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医療法人社団やすらぎ会 神奈川中央病院

(神奈川県 厚木市)

能登 雅明 院長

最終更新日:2021/06/21

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認知症の患者と家族に寄り添い地域を支える

超高齢化社会の中で年々重要性を増す認知症への対応をめざして、2017年に厚木市に開設された「神奈川中央病院」。認知症への外来診療と入院治療を専門的に行う病院で、家庭や施設で介護が難しくなった認知症患者や、急性期病院での治療後の患者を受け入れている。2021年2月から病院運営の舵取りを担うこととなった能登雅明院長は、精神科全般と認知症に豊富な診療経験を持つ。もともと神奈川県出身で、地域に貢献したいとの思いから同院院長に就任したという。院長として近隣の急性期病院や高齢者施設などからの入院打診にも積極的に応え、入院患者も徐々に増加している。「認知症になっても穏やかに過ごすためには、周囲の理解が重要」と家族への説明や対応も丁寧に行い、認知症への理解を深めるための職員教育にも力を入れる。「地域に必要とされる認知症医療を担うという、当院の役割を着実に果たしたい」と意欲的な能登院長に、同院の特徴や展望を聞いた。(取材日2021年6月3日)

まず、こちらの病院の成り立ちを教えてください。

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当院は入院治療と外来での認知症の診療を行う「認知症を診る病院」として2017年に開院しました。「認知症をもつ人、認知症の医療やケアに携わる人の、人としての価値を尊ぶ病院運営」を理念に、患者さんの気持ちに寄り添い、認知症になっても穏やかに過ごせるようにすることを治療の目標に、ご家族にも安心し信頼していただける病院をめざしています。病棟では、「BPSD」という認知症に伴う行動心理症状で自宅介護や施設での対応が難しくなった方、急性期病院での治療後、ご家庭や施設での対応が難しい方などを受け入れています。病床数は180床を備えていますが、そのうち60床は現在準備中です。外来診療ではCT等の各種検査の後に診察を行い、必要な治療や対策などを早期からご提案しています。また医療相談室を設け、入院支援や治療後の介護準備のフォロー、経済的・社会的・心理的な悩みなどのご相談にも対応しています。

診療面には、どのような特徴があるのでしょうか。

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認知症では病気の進行に伴って、徘徊・不眠・幻覚・妄想・興奮・暴言・暴力・介護拒否などといった行動心理症状が現れることもあります。その背景には、物忘れが増えてできることが減ることで、患者さんが焦ったり自信をなくしたりして、精神的に不安定になってしまうことがあります。当院では、こうした患者さんの状態を正しく把握して、治療できる部分に関しては積極的に治療しつつ、患者さんの心が追い込まれることなく穏やかに過ごせることを最も大切にしています。薬物治療が役立つ場合もありますが、過剰な眠気などリスクもありますので、患者さんに合わせてかなり細かく調整しています。またご家族に対しても認知症という病気を理解していただくために丁寧に説明し、寄り添いやすくすることを心がけています。そして高齢の方は、お元気でも突然亡くなられることがありますので、1日1日の時間を大切にするとの思いで診療に携わっています。

特色ある取り組みなどがありますか。

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患者さんの精神状態を安定させて入院生活をより質の高い時間にするために、作業療法や季節に応じた行事、レクレーションを実施しています。作業療法では、作業療法士が中心となってリハビリテーションを行い、生活のリズムを整え、残存機能の維持や向上、認知症による症状の緩和、心の安定などを図っています。外来では、運転免許更新時に75歳以上となる方や、高齢者講習において診断書提出を求められた方の認知機能検査を行っています。医師による診断のほかに、神経心理学検査やCTによる画像診断、血液検査などを活用した合併症への確認を含め総合的な判断を行い、トレーニング法もご紹介しています。また認知症の前段階であるMCI(軽度認知機能障害)という状態があるのですが、この時期に適切な対策を行うことが認知症の発症を遅らせることや予防につながると考えられていますので、当院でも注目しています。

地域との連携や展望について聞かせてください。

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自宅介護や高齢者施設、急性期病院など、地域で必要とされる認知症診療を担うのが当院の役割です。新しい病院ですが入院の打診は多くありますので、積極的に患者さんの受け入れを進めています。今後さらに受け入れ体制を整え、地域の医療機関や介護職の方々と連携していきたいと考えています。また、外来診療と入院治療に加えて、自宅で介護を続けたいという場合のデイケアや、受診が難しくなられている場合の訪問診療の実施も視野に入れています。認知症に対してより質の高い診療や対応を提供できるように、研修会など職員のスキルアップも図っています。新型コロナウイルスの流行が落ち着いたら、地域の方を対象とした市民講座の開催など啓発活動も行いたいと考えています。認知症や、それに伴う行動・心理症状を理解していただき、また、認知症のリスクにもなりうる生活習慣病や、認知症の進行を加速させてしまう要因などについてもお伝えしていきたいです。

最後に、地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

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認知症は長生きをすれば誰もがなり得る病気です。当院は、そんな認知症の方とご家族の方の心に寄り添い、認知症になってもその方らしく穏やかに、ご家族も安心して過ごしていただけるように努め、地域に信頼される病院をめざしていきたいと考えています。ご家族による介護が困難になった場合や、老老介護、日中独居などのお悩みがある時は、ぜひご相談ください。ご家族の負担が重くなりすぎず、ある程度余裕を持ちながら介護することが、患者さん本人が住み慣れた家でなるべく長く過ごせることにもつながります。当院は、ご要望やご相談に対して、なるべく早く対応することも心がけています。また、外来診療では、なるべくその日のうちに検査を終えて診断し、早期に必要な治療につなげていけるように取り組んでいます。「物忘れが増えた」「家族が認知症ではないか」などの不安やお悩みも、気軽にご相談いただければと思います。

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能登 雅明 院長

横浜市青葉区出身。2005年日本医科大学医学部卒業。日本医科大学附属病院精神神経科、浅井病院精神科などを経て、トワーム小江戸病院精神科部長として認知症医療に従事。2021年2月より現職。日本精神神経学会認定精神科専門医。専門は認知症、児童思春期を除く精神科全般。院長として多忙な毎日だが、自らの業務の効率化にも取り組み、家族との時間も大切にしているとのこと。

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