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医療法人ラポール会 青山脳神経外科病院

(大阪府 藤井寺市)

淺井 昭雄 副理事長

最終更新日:2026/05/25

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地域に必要な医療を高い専門性で提供する

藤井寺市の「青山脳神経外科病院」は、脳神経外科と脳神経内科に特化した50床の中規模病院。藤井寺エリアに3つの病院などを展開する医療法人ラポール会の病院で、「病と心を癒す脳神経医療」をポリシーに、脳疾患、脊椎・脊髄疾患、神経内科疾患に対して幅広く対応している。脳神経外科には、脳血管内治療の分野、脳神経内科には認知症の分野など、各診療科に関係する専門的な知識と経験を持つ医師が在籍。2つの診療科が連携して診療にあたることで、脳から脊髄、末梢神経まで、幅広い神経系の病気の診断・治療に対応している。断らない救急医療や軽度認知障害(MCI)の薬剤療法など、地域と時代に求められる医療の提供、レベルの高い医療に対応できるスタッフの育成などにも積極的だ。「地域に開かれた病院をめざしたい」と語る、淺井昭雄副理事長に同院の診療の強みや注力している治療、今後の展望などを語ってもらった。(取材日2026年4月16日)

地域における病院の役割について教えてください。

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脳神経外科はさまざまな領域がありますが、救急医療と時間的に余裕がある医療に大別できます。この辺りは、規模の大きな総合病院がある程度離れた場所にしかなく、当院のように50床という中小規模の病院となると、必然的に地域の脳神経外科の中でも救急医療を担うことが大切な役割です。実際のところ、救急車の受け入れ台数で見ると、藤井寺、羽曳野、柏原の救急車の6割〜7割は当院で受け入れており、とりわけ軽傷から重症の脳卒中患者さんが中心です。現在、脳卒中の治療はカテーテルによる低侵襲の血管内治療が中心になっており、そうした先進的な治療に対応できる設備や医師が充実しているのが当院の強みです。もちろん、必要に応じて開頭手術にも対応できる体制は整えており、外傷やてんかんの患者さんも受け入れています。また、医師と救急隊との間にホットラインを設け、「救急隊からの受け入れ依頼を断らない救急」を基本方針にしています。

脊椎・脊髄疾患の治療にも注力されているそうですね。

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脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアといった脊椎・脊髄疾患の治療は患者さんの需要がとても多く、当院のような規模の病院でもしっかり対応できることから、注力する領域の一つです。こうした疾患は、従来は主に整形外科が対応していました。しかし現在では、脊椎・脊髄の手術の一部は脳神経外科が診るようになってきました。脊椎・脊髄疾患の場合、神経に関わってくる場合が多く、非常に繊細な処置を要求されることから、症例によっては脳神経外科の特性を生かせる領域だからです。特に当院は脊椎・脊髄疾患に強い医師が在籍しており、専門性の高い治療を提供できます。例えば、椎間板ヘルニアで痛みやしびれがある患者さんは、地域のクリニックに通っておられるケースも多いのですが、手術が必要な患者さんは当院のような病院が引き受けます。退院後については、投薬は地域のクリニックにお願いして、定期的なMRI検査などは当院で対応するという形が多いですね。

認知症も脳神経外科の重点領域の一つですね。

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軽度認知障害(MCI)の患者さんに対して、認知症の進行を遅らせるための薬剤治療を提供しています。MCIの患者さんは、認知機能の低下はあるものの、通常の日常生活は送れます。しかし、次第に認知症に移行するリスクが高く、早めの対策が必要です。この治療では、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質を除去する効果が期待できるお薬を使います。βアミロイドとは、脳内に蓄積してアルツハイマー型認知症の要因となる物質ですね。治療を行うためには脳神経内科か脳神経外科の専門の医師が在籍していなければならず、事前にPET検査の必要もあり、提供できる医療機関は限定されているのが現状です。当院の場合は、PET検査の設備を備えた近隣の病院と連携しており、この周辺では特に多くの症例数を持っております。治療は2週間に1回の通院で行い、点滴を用いてお薬を投与します。事前のチェックや投与後の経過観察を含めて、所要時間は2時間ほどです。

治療以外の取り組みについても教えてください。

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心筋梗塞や心室細動などで心肺停止、呼吸停止の状態になっている人に対して行う、ベーシックライフサポート(BLS)と呼ばれる救命処置の普及に力を入れています。当院の院長がBLSのインストラクター資格を持っており、当院などを運営する医療法人ラポール会の職員全員の習得をめざしているところです。BLSを施すことで、心肺停止、呼吸停止の状態に陥った人の救命率がかなり向上することが見込めるため、普及に力を入れています。現在のところ、医師はほぼ全員、看護師も9割は習得しており、今後は理学療法士、検査技師、事務スタッフも含めた習得率を高めていきたいですね。この他、法人全体として医療関係者を対象にした講座を、地域の医師会と共同で年に2〜3回開催しており、不定期ながら市民講座の開催も計画中です。さらに、市民講座よりも気軽に参加しやすく、身近な病気などについてお話しする機会として「ふれあい教室」も実施しています。

今後の展望や地域の方へのメッセージをお願いします。

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藤井寺では2024年に市民病院が財政難で閉鎖となり、市民病院が受け持っていたさまざまな役割を、当院を含めた法人の各病院がしっかりと引き継ぐことが求められている状況です。このため、向こう5年間程度は基本的な医療、健康的な市民生活に欠かすことのできない医療の充実に努めていきたいと考えています。質の良い医療を提供して、地域の方々から信頼してもらえるような病院をめざしたいですね。もちろん、基本機能の充実に力を入れながら、医療のいっそうのレベル向上のための取り組みも並行して進めていくつもりです。医療の質向上に欠かすことができない専門性、先進性の高い医療人材の確保なども欠かせません。よくいわれるように、健康を守るためには早期診断・早期治療が大切です。当院は市民病院的な開かれた病院をめざしておりますので、ちょっとでも気になること、心配なことがある場合は、気軽に受診してください。

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淺井 昭雄 副理事長

大阪府池田市出身。東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、埼玉医科大学総合医療センター、関西医科大学附属病院などを経て、2024年4月より現職。専門は脳神経外科。とりわけ良性・悪性脳腫瘍の手術、脳血管障害の手術を得意とする。科学的な合理性をベースにしながらも、一人ひとりの患者の立場や状況、思いにも寄り添った医療の提供を大切にしながら日々診療にあたっている。

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