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医療法人社団明芳会 江田記念病院

(神奈川県 横浜市青葉区)

伊澤 寛志 院長

最終更新日:2021/06/10

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患者が地域で暮らしやすいよう治療・支援

精神科と内科に関連した診療科を持つ「江田記念病院」は、東急田園都市線江田駅すぐ近くの便利な場所にあり、横浜市のほか川崎市や東京都からのアクセスも良好だ。同院は患者が住み慣れた地域で過ごせるよう治療とフォローを行う都市型精神科と、長期療養が必要な患者の入院治療、骨折や脳梗塞からの回復をめざすリハビリテーションなど、地域に必要な医療や支援を整えている。伊澤寛志院長は「精神面と身体面の両方に影響する認知症はもちろん、さまざまな病気を精神科と内科の両面から捉えられるのが当院の特色。リハビリテーションを担う専門職の充実も強みの一つです」と話す。加えて外来では、精神科、心療内科、一般内科を中心に、整形外科、リハビリテーション科、皮膚科等の診療も行っている。適切な感染症対策をはじめ患者や病院の医師・スタッフの安全にも気を配りながら、これからの地域の期待に応えたいと話す伊澤院長に、同院での入院治療を中心に話を聞いた。(取材日2021年4月30日)

こちらの病院の特色をお聞かせください。

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精神科と内科の両面から患者さんを診られる体制に加え、心身のリハビリテーションをサポートする理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職の多さも大きな特色だと思います。当院の病床数は229床で一般的には中規模病院ですが、院内の風通しはとてもよく、精神科と内科、診療分野とリハビリ分野といった専門領域を越えたスムーズな連携も強みの一つと考えています。多職種によるチーム医療によって、患者さんやご家族にとって適切な医療や回復支援のご提供をめざしています。また、当院には4つの入院病棟があり、患者さんの症状や状況に応じた入院治療が可能です。加えて、回復期リハビリテーション病棟では近隣の病院で急性期治療を終えた患者さんをお引き受けして、ご自宅や施設でのその方らしい暮らしができるよう回復をサポートしています。

お話に出た「4つの病棟」の違いを教えてください。

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病棟は「精神科急性期治療病棟」「認知症治療病棟」「特殊疾患病棟」「回復期リハビリテーション病棟」です。精神科急性期治療病棟は精神科の医師が主治医を務め、統合失調症、うつ病、適応障害など精神科で治療を受けられる患者さんで、症状が重いなどの理由で入院が必要と認められた方が対象です。認知症治療病棟は精神科医師に加えて内科医師もサポートする体制です。認知症の患者さんには精神的・心理的なケアに加え、肺炎など体の病気の治療、認知症と関連した身体面の不調への対応が必要なためで、当院のように両面から診療できる病院の強みを生かせる部分と考えています。もちろん精神科の患者さんに体の病気があるケースも内科の医師が対応します。残り2病棟は内科の医師が主治医を務め、特殊疾患病棟はパーキンソン病やハンチントン病をはじめとした神経難病、脳梗塞後遺症などによる重度の意識障害などで長期療養が必要な患者さんを診ています。

精神科が主となる2病棟ではどんな診療を行いますか?

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エビデンスをもとに効果的な場合は薬物療法を用いながら、それ以外にも患者さん同士で昔の楽しかったことを話し合うグループワーク、日常生活で必要な動作を再習得する作業療法など、さまざまなアプローチで病状の改善に取り組みます。そして以前の生活に戻ったり新たな環境に慣れたりするためのプログラムを通じて、可能な限り地域社会の一員として暮らしていただけるよう支援していきます。認知症治療病棟では、被害妄想、周囲に対する問題行動、徘徊、不安、抑うつなど認知症の周辺症状(BPSD)が出ている方、糖尿病や心臓関連のような内科領域の病気がある方に加え、認知症であり双極性障害、総合失調症などの病気でもあるような患者さんも受け入れています。当院は認知症だけを診るのではなく、精神科も内科も常勤の医師がいてスタッフの専門性も高いため、認知症とほかの精神症状が合併した患者さんにも適切な治療ができるのです。

特殊疾患病棟や回復期リハビリテーション病棟の位置づけは?

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特殊疾患病棟は、先ほどお話しした神経難病や重度の意識障害などで、治療を続けても緩やかに病状が進行すると考えられる患者さんに、長期入院も見据えて療養生活を送っていただく病棟です。以前に入院していた病院から当院への転院を勧められたケースが多く、移られてきた患者さんをご家族と一緒にお看取りすることも少なくありません。入院の際はご家族と十分に話し合い、今後のことを考えていただく機会を設けています。回復期リハビリテーション病棟は、一時寝たきりになるような骨折、脳出血・脳梗塞・くも膜下出血といった脳血管疾患になった患者さんに対し、急性期治療後に、生活面も重視した回復支援を行っています。こうした回復期の療養を充実させて、多くの患者さんに住み慣れた地域で最期まで過ごしていただきたいと思っています。そのためにも早期からリハビリテーションが始められるよう急性期病院と密接に連携しています。

最後に地域の方にメッセージをお願いします。

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当院は、精神科と内科の両面からの診療とリハビリ関連の専門職の充実という、これまで培った強みを生かして、地域に必要な医療・支援を提供しています。その象徴が「精神科急性期治療病棟」「認知症治療病棟」「特殊疾患病棟」「回復期リハビリテーション病棟」という、専門性の高い4病棟です。病気によって、患者さんやご家族の生活の中でいろいろな困り事が出てきたら、当院に一度ご相談いただければと思います。かかりつけのクリニックからのご紹介でも、直接当院に連絡をいただいても構いません。しかも入院治療だけでなく、当院では通院で行う精神科デイケア、通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションなど、地域に戻られた後もフォロー可能です。医療相談室にはPSW(精神保健福祉士)の資格を持つスタッフが在籍し、患者さんやご家族の気持ちに寄り添って対応をいたします。

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伊澤 寛志 院長

新潟大学医学部卒業後、同大学医学部精神医学教室入局。同大学医学部附属病院(現・同大学医歯学総合病院)精神科のほか関連病院で診療経験を積む。埼玉県立精神医療センターを経て、江田記念病院精神科入職。2020年4月から現職。専門は精神医学一般。多職種の密接な連携により医療の質の向上を図り、同時に医療安全に十分配慮した診療体制をめざしている。

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