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川口市立医療センター

(埼玉県 川口市)

大塚 正彦 事業管理者

最終更新日:2022/10/14

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救急やがんなど医療ニーズに真摯に応える

埼玉県南部エリアをカバーする3次救急をはじめ、周産期や小児科、がん診療などを中心に、地域医療に求められる医療を提供する存在である「川口市立医療センター」。1947年の開設以来75年にわたり地域医療を守ってきた。1994年に新築移転し現在の姿となった。今年度はさらに緩和ケア病棟のオープンや、放射線治療のための設備更新も行われる予定で、地域がん診療連携拠点病院としてさらなるパワーアップが期待される。そんな常に進化を続ける同院の事業管理者である大塚正彦先生が大切にしているのは「患者を思いやる優しい医療」。その実践に向けて、地域の医療連携にも注力しているという大塚先生に話を聞いた。(取材日2022年7月12日)

75年にもなる病院の歩みについて教えてください。

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1947年に前身の「川口市国民健康保険組合直営病院」が開設され、その後「川口市民病院」として川口駅前で診療を行っていましたが、「附属神根分院」と合併し「川口市立医療センター」と名称を変えてこの地に移転してきたのが1994年。それぞれの病床をまとめ、新たに救命救急センター、周産期部門を開設し、現在は539床を有する規模となっています。川口市は人口約60万人の都市で、隣接する蕨市、戸田市と合わせて約80万人の南部医療圏を形成しています。当院はこのエリアの3次救急医療を担う存在ですので、その使命はとても大きいと考えています。特に多発外傷のケースは単科の医師だけでは治療が難しく、さまざまな診療科の医師たちが協力しながら治療にあたる必要があります。救命救急センターで救命処置をした後、整形外科での大腿骨骨折の処置や形成外科での顔面治療を行うなど複数の診療科の医師たちが迅速に連携を取れるのが特徴です。

3次救急を担う病院としてさまざまな取り組みもされています。

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脳梗塞や心筋梗塞に関しては、それぞれ埼玉県急性期脳卒中治療ネットワーク(SSN)と川口市のCCUネットワークに加盟しており救急搬送の受け入れ態勢を強化しています。近年当院の循環器分野の充実ぶりは目覚ましく、存在感をさらに増しています。また、地域の開業医の先生方からいつでもご連絡いただけるよう「救急紹介ホットライン」を開設しています。電話の窓口を一本化し、患者さんの状態から診療科の判断が難しい場合も当院の総合診療部門や救命救急センターの医師が対応します。新型コロナウイルス感染症患者の対応や、緊急手術が重なるなど受け入れできないこともありますが、その場合はお電話くださった先生に必ず理由を説明し次につながるようにしています。

周産期医療や、がん治療の分野でも地域で頼りにされています。

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開院時の喫緊の課題が高度救急医療と周産期医療でした。そこで東京医科歯科大学から小児科と新生児集中治療科で計20人もの医師を派遣してもらい、大学病院と同じレベルの医療の提供が可能になりました。NICUも9床あり、ハイリスクの母胎搬送にも対応しています。がん治療では地域がん診療連携拠点病院として手術、放射線治療、化学療法などを行っています。今年度は放射線治療の装置を更新するため約半年間放射線治療ができなくなり近隣の病院にはご迷惑をおかけしますが、来春の本格稼働にご期待ください。がん治療においては、かつては外科の担当医がすべてに関わるのが一般的でしたが、今は手術はロボット手術など、化学療法も免疫療法やゲノム医療など進化が著しいため、化学療法はがん研有明病院から医師を派遣していただき専門的な外来診療を行う一方で、当院の外科医が手術に集中できる環境を整え、治療の精度向上に努めています。

がん治療では緩和ケアにも注力されるとか。

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緩和ケア病棟は来春の本格稼働をめざして取り組んでいます。緩和ケアの外来は患者さんの負担を減らすために主科の来院日に合わせて診察しています。緩和ケア病棟を亡くなるまでいるための病棟と思われる方もいると思いますが、当院の緩和ケア病棟は痛みなどの症状を緩和し、在宅医療と連携しながら穏やかな状況で住み慣れた家で生活することをめざすところです。苦痛を除去するために医療用の麻薬などさまざまな薬物を駆使し、さらに多職種でのチーム医療で対応しています。奥の深い医療で一人の医師としてのライフワークとして続けていくつもりです。苦痛除去のために力となるものが放射線治療です。現在先進の放射線治療機器に更新中で来春には稼働できるので、緩和ケアにとっては良いタイミングだと思います。手術、化学療法、放射線治療そして緩和ケアとがん治療のための要素がそろい、今後もさらに充実した医療を提供する予定です。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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「Respect each other」これは私が折に触れ職員に伝えている言葉です。職員には互いに尊敬する心を持っていてほしいと思います。そのためには周囲の人が何をしているのか、認識していなくてはなりません。他の人が何をしているのかわからないと尊敬できませんから。現在の診療科は細分化されていて、自分の担当分野だけ見ていては視野が狭くなり病院全体がぎすぎすしたものになってしまいます。もっと視野を広く、周囲の人々がどう動いているのか知ってほしいのです。また病院1階には患者支援センターを開設し、患者さんや地域の開業医の先生方を全面的にサポートする体制を整えています。私たちが専門性の高い医療を提供できるのは、地域の中での連携があってこそ。当院の役割を果たすために、まずかかりつけ医院で診断を受けていただいた上で、当院をご紹介いただく。今後もそうした信頼を裏切らない診療をしていきたいと思っています。

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大塚 正彦 事業管理者

東京慈恵会医科大学卒業。消化器外科医として癌研究会附属病院(現・がん研究会有明病院)で研鑽を積み、川口市民病院付属神根分院に勤務後、川口市立医療センター開院時から外科医として勤務。2014年院長。2016年から現職。日本外科学会外科専門医。日本消化器外科学会消化器外科専門医。外科医の頃から「自分が手術をした患者さんには最後まで責任をもって関わりたい」が信条で、現在も同じ気持ちで緩和医療に取り組む。

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