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医療法人社団慈誠会 練馬駅リハビリテーション病院

(東京都 練馬区)

西川 亮 院長

最終更新日:2024/03/08

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豊富なスタッフできめ細かなリハビリを提供

練馬駅に隣接するビルの上層階にあるのが「練馬駅リハビリテーション病院」だ。板橋区を中心に多数の病院と介護施設、クリニックなどを運営することで、地域の人々の健康を包括的に支えることをめざしている医療法人社団慈誠会の一院で、区内でも希少な回復期リハビリテーション病院として、2014年に開院。3フロアに150床を備え、医師や看護師のほか、100人近くにもなるセラピストをはじめとするスタッフがチームとなり、親身で丁寧なリハビリテーションを提供。脳卒中や骨折後などの患者の在宅復帰をサポートしている。そんな同院の院長を2022年4月より務めているのが、西川亮先生。これまで悪性脳腫瘍を専門とし、大学教授も務めてきた西川先生は、「患者さんの機能回復をサポートするリハビリテーションは、人生を賭けるに値する仕事です」と、優しく丁寧な口調で話す。そんな西川院長に、同院の取り組みについて詳しく話を聞いた。(取材日2023年1月10日/情報更新日2024年3月5日)

病院を紹介していただけますか?

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当院は、回復期リハビリテーションを専門とする病院です。脳卒中で倒れたり、転倒して骨折したりして治療を受けた患者さんは、できれば自宅に帰りたいわけですが、その橋渡しをするのが回復期リハビリテーションです。回復期リハビリテーションは比較的新しい概念で、当院は区内でも希少な回復期リハビリテーションを専門とする病院として、2014年に開院しました。また、当院は慈誠会という医療法人社団の一院で、現在、法人の中には病院が10院、療養施設が9施設あり、急性期の治療からリハビリテーション、自宅に帰れない場合の療養施設まで、すべてをカバーするというのがコンセプトです。一方で、実際に当院の患者さんは、グループ内の紹介よりも地域の大学病院や基幹病院などで治療を終えた方が多く、練馬に息子さんや娘さんが住んでいて、近くが良いからということでご利用いただいている方も少なくありません。

特徴は、どのようなところでしょうか?

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リハビリテーションの専門職である理学療法士と作業療法士、言語聴覚士のセラピストが合わせて90人以上いて、平均年齢が29歳前後と比較的若いことが挙げられます。その中で20代と40代の2つの山があり、40代のセラピストはリハビリテーションの長い経験を持っているので、指導する立場。20代のセラピストには、実際のリハビリテーションで頑張ってもらっています。リハビリテーションの相手は高齢者が多く、若い人が熱心に取り組み過ぎるとあまり良くないこともありますので、それをリーダー格の人がうまくコントロールするという良いバランスが取れていると思います。また、理学療法士は歩くなど大きな動作の練習、作業療法士は手で行う細かい作業、言語聴覚士は食べたり、喋ったりするためのリハビリテーションが専門ですが、当院では一人の患者さんにそれぞれが一人ずつ専属で担当がついて、患者さんをきめ細かくサポートしているのも特徴です。

新型コロナウイルス感染症への対策について教えてください。

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残念ながらこれまでに2回クラスターが発生しましたが、その中でたくさんのことを学ばせてもらいました。新型コロナウイルス感染症対策の第一は、簡易型のPCR検査装置を導入して、24時間365日いつでも検査ができる体制にしておき、陽性ならすぐに隔離することです。従来はその他に入院時の新型コロナウイルス感染症検査や隔離も行っていましたが、現在はこれは行っていません。職員も含めて感染者が出た場合のマニュアルを徹底することによって無為な拡大を防ぐことを心がけていて、不要な感染者の拡大は見られなくなりました。面会も予約なしに受け入れて、リハビリテーションをしている様子も見ていただけます。新型コロナウイルス感染症対応は変化、あるいは進歩してきていますので、それに即した柔軟な対応を心がけています。

病院を運営する上で心がけていることはありますか?

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私たちはリハビリテーションによって患者さんの機能を回復させることをめざしています。その中で、患者さんが良くなるということは、医療者にとってそれに勝る喜びはないと、医師や看護師、セラピストはもちろん、栄養士や事務員、清掃員なども含めて、気持ちを共有するようにしています。セラピストのリハビリテーションだけで回復を図るのではなく、食事の栄養管理を行う栄養士、体調の変化をしっかりチェックする看護師、トイレや入浴の介助をするケアワーカー、薬を調合する薬剤師の力も必要です。つまり、チームワークが大切なのです。当院に来る前、私は大学病院の脳神経外科で、成人の悪性脳腫瘍を専門に診ていました。大人の悪性脳腫瘍は非常に予後が悪く、治る人が非常に少ないのですが、それでもリハビリテーションで機能の回復をめざすことはできるわけです。これは残りの人生を賭けるに値する仕事だと感じています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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まず、病院の外への情報発信です。ホームページをリニューアルし、健康動画というコンテンツを立ち上げ、肩凝り体操とフレイル予防・対策の体操をアップいたしました。これから腰痛やほかのことも取り上げる予定で、動画を見ながら皆さんに実際にやっていただけます。次は市民公開講座です。中規模以上の病院で開かれる講座は、高齢者を中心に多くの人が集まりますので、健康に対する皆さんの意識を高め、予防などにつなげ得るといわれています。当院も2024年9月に、当院のあるココネリビル内のホールで開催の準備をしています。また、先進の取り組みも順次始めています。一昨年には診療に音楽を取り入れ、本年には歩行ロボットも稼働を始めます。新しい試みをできるだけ取り入れることによって地域になお一層、貢献していきたいと考えています。ご家族や本人に回復期リハビリテーションが必要になったときには、安心してご利用いただきたいと思います。

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西川 亮 院長

1980年東京大学卒業。関東労災病院、東京都立荏原病院、東京都立豊島病院、東京都立府中病院、国立がんセンター、東京大学医学部附属病院勤務、米国サンディエゴ、Ludwigがん研究所留学、埼玉医科大学脳神経外科講師、同助教授、同教授、同大学国際医療センター脳脊髄腫瘍科診療部長を経て2022年より現職。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。埼玉医科大学名誉教授・客員教授。医学博士。

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