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日本赤十字社医療センター

(東京都 渋谷区)

中島 淳 院長

最終更新日:2024/04/17

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専門医療と地域医療の両輪を担う急性期病院

1886年設立の博愛社病院を源流とし、人道・博愛の赤十字の理念のもと、統合や改称を経て140年近くにわたって地域医療に貢献してきた「日本赤十字社医療センター」。豊富な診療科を有し、医師・歯科医師をはじめ多くの職員が勤務。小児・周産期医療、がん診療、救命救急、災害救護の4つを重点項目に掲げ、地域の急性期病院としての役割を担っている。地域がん診療連携拠点病院、総合周産期母子医療センターなど各種病院機能の指定を受け、専門性の高い医療を追求するとともに、身近な病気からまれな病気、予防や健康管理まで幅広く対応する。そんな同センターの特徴について、2023年4月から院長を務める中島淳先生に話を聞いた。(取材日2024年2月26日)

病院の特徴と地域の中で担っている役割について教えてください。

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当センターは豊富な診療科を有する総合病院であり、目黒区・渋谷区・世田谷区からなる東京都区西南部二次保健医療圏の中核的な役割を担う病院として機能しています。東京都には多くの大学病院がありますが、都区西南部は少なく、他のエリアに比べて病床数が少ないという特徴があります。そのため当センターでは、大学病院レベルの先進的な医療の提供をめざすとともに、「地域住民のための病院」として一般的な病気からまれな病気まで幅広い疾患を診療し、人間ドックや健康診断など予防や健康づくりにも対応しています。私は呼吸器外科の医師として30年以上東京大学医学部附属病院に勤務し、同院の副院長を経て2023年4月に当センターの院長に就任しました。呼吸器外科の外来も担当しますが基本的には下支えに徹して、病院全体がより円滑に機能していけるよう、風通しの良い院内環境づくりを心がけてきました。

特に力を入れている分野は何でしょうか?

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小児・周産期医療、がん診療、救命救急、災害救護の4つを重点項目としています。特に周産期部門は100年以上の歴史があり、2009年には東京都から「総合周産期母子医療センター」の指定を受け、母児のハイリスク症例にも幅広く対応しています。また、母体・胎児集中治療室(MFICU)、新生児集中治療室(NICU)を備え、緊急に母体救命処置が必要な妊産婦さんの入院搬送も受け入れています。安全性に配慮した快適な療養環境の整備にも努めており、2024年2月からNICUを15床から21床に増床し、産科病棟の個室も増やしました。出産だけでなく産後ケアにも力を入れ、授乳や育児など産後のお母さんの悩みを助産師がサポートする「産後ケア入院」も行っています。当センターの産後ケアは港区・渋谷区・目黒区・品川区の助成対象となりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

がん治療の特徴についてもお聞かせください。

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外科系診療科では専門の医師が各臓器のがんに対する外科手術を担当し、腹腔鏡や胸腔鏡などを用いた内視鏡外科手術や、手術支援ロボットによる手術など低侵襲治療を積極的に実施しています。内科系では消化器内科・呼吸器内科・血液内科・化学療法内科などが、がんの薬物療法を担当しています。放射線科では、定位放射線照射(STI)と強度変調放射線治療(IMRT)の両方に対応可能な装置を備え、正常組織にダメージが少ない放射線療法を行っています。どの科もそれぞれに専門的ながん治療を行っていますが、特に血液のがんである多発性骨髄腫、抗がん剤で治療を行うALアミロイドーシスにおいては多くの治療実績を持っています。また、治療方針は内科・外科・放射線科・病理部など、がん治療に関わるすべての診療科・部門による横断的なカンファレンスで検討し、特定の領域に偏ることなく、その患者さんにとって適切な治療の提供をめざしています。

地域医療連携への取り組みについてもお聞かせください。

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患者さんとご家族をトータルにサポートすることを目的に、医療連携課・病床管理課・療養支援課・がん診療推進課の4課で構成される「患者支援センター」を開設しています。この中で、地域の医療機関との病病・病診連携を担当しているのが医療連携課で、地域の先生方との勉強会や懇親会、各種委員会の開催の他、医師交代の折には個別に医療機関を訪問するなど、顔の見える関係づくりに力を入れています。さらに、当センターの医師に連絡を取りやすいよう、連携している開業医の先生方に広報誌や外来担当表などを毎月お送りしています。2023年10月には新型コロナウイルス感染症流行の影響で一時自粛していた「オープンホスピタル」というイベントを、4年ぶりに開催しました。地域住民や医療関係者の皆さまに当センターを身近に感じていただけるようさまざまな企画を実施し、私もピアノを演奏しました。多くの方にお越しいただき、とても感謝しています。

最後に今後の展望と、地域の方へのメッセージをお願いします。

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当センターは人道・博愛の赤十字の理念に基づき、患者さんの命や健康、尊厳を守り、質の高い医療の提供をめざしています。この理念を実現すべく7つの基本方針を定めていますが、昨今の日本の医療を取り巻く環境の変化に適応するため、高齢化への対応、新興感染症への備え、医療DX推進の3要素を追加いたしました。この方針に基づいて、患者さん一人ひとりに丁寧で的確な診療を実践していきたいと考えています。2020年以降、新型コロナウイルス感染症の専用病棟を設けるなど診療体制の大幅な変更を余儀なくされました。そのため救急患者さんの受け入れを一部制限するなど、ご不便をおかけすることもあったと思います。新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行を受け、現在は従来の診療体制に戻りつつあります。今後はさらに多くの患者さんを受け入れ、受診された皆さまに「この病院に来て良かった」と思っていただける病院づくりに努めてまいります。

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中島 淳 院長

1982年東京大学医学部卒業。国立療養所東京病院勤務後、1986年東京大学医学部胸部外科に入局。1992年米国ワシントン大学留学。2011年東京大学大学院医学系研究科呼吸器外科学教授に就任。同大学医学部附属病院副院長、臓器移植医療センター長を経て2023年から現職。日本外科学会外科専門医、日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/3万8500円~

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