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日本医科大学千葉北総病院

(千葉県 印西市)

別所 竜蔵 院長

最終更新日:2022/11/01

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All for Oneの精神を大切に

千葉県印西市の緑あふれる広大な敷地に立つ「日本医科大学千葉北総病院」。国内でも早期からドクターヘリを導入して搬送までの時間を短縮し、「プリベンタブルデス(防ぎ得た死)」を減らすことに努めてきた同院。加えて、特に心臓血管外科や脳神経外科の手術では豊富な実績を持ち、紹介患者を受け入れるなど、地域の高度急性期医療を担う病院。また、成田国際空港が近いことから外国人患者の受け入れ体制も充実。国際医療推進室を設置して、英語、フランス語、中国語などの通訳スタッフが対応しているのも特徴だ。さらに、2020年4月には認知症疾患医療センターを設置し、今後ますます需要が高まる認知症治療の拠点として地域の医療ニーズにも応えていく体制を整えた。そんな同院の別所竜蔵院長が大切にするのは、一人の患者のために病院スタッフが一丸となって診療にあたり、きめ細かくサポートする「All for One」の精神。そんな別所院長に、同院の役割やめざす病院の在り方について話を聞いた。(取材日2022年5月19日)

病院の成り立ちについてお聞かせください。

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当院は、日本医科大学の4番目の病院として1994年に開設されました。日本医科大学は歴史的にも救命救急医療に力を入れており、当院でも開設当初から地域中核病院としての機能を基盤に「救命救急、急性期脳卒中、循環器救急などの高度急性期医療」を展開しています。ドクターヘリ事業も早くからスタートさせ、さらには、ヘリが飛べない夜間帯をカバーするラピッドカーも運用しています。医師が現場に向かうことで迅速な初期診療が可能になり、病院の受け入れ体制をしっかりと整えることができ、搬送に時間がかかることによって発生する「プリベンタブルデス(防ぎ得た死)」を減らすよう努めるなど、救急医療の向上に取り組んできました。さらに、2015年には地域がん診療連携拠点病院となり、がんの集学的治療ができる病院として地域で重要な役割を果たしています。そのような中で、地域の皆さんの期待に応えられる病院であることを大切にしています。

特色のある診療について教えてください。

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救急医療では、高度急性期医療に対応する病院として患者さんを迅速に搬送する体制はもちろんですが、搬送後に専門性の高い診療を提供できることが特徴です。救命救急センターでの外傷治療、循環器部門での心筋梗塞や大動脈解離の治療、脳神経部門での脳卒中治療など、それぞれのチームが技術を生かし、質の高さにこだわった対応を行っています。特に、心臓血管外科と脳神経外科の精密な手術は当院の大きな強みです。また、私の専門でもある心臓血管外科では、手術結果を収集したデータベースを活用し、手術を受ける患者さんの年齢や既往歴、術前の検査データなどによって、術後にどのようなリスクがあるかを詳細にご説明しています。

がん診療にも力を入れていると伺いました。

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各診療科で専門性の高いがん治療を提供しています。例えば、消化器外科では食道、胃、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓などそれぞれの臓器を専門とする医師が在籍し、幅広い領域をカバーしており、内視鏡や腹腔鏡などを使った低侵襲治療にも積極的です。また、がん診療の柱となる手術、化学療法、放射線治療に加えて、緩和ケアにも力を入れています。その中で、地域の医療機関からの紹介も受けるなど地域がん診療連携拠点病院として、地域の先生方との連携も大切にしています。手術治療が必要な患者さんをお引き受けし、治療を終えた後はかかりつけの先生にお戻しする。特に、がん患者さんは手術をして終わりではありませんので、定期的に当院で検査をしながら、もともとの生活習慣病などはかかりつけの先生が診察する「二人主治医制」をとっています。当院での治療後すぐに自宅に戻るのが難しい場合には、近隣の病院と連携してスムーズに転院できる体制も整えています。

病院運営で大切にしているのは、どのようなことでしょうか。

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現在は複数の疾患を抱える患者さんが増えていますので、たいていは一つの診療科だけでは治療が完結しません。心臓手術を受ける方に重度の糖尿病があったり、がんの既往歴があるなど、複雑な診療が求められています。そのため、診療科の垣根を越えて患者さんを診ていくことが重要です。私が大切にしているのは、一人の患者さんをスタッフが一丸となってサポートする「All for One」の姿勢です。例えば、大学病院の使命は「臨床・教育・研究」の3本柱ですが、今の時代にはそれにプラスして医療安全と感染制御が求められます。当院は感染症指定医療機関ではありませんが、新型コロナウイルスの流行拡大を受けて重症感染者の対応にもあたりました。受け入れにあたってはフロアのゾーニングや清掃など、あらゆるスタッフの協力が必要です。大変な経験でしたが、一つの問題に対し一致団結できるスタッフたちの姿勢こそが当院の自慢だと改めて感じました。

最後に今後の展望をお聞かせください。

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実力がある診療科をどんどん伸ばしていく「攻めの医療」を実現していきたいと考えています。その一つとして、ロボット支援手術を導入しています。現在は、泌尿器科での前立腺がんや消化器外科の胃がんや大腸がんの手術が対象ですが、今後はほかの臓器や診療科の手術にも活用する予定です。それに、ロボット支援手術といっても100%安全とは言い切れません。ですから、当院の特徴である診療科の垣根を超えて、万が一のときのバックアップ体制を病院をあげて整えることで、より安全で安心な手術につなげるのが大切だと考えています。また、救命救急については、これからも当院が最後の砦である意識を持ちながら、しっかりと続けていきたいと思っています。今後もさらに力を入れていきたいですね。

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別所 竜蔵 院長

1988年日本医科大学卒業。榊原記念病院、日本医科大学付属病院を経て、英国St Thomas' Hospitalの心臓外科で研究に携わる。2007年に日本医科大学千葉北総病院心臓血管外科部長、2013年教授就任。2020年4月より現職。専門分野は心臓血管外科、後天性心疾患、大動脈外科、弁膜症、冠動脈疾患、不整脈。日本外科学会外科専門医。日本胸部外科学会心臓血管外科専門医。

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