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社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス 座間総合病院

(神奈川県 座間市)

渡 潤 病院長

最終更新日:2021/06/18

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二次救急を中心に地域医療を支える総合病院

小田急線の相武台前駅より専用のシャトルバスで約5分。座間消防署の隣にあるのが「座間総合病院」だ。神奈川県のほぼ中央に位置しベッドタウンとしても人気の一方で、2016年当時の救急患者の市外搬送率が約8割という救急医療の手薄さが長年、地域の課題となっていた座間市において、救急を含む一般急性期を中心に地域医療を担うべく開院した同院。現在は、総合診療科をはじめとする内科系を中心に外科や整形外科、皮膚科、耳鼻咽喉科などの多彩な診療に加え、一般急性期と回復期リハビリテーション、地域包括ケア、療養型の病棟を備えることで、地域に必要とされる医療を幅広く提供。さらには、消化器のがん診療や遠方からも多くの患者が訪れる人工関節・リウマチセンターなど専門性の高い医療にも取り組んでいる。そんな同院の院長で「地域の患者さんやそのご家族の要望にできるだけ応えることが、われわれの使命だと考えています」と話す渡潤病院長に、同院の特徴や今後の展望などについて話を聞いた。(取材日2021年4月19日)

病院を紹介していただけますか?

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当院は2016年に開院しましたが、当時の座間市は救急患者の市外への搬送率が約8割と非常に高いなど救急医療が極めて手薄であることが課題でした。そして、当時の市長からの要請もあり、この地域の救急を含む医療を充実させるため開院したのが当院です。加えて、総合診療科をはじめとする内科や外科、整形外科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科などの診療に、一般急性期と回復期リハビリテーション、療養型、地域包括ケアの病棟も備えることで、幅広い医療ニーズに対応しています。さらには、同じグループで近隣でもある海老名総合病院と密に連携をしており、当院では対応しきれない脳卒中や心疾患などの患者さんなどはそちらで対応することで、地域に必要とされる医療を提供する体制を整えています。現在は、市外への救急搬送率が大きく改善し、海老名総合病院に搬送された患者さんをプラスすると7〜8割は対応できていると思います。

力を入れていることは何ですか?

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一つは、今もお話しした救急医療です。二次救急に対応しており、高齢者の誤嚥性肺炎や転倒による骨折などの患者さんを多く受け入れています。救急医療では、現場で患者さんに対応する救急隊との連携が大切なこともあり、当院では救急ワークステーションを設置しています。当院の隣に座間消防署がありますが、そこの救急隊が1チーム、常時当院で待機しているのです。そうすることで、救急隊と当院の救急救命士や医師との意思の疎通がよく図られており、非常に強い連携ができています。また、人工関節・リウマチセンターでは変形性股関節症や変形性膝関節症の人工関節置換術を中心に診療を行っています。経年劣化した人工関節の入れ替えや糖尿病や循環器疾患などの合併症を持つケースなど難易度の高い手術も得意としていて、術後のリハビリテーションまでしっかり行うことで、患者さんが痛みや不自由なく日常生活を送れるようサポートしています。

がん診療やリハビリテーションにも取り組んでいると伺いました。

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がん診療は、主に消化器のがんに対応しています。開院当初は、がん診療は海老名総合病院で対応しようと考えていたのですが、座間市も人口が約13万人ですので、診療を続けていると当然、がんもどんどん見つかります。そして、座間市の方の治療を海老名市でするというのも、考えてみれば私どもの身勝手な話です。ですから、特に多い大腸がんや胃がんについては当院で手術ができるよう体制を整えており、低侵襲の内視鏡による手術にも対応しています。さらに、それらのがんの早期発見のために座間市の特定健診も行っています。また、リハビリテーションですが、当院には90床の回復期リハビリテーション病床に加えて理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が合わせて110人おり、骨折などの治療後の運動器のリハビリテーションや脳神経疾患に伴うリハビリテーションに力を入れています。当院で治療をした患者さんのほか、他院からの患者さんも受け入れています。

ほかに特徴はありますか?

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当院には、一般内科とは別に総合診療科があります。ここでは、例えばクリニックでいろいろな検査をしたけど診断がつかない時などに臓器別ではなく体全体を総合的に診療して診断し、必要なときには治療も行います。また、内科系の救急も総合診療科で対応しています。救急搬送されてきた患者さんに外傷はないけど腹痛を訴えているような場合に、外科的な治療が必要なのかを判断するのです。内科系を幅広く総合的に診療できることは、当院の大きな特徴だと考えています。もう一つ、当院には診療補助と初期医療に精通した看護師が3人います。例えば、医師が手術などで不在の時に急患が来たらファーストタッチをして、必要に応じた対応をします。検査や点滴などのオーダーは、もちろん、医師の承認が必要ですが、従来の看護師よりも侵襲の高い処置が実施できるので、今後も非常に重要な役割を担っていくと思います。

病院運営で心がけていることや今後の展望をお聞かせください。

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この地域で何が必要とされているのかを、常に考えていくことですね。例えば、海老名総合病院との連携は、より適切な医療が提供できるので患者さんにも良いと思っていたのですが、座間市の中で医療を完結したいと思っている患者さんも少なくないのが現実です。ですから、当院ですべての機能を備えるのは難しいですが、できるだけ患者さんの要望に応えていくことが大切だと考えています。また、当院はまだ6年目ですので、近隣のクリニックの先生方との連携にもさらに力を入れるなど、地域密着の姿勢を一番大事にしたいと考えています。そして、われわれが気づいていない足りない部分がまだたくさんあると思いますので、患者さんやご家族、クリニックの先生方から、いろいろなご意見をぜひ寄せていただいて、それを真摯に受け止めて改善していきたいですね。安心して利用していただける病院をめざしていますので、何かあればいつでもいらしてください。

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渡 潤 病院長

1986年日本医科大学卒業後、同大学放射線科に入局。同大学付属病院や私立学校教職員共済組合下谷病院勤務などを経て、2001年より海老名総合病院入職。同副院長、放射線科部長などを経て2016年より現職。日本医学放射線学会放射線科専門医。趣味は旅行や音楽。ジャズバンドでトランペットを担当した経験も。歌舞伎鑑賞も楽しむ。

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