病院長メッセージ( 東京都立小児総合医療センター) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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東京都立小児総合医療センター

小児の「心」と「体」に至る専門的な医療、および重症の救急患者を中心とした急性期医療を提供

日本医療機能評価機構認定

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廣部 誠一病院長
Seiichi Hirobe

プロフィール1983年慶應義塾大学医学部卒業後、同大学医学部外科に入局。1986年より同大学病院小児外科に勤務。1988年より都立清瀬小児病院外科勤務。米国マサチューセッツ総合病院小児外科研究室を経て、1992年都立清瀬小児病院に再び勤務。2010年に同病院が都立小児総合医療センターへ統合移転。2013年より同センター副院長に就任。2018年4月より現職。日本小児外科学会小児外科専門医。

成人への移行期まで、心と体の健康を支える

西国分寺駅や府中駅からバス便のある「東京都立小児総合医療センター」。ガラスの開口部が広く取られ、光が差し込む明るい院内は、木製のオブジェやうさぎ、ウリ坊、ムササビなど、子どもが喜びそうなパステルカラーのイラストで壁も彩られている。カフェやレストランスペースも多く取られ、キッズルームやファミリールーム、患者家族用の宿泊施設なども用意されている。多摩地区の小児医療拠点として、また重症度の高い状況に対しては全国からの受け入れも可能な救命救急施設として運営する同院の現状を、2018年4月に院長に就任した廣部誠一先生に聞いた。(取材日2018年11月19日)

病院の特徴を教えてください。
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2010年に清瀬小児病院、八王子小児病院、梅ケ丘病院の精神科、府中病院小児科が移転統合し、多摩メディカルキャンパスの地に開設されました。以来「子どもの成長とともに歩む医療の提供」「こころとからだを統合した医療の提供」「東京都における小児医療の拠点」「子ども中心の医療の提供」「社会とともに創る医療の提供」の5つの理念に基づき運営しています。病院内は武蔵野の森をイメージして「空・森・丘の〇番地」と病棟を示し、手術室にもおもちゃを配するなど、リラックスできる環境にしています。私自身は、清瀬小児病院に小児外科の医師として着任してから、チームワークとチャレンジ精神で患者さんに寄り添ってまいりました。院長に就任した2018年には「都立病院新改革実行プラン2018」が策定されたところで、これまで以上に小児医療における高度専門化や重症救急に対応すべく、院内外の連携を強化していこうとしているところです。

小児に関わる診療科はほぼ網羅されていますね。
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そうですね。専門外来は地域の病院、開業医の先生方からの完全予約制で、ご紹介をいただいています。一方、救急の外来は北米型ERのスタイルで紹介状なしでもよく、トリアージで緊急度を判定して救命救急部門と総合診療部門とで対応しています。たとえば気管狭窄など、呼吸が不安定で一般の救急車では搬送のできないお子さんに対しても、緊急度に応じて人工肺を使って搬送できるのは当院の特徴です。ドクターカーやドクターヘリを病状や地域によって飛行機や新幹線での移動と組み合わせての対応も行っており、北海道や九州、香港からの受け入れ例もあります。また、隣接する多摩総合医療センターと一体で、緊急で救命処置が必要な妊産婦を必ず受け入れ、胎児期や出産に際しても早期に対応できる体制を整えています。そのため、多摩総合医療センターの産科とも深く連携していますし、地域の分娩のできる産科医療機関とも連携を深めています。

「こころとからだを統合した医療」も大きな特徴ですね。
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561床という大規模な病床の中に、202もの精神科病床を有しており、性別・年齢別・症状別に7つの病棟で入院治療を行っています。神経病院や府中療育センターが近接しているため、成長に伴い、移行していく体制がとりやすいのも特徴といえるでしょう。近年は、学童期や思春期にも家庭や学校、地域社会におけるさまざまな人との関わりの中で、心の症例も低年齢化や重症化が顕著に見られるようになっています。また、体の治療過程で心のケアが必要になったり、その逆のニーズも少なくないことから、両方にしっかり対処できる当院の役割は大きいと考えています。外来・入院とも臨床心理士や精神保健福祉士を含む、心の専門家であるリエゾンチームが早期から介入し、適切にお子さんや親御さんたちに対応しております。

地域連携や一般の親御さんへの情報提供について教えてください。
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地域の開業医や病院の先生方とは定期的に医療連携会議を持ち、当院の専門的医療や救急医療の体制をご理解いただける機会としています。また、退院後も医療的なケアを必要とする患者さんに対する地域支援体制を整えるためにも、地域の医療機関や福祉施設、行政との退院支援カンファレンスを積極的に行い、関係機関との調整を含めた在宅移行および療育支援の体制作りにも力を入れています。一般の方々向けには、市民公開講座などで育児中に悩まれることの多い異物誤飲であったり、鼠径ヘルニア(脱腸)・臍ヘルニア(でべそ)などをテーマとしてお話もしています。救急救命科としても、誤飲事故などの再発防止を含め、親御さんに気をつけていただきたいことや万一の際の対処法など、啓発活動を行っています。緊急時には、北米型ERというオープンなスタイルで重症度に応じて適切に対応していますので、ぜひ頼っていただきたいですね。

今後の展望をお聞かせください。
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当院では、胎児期、出生から小児、思春期、成人期へと子どもの成長とともに継続的な医療を提供しています。なかでも慢性の特定疾患や難病、各種のがんなどについては思春期以降も細やかな対応が望まれます。そこで、AYA世代といわれる高校生くらいの世代を念頭に、専用の病棟や環境づくりを強化しようと考えています。病棟の設備も、高校生であれば図書コーナーやビリヤード、卓球などができるプレイルームなどが欲しいでしょうし、世代に応じた生活空間をつくってあげたいですね。もちろん、就学・就労・自立・心理・福祉的課題に対する支援体制の整備と共に、AYA世代の患者さんの一般病院へのスムーズな移行ということを進めてまいります。また、病院スタッフに対しても働きやすい環境を整えて、全員がチームワーク良く、笑顔のあふれる病院をめざして取り組んでいきます。患者さんやご家族に、これからも安心して受診していただければと思います。

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