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医療法人清水会 相生山病院

(愛知県 名古屋市緑区)

佐藤 貴久 院長

最終更新日:2021/08/10

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いつでも安心して医療を受けられる場所へ

名古屋市緑区北東部と周辺エリアにおいて、高齢者医療を中心に提供する「相生山病院」。急性期から回復期・慢性療養期までの入院病床が162床あり、さらに同院系列の介護老人保健施設・有料老人ホーム・特別養護老人ホームなどを含めて、ケアミックス型医療と介護の環境を整えている。つまり同院系列の施設入居者は随時、同院の診療が受けられ、入院患者は退院後の施設利用やケアの連携が取りやすいのが特色だ。2013年に就任した佐藤貴久院長は、「医療は技術だけではなく、心で行うもの」という信条を持つ。優しい対応を望む高齢患者のために、院内改革として「日本一優しい病院をめざそう」と職員に訴え続け、その理念は近年、院内に根づいてきたのだとか。「目標は、地域の皆さんに安心して医療を受けていただける場所を追求し続けること」。地域のかかりつけ医としての役割の他に、大学病院などの高度急性期医療を支え、他の病院や診療所・在宅医療・介護施設との連携により、広い視野で地域医療の推進に励む。今回、ソフトな人あたりと笑顔が印象的な佐藤院長に、同院の役割や特色、今後の地域医療に対する思いなどを聞いてみた。(取材日2021年4月26日)

まず病院の歴史と理念について教えてください。

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初代の清水次郎院長が1953年に診療所を開業し、3年後、相生山病院に改称しました。初代院長が急逝された1974年に、医師として勤務していた父が病院を引き継ぎ、2000年に現在地へ移転。2013年から私が院長を務めさせていただいています。院長に就任してから、私が機会があるごとにずっと職員に言い続けてきたのは「日本一優しい病院をめざそう」ということでした。医療は技術だけの話ではなく、根本的なところでは心で行うものだと思います。患者さまの気持ちをよく理解して、一番大切な人にするのと同じことをどの患者さまに対してもして差し上げるということです。何度も何度も言い続けてきたので、院内にも浸透してきたのか、患者さまのアンケートでも病院への満足度が上がってきました。職員の人事考課でも、まごころを込めた患者さまへの姿勢を一番重視しているんですよ。

地域における貴院の役割はどのようなものですか?

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高度急性期医療を行う大学病院などにかかるほどではない患者さまの診療と入院をお引き受けするサブアキュート、さらに大学病院などの高度急性期病院への紹介・手配をしたり、退院後の患者さまをお引き受けして診療するポストアキュート役割を担っています。当医療法人では、病院のほかに介護老人保健施設・有料老人ホーム・クリニック・地域包括支援センターを運営し、関連の社会福祉法人では特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム・小規模多機能施設を運営しています。つまりグループで外来診療、急性期・回復期・療養期の入院、在宅診療・介護まで網羅しています。加えて、ほかの病院や診療所と連携を取り合う「地域医療連携推進法人尾三会」にも参加することで、高度急性期もカバーし、地域で求められている回復期・慢性期のケアを中心に、地域医療の一端を担うことにも注力しています。特に回復期の入院患者さまの在宅復帰のサポートに力を入れていますね。

在宅復帰のために、どのような取り組みをしているのでしょう?

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患者さまは入院生活の中で、寝たまま過ごされることが多いため、急性期の治療を行いながら、並行して在宅復帰をめざすリハビリテーションを行っています。リハビリ科のスタッフは皆、とても勉強熱心で、研究や勉強会の活動にも積極的です。さらに当院では、医師・看護師・リハビリ部門間の距離が近いため、病状や治療法、リハビリにおける注意事項などを直接、詳しく確認しながら行えています。入院中の患者さますべてが最先端の治療を望むわけではありません。「家に帰って、以前のような生活がしたい」という患者さまがいらしたら、リハビリが禁忌の病態でも、医学的に可能と判断すれば、やれる範囲内でのリハビリをして差し上げることも。退院時には「介護支援連携会議」の場を持ち、医療・介護スタッフが情報のすり合わせをして、退院後の在宅生活をサポートできるよう手配をします。当院では退院された後も引き続きリハビリを希望される方が多いですね。

外来診療で、得意な領域、力を入れている領域はありますか?

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循環器・呼吸器・消化器の各専門医師による高齢者医療です。当院には名古屋市緑区・豊明市・東郷町からいらっしゃるご高齢の患者さまが、外来診療の7~8割を占めています。ご高齢になりますと心疾患が増えますので、私が担当する循環器内科では内服薬による心不全のコントロールに力を入れていますね。検査では、総合病院で3~4日の入院が必要な心臓の冠動脈造影検査を、当院では中小規模の病院として珍しく、外来のCT検査で対応させていただいています。消化器内科でも、需要の多い、胃と大腸の内視鏡検査を経験豊かな医師を中心に実施しています。この4月からの新たな取り組みとしては、以前から多かった糖尿病の治療に注力するために「糖尿病内科」を開設しました。日本糖尿病学会糖尿病専門医による診療、2週間の教育入院プログラムもご用意しましたし、痛みに配慮し、簡便に血糖値を自宅で測定していただける装置を導入しています。

今後の展望と、地域住民へのメッセージをお聞かせください。

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この地域で安心して医療が受けられる体制を引き続き構築していく必要があると思っています。今後、地域の医療体制を維持していくためには、個々の病院の力だけでは難しく、包括的な広い視野と取り組みが不可欠です。私たちは一医療法人の枠を越えて、地元の病院や診療所が所属する「医師会」や「地域医療連携推進法人」、「在宅医療介護連絡推進会議」などを通して、地域の医療・介護をどのようなかたちにしていくかを取り決めながら、地域全体で協力して医療・介護がまわっていくシステムがつくっていけたらと思います。その中で当院は、いつでも頼れる、安心して医療を受けられる場所、お役に立てる病院でありたいですね。引き続き「日本一優しい病院」をめざして、安心して医療・介護を受けられる体制をつくっていくことをお約束しますので、これからも相生山病院をよろしくお願いいたします。

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佐藤 貴久 院長

米国生まれ。1996年藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)医学部卒業。名古屋第一赤十字病院循環器科を経て、藤田保健衛生大学循環器内科に帰局し、助手・講師を歴任。2007年、父が院長を務める相生山病院副院長に就任後、2013年、院長に就任。医学博士。藤田医科大学客員教授。日本循環器学会循環器専門医。医療法人清水会理事。法人の枠を越えた、地域医療の連携推進に励む。趣味はゴルフ、トライアスロン。

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