化に伴い、糖尿病や心疾患などの合併症を持っている人や、間質性肺炎や腎機能が悪い人など患者さんが多様化する中、がんに特化した当院ですべてのエキスパートを育てることは困難です。特に循環器内科、心臓血管外科、腎臓内科との連携は不可欠であることから、近隣の聖路加国際病院、東京慈恵会医科大学附属病院、東京都済生会中央病院との医療連携を深め、各分野のエキスパートと一緒に治療をすることで、より安全性に配慮したかたちでがん治療を進めることができています。医療連携には患者さんを紹介してくださる前方連携、在宅医療やホスピスに移行する際の後方連携、地方に戻られる際の連携などいくつもあり、近隣病院との連携はその一部にすぎません。さまざまなサポートが必要とされる中、患者サポートセンターを中心に、全診療過程において可能な限り連携体制を整え、多職種で対応してまいります。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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当院では、私の専門である肝胆膵外科の領域においても、段階的に高難度の手術に低侵襲治療の適用を拡大しているところです。がんの外科治療で大切なのは、患者さんの病態によって適切な治療を選ぶということです。低侵襲をめざすあまり、がんが半年もしないうちに再発したり治らなかったりするのでは意味がありません。特に肝胆膵のがんは予後が悪いとされているので、負担の大きい手術を選ぶか低侵襲治療を選ぶかは専門の医師に相談していただければと思います。当院は全国から患者さんが来て混み合い受診が難しいというイメージを抱く人も多いようですが、電話の応対も改善され、まだまだ患者さんを受け入れる余力があります。主治医からの紹介状があればどなたでもきちんと診察いたします。

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島田 和明 病院長

1982年京都府立医科大学卒業。同年東京大学医学部附属病院第二外科研修医、1983年東京警察病院外科医員、1987年東京都立府中病院外科医員、1988年東京大学医学部附属病院第二外科医員、1990年国立がんセンター外科医員、1999年同センター中央病院肝胆膵外科医長、2012年国立がん研究センター中央病院肝胆膵外科科長、2014年同センター副院長、肝胆膵外科科長を経て2020年より現職。

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