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湘南慶育病院

(神奈川県 藤沢市)

鈴木 則宏 院長

最終更新日:2025/09/29

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幅広い診療科と地域連携で住民の健康を守る

藤沢市が都市拠点の一つとして整備を進める「健康と文化の森地区」にあり、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスとも隣接する「湘南慶育病院」。急性期、回復期、慢性期と多様な容体の患者に対応し、診療内容も内科領域を中心に、生活習慣病の専門診療、物忘れの外来、外科、消化器外科、整形外科、リハビリテーション科などを広く開設している。高齢化が進む社会で増えるとされる認知症のほか、パーキンソン病のような神経難病を診る脳神経内科の充実も特徴だ。また、2025年10月からは230床から250床へと増床し、「地域包括ケア病棟が30床から50床に増え、一般病床50床、回復期リハビリテーション病棟150床と非常にバランスが取れ、地域の医療ニーズに一層応えやすくなりました」と話す鈴木則宏院長。また、消化器外科、泌尿器科では手術支援ロボットも導入。地域に根差しながら、新たな取り組みを続ける同院の方針や特徴を鈴木院長に詳しく聞いた。(取材日2025年9月1日)

病床変更や新たな機器の導入など近年の動きを教えてください。

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当院は2017年の開院以来、地域の皆さんが気軽に利用できる病院として、あるいは地域の医療連携のために、幾度か病床変更を行ってきました。2025年10月からは地域包括ケア病棟が30床から50床に増え、一般病床50床、回復期リハビリテーション病棟150床と、全体では230床から250床へと増床予定です。救急を含む一般的な急性期医療、より専門性が求められる急性期病院から治療後の患者さんを受け入れる回復期リハビリテーション、地域包括ケア病棟を活用した在宅療養との連携など、当院の機能に適した非常にバランスの良い病床構成になるでしょう。また、2025年に導入した手術支援ロボットは消化器外科が悪性腫瘍の摘出などで使用し、泌尿器科での対応も進めます。当院の手術のほとんどを占める腹腔鏡手術の一部をロボット支援による手術に置き換え、患者さんの体への負担軽減と治療の安全性を高める取り組みを進めています。

診療面ではどんな特徴や強みがあるのでしょうか。

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内科は脳神経内科をはじめ呼吸器、循環器、消化器、腎臓、高血圧症、糖尿病と臓器別・疾患別に展開し、外科、消化器外科、整形外科なども開設。その他の診療科も備えるなど、広く対応できるのが特徴です。中でも脳神経内科は私を含めて常勤医師・非常勤医師が多く在籍し、充実した診療体制が強み。認知症の早期治療に向けて、適応がある方には抗アミロイドベータ抗体薬の治療も行うほか、物忘れの外来では脳神経内科と精神神経科の医師が連携して早期の鑑別診断に努め、異常行動や社会的な問題がある重症の患者さんにも対応します。また片頭痛の治療や発症予防の効果が期待できる薬の処方、パーキンソン病など神経難病の治療も専門的な見地から行っています。整形外科は脊椎疾患と膝関節の治療に力を入れ、変形性膝関節症の手術も多く実施。しかも転院せずに充実したリハビリテーションが受けられ、体力や身体機能の十分な回復を図って退院していただけます。

リハビリテーションはどのように取り組まれていますか。

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リハビリテーション科の医師のもと、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がリハビリテーションを担当し、台所やトイレなど自宅の生活環境を模した環境で日常生活動作の訓練も行い、休日には当院の駐車場で運転訓練も可能です。隣接する広い公園で歩行訓練ができるのは、自然豊かな健康と文化の森地区にある当院の強みでしょう。加えて先進の機器も導入して有用性の向上を図り、治療が難しいとされる高次機能の回復に向けてのリハビリテーションにも取り組んでいます。例えばゲーム感覚で筋力トレーニングを行う、拡張現実で運動錯覚を起こして運動機能の回復をめざすなど、多彩なリハビリテーションを行えます。また、スマートフォンやインターネットに接続されたテレビなどで利用できる、オンラインリハビリテーションにも力を入れています。対象はパーキンソン病の患者さんで、筋力の維持に運動が必要と希望される方はご自宅や施設から手軽に参加可能です。

救急医療や患者さんの紹介など、地域との連携も重要ですね。

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回復期の病棟は急性期病院で治療を終えた方が対象で、地域包括ケア病棟では在宅療養の患者さんの容体悪化時の入院が中心です。どちらも当院の地域医療連携室が窓口となり、迅速に受け入れられるよう体制を整えています。特に在宅から入院のご希望は多く、地域包括ケア病棟を増床したのもそのためです。加えて、地域包括ケア病棟では回復期の受け入れ条件とは合わない患者さんも受け入れ可能です。例えば脳卒中などの後遺症で中枢神経障害が起き、手足の拘縮でお困りの場合は、当院で筋肉の緊張を和らげるためのボツリヌス製剤治療を受け、地域包括ケア病棟の入院中にリハビリテーションを受けてから退院するなどに対応可能です。また、年1回開催する病院の説明会に地域の開業医の皆さんを招いて当院の医師ともface-to-faceで関係を構築するほか、地域にお住まいの方にも親しんでいただけるよう、近隣のお祭りやイベントに積極的に参加しています。

今後の展望と地域の方へのメッセージをお願いします。

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当院は紹介状不要の受診しやすい病院で、各診療科も断らない診療がモットー。地域の皆さんに気軽に利用していただければと思います。産婦人科や小児科など診療科がない分野も、病院同士の密接な連携でご紹介しますのでご安心ください。また、救急医療は藤沢市の病院群輪番制のもとで対応し、在宅療養中の患者さんからの入院希望にも積極的に応じます。さらに地域の健康増進のため病気の予防や早期発見にも力を入れ、各種の健診や人間ドックもご用意しました。隣接する慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスとは医療DXなどをテーマに共同研究を行い、看護医療学部の学生実習も受け入れるなど、研究・教育面でも地域連携を強めています。ここは湘南台駅から相鉄いずみ野線延伸も検討され、大きな可能性を秘めた地域。当院は医療機関として地域と密接に関わりながら、市民の憩いの場とも呼べるような存在をめざしています。親しみを感じていただけるとうれしいですね。

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鈴木 則宏 院長

1977年慶應義塾大学医学部卒業。1981年同大学院修了。1989年スウェーデン・ルンド大学大学院修了。静岡赤十字病院、水戸赤十字病院、北里大学医学部内科学診療教授、慶應義塾大学医学部内科学教授、慶應義塾大学病院副院長などを経て、2018年より現職。慶應義塾大学名誉教授。日本内科学会総合内科専門医、日本神経学会神経内科専門医。医学博士。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オンラインリハビリテーション/1000円(税込)
人間ドック/内視鏡コース:5万2800円(税込)※鎮静剤をご希望の場合は、別途2200円の追加料金がかかります。 バリウムコース:4万8400円(税込)

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