院長メッセージ( 東京都立多摩総合医療センター) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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東京都立多摩総合医療センター

多摩地域の医療を支える。救急、がん、周産期を中心に34の診療科目を設置

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近藤 泰児院長
Taiji Kondo

プロフィール東京大学卒業。東京大学整形外科助手、都立台東病院整形外科医長、都立駒込病院整形外科部長、都立府中病院副院長などを経て、2013年より東京都立多摩総合医療センター院長。月に1回、「院長だより」を発行し、院内情報の共有、広報、院長が関心を持ったスポーツといったコラムなどを発信している。スポーツ好きで、スキーの指導員の資格も持つ。

多摩地域の急性期医療を担う

救急、がん、周産期の3分野を中心に34の診療科を持つ「東京都立多摩総合医療センター」は、広く多摩地域の医療を支える中核的病院としての役割を担っている。2010年に旧都立府中病院から全面移転。重症の3次救急患者を含め、24時間356日体制で救急患者を受け入れているほか、さらに地域連携にも力を入れ、がん診療や予防医療の啓発活動にも積極的に取り組んでいる。新築移転に伴い同じ建物に都立小児総合医療センターも開設され、合計で1350床という巨大病院となった同病院の院長を務める近藤泰児院長は、若手医師の教育や医療と事務分野のスタッフ間の橋渡し的な役割も担いつつ多忙に日々を送っている。そんな近藤院長にさまざまな話を聞いた。(取材日2018年12月10日)

病院の役割や特に注力している分野についてお伺いします。
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「東京都立多摩総合医療センター」は、34の診療科を有する高度急性期病院であり、多摩地域400万人の医療の中核的役割を果たすと同時に、地域医療支援病院として地域医療連携を進めています。救急医療では重症患者を扱う救命救急センターと一般の救急患者を扱う救急·総合診療センターを有し、救急科、循環器内科、脳神経外科などあらゆる診療科が協力し、24時間365日対応しています。精神科救急医療、周産期救急医療では、さらに広域の救急患者を受けて入れています。重点医療として、がん医療、周産期医療、脳血管疾患医療、心臓病医療、結核医療、難病医療などがあり、とくに地域がん診療連携拠点病院として、がんの集学的治療、緩和ケア、がんゲノム医療に力を入れています。周産期医療は当院の産科と小児総合医療センターの新生児科と一体的運営を行い、総合周産期センターとしてハイリスク事例、困難事例に積極的に取り組んでいます。

基本理念をお聞かせください。
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第一に患者本位の先進医療を安全に提供すること。そして「あたたかい医療」も基本理念に掲げています。私は医師になった当初から臨床医はサービス業の要素が大きいと考えてきました。初対面の相手が信頼に足る人物かどうかという判断は第一印象によるところが大きいとされていますが、それは患者と医師の間でも同じでしょう。医師の態度や話し方、笑顔、服装などで印象や評価の大部分が決まってしまいます。そしてその評価は診療内容そのものへの評価にも大きな影響を与えます。極端な例ですが、医師への不信感が医療訴訟に発展してしまうことも考えられますから、プライバシーへの配慮などの事項も含みつつ定期的に接遇研修を行っています。特に若い世代の医師は技量では先輩医師にかないませんので、患者やその家族とのコミュニケーションには負けないよう頑張ってもらいたいと思い、私自身が直接指導することもあります。

院長の役割とはどのようなものでしょうか?
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「困ったときに登場する人」という感じでしょうか。また私は、さまざまな物事がスムーズに進むよう、医療スタッフと事務スタッフの橋渡し的な役割も行っています。医療スタッフは患者を目の前にしている義務感や責任感、考え方がありますし、事務スタッフは行政など他の機関との関わりもある。それぞれ優先順位や、ものの見方・考え方が違いますから、お互いがより理解しあえるよう、互いを行き来する文書等を私が書き換えたりすることもあります。また忙しい業務の中で、つい後回しにしがちなことを常に私が意識して声かけなどをすることで、重大なトラブルにつながらないように努めるのも私なりのやり方ですね。また歴代院長の慣例に従い、院長回診は病室を回るのではなく、ナースステーションでスタッフと話をすることで、注意すべき患者の有無や設備面での不満や不足はないか、などを確認しサポートするようにしています。

近年の新しい取り組みがありましたらお教えください。
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医療リスク管理の徹底を、ということで医療安全対策室を強化・拡充しました。これまでは感染対策室の一部として機能していましたが、担当医師や専任の看護師を配置して、医療スタッフだけでなく、給食や医療事務スタッフなど直接患者と関係する部門はすべてIA(インシデント/アクシデント)レポートを出すなどして、病院全体で取り組んでいます。またこれまでもNPO法人臨床研究支援協議会に参加して市民向けの参加型学習会や医療従事者向けの学術集会などを行い、疾患予防や地域の健康増進を図ってきましたが、今度は中学校や高等学校などへ出向いてがんに関する啓発出前授業を行う予定になっています。さらに院内で糖尿病への理解を促すフェスタなども開催。災害対策についてはこれまで地震対策を中心に建物や設備の安全性を強化、マニュアル等の作成をしてきましたが、近年の自然災害増加を受け見直しの作業を始めています。

そのほかの今後の展望などをお聞かせください。
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今は、健康診断などで精密検査の指摘を受けた場合などに、詳しい検査や日帰り治療などが受けられる検診部門の新設をめざしています。また将来的には認知症の治療体制やリハビリテーション機能拡大などにも取り組んでいきたいと考えています。認知症については近年の社会情勢にもリンクしますが、患者数が非常に多く今やどの診療科にも認知症も患っている患者さんがいるのが現状で、課題はとても多いですね。リハビリは院内での廃用症防止も含めて、リハビリのセラピストだけではなく医師や看護職員の意識向上もめざして行う各病棟でのカンファレンス、簡単にできる運動方法の開発、誤嚥性肺炎予防のための「ごっくん哲学」などさまざまな取り組みを行っています。もちろんこれらの活動のためには、多摩地域の高度急性期医療をさらに発展させることが大前提。後世に道筋を残せるような活動をしていきたいと思っています。

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