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医療法人成和会 北大阪ほうせんか病院

(大阪府 茨木市)

冨士 武史 院長

最終更新日:2021/11/29

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継ぎ目のない医療で地域を支える

茨木市や高槻市周辺住民の救急医療や手術のほか、一部かかりつけ医のような役割を担う「医療法人成和会 北大阪ほうせんか病院」。長年、地域に根差した診療を行ってきた同院では、2019年介護事業を中心に行う豊泉家グループのもとで新体制となり、ますます医療の充実を図っている。急性期から回復期までの継ぎ目のない治療はもちろん、同グループ内での連携でシームレスな医療を展開しているほか、整形外科では大阪大学医学部附属病院の医師と連携して質の高さにこだわった手術を実施し、泌尿器科、内科、歯科口腔外科では各領域で専門の医師や歯科医師、スタッフをそろえてレベルの高い包括的な体制を整えている。また、新型コロナウイルス感染症の流行下では急性期病棟1棟すべてを専用病床に変えて対応。大規模な受け入れと同時に、しっかりとゾーニング工事を行うことで一般外来の患者にも配慮。「レベルの高い医療の追求はもちろん、急性期から回復期まで安心して入院、通院してもらえる病院でありたい」と話す冨士武史院長に、これまでの病院の地域における位置づけや注力する診療、今後の展望などを存分に語ってもらった。(取材日2021年11月1日)

病院の成り立ちと地域における位置づけについて教えてください。

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当病院の歴史は古く、1943年に開設されて以来、長く地域の方の健康を支えてまいりました。2019年4月には北大阪警察病院から北大阪ほうせんか病院へと事業譲渡により名称を変更し、茨木市だけでなく、高槻市、箕面市、摂津市からも多くの患者さんがお越しになります。茨木市において、当病院は公的な役割に近い使命を担っており、入院療養や回復期のリハビリテーションなどの急性期後の医療提供を行っているほか、救急患者や新型コロナウイルス感染症患者の受け入れも積極的に実施しています。特に、新型コロナウイルス感染症に関しては、当初48床受け入れとされていたところを60床まで増やし、急性期病棟の1つを丸ごと専用病棟としました。通常の外来や回復期病棟とは完全に違う病棟で、またスタッフも分けているため、新型コロナウイルス感染症以外の患者さんにも安心して受診いただけると思います。

こちらの病院の強みを教えてください。

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当病院の特徴は、急性期治療から回復期リハビリテーションまで途切れない医療を提供できる点です。脳血管疾患や骨折、脊髄損傷などの患者さんに対しては治療だけでなく、日常生活における動作の再習得や寝たきり防止などを目的としたリハビリテーションが大切です。当病院には85床を有する回復期リハビリテーション病棟が備わっており、医師や理学療法士など多職種が共同で作成した治療計画に基づいたリハビリテーションを行っています。また介護事業をメインに手がけている豊泉家グループの中の医療法人が運営する病院ですので、同法人内のほうせんか病院と連携することで緩和ケアや療養病棟までのシームレスな医療につなげることも可能です。院内には地域連携部を設置し、予防、医療、介護に関するご相談を承っているほか、病院と病院、病院とクリニック、病院と介護施設などで連携し、患者さんのお住まいの近くで円滑な医療を提供できるよう努めています。

力を入れている診療分野について教えてください。

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当病院に通う患者さんの多くは高齢者であることから、特に整形外科には注力しています。圧迫骨折、股や膝の人工関節、脊椎疾患、腰椎変性すべり症など、特にご高齢の方に多い疾患の治療を得意としています。整形外科治療の特徴として、各器官ごとに専門知識が必要となる点がありますが、当病院は大阪大学医学部附属病院と密接な関係を築いており、手やリウマチ、股関節・膝関節、脊椎疾患など、各分野のスペシャリストが来て指導・手術を行っているため、精度の高さにこだわった治療を提供することができます。また、さらなる骨折を起こさないために早期リハビリテーション、筋力の衰えを防止するための体操指導、DEXA法を用いた骨密度検査に基づいた骨粗しょう症治療にも注力しており、ロコモティブ症候群予防にも取り組んでいます。人生100年時代となって、誰もが活躍する社会を実現するために、地域の方々が元気に動ける健康づくりをめざしています。

新しく医師を迎え入れ、充実度が増した診療科も多いそうですね。

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泌尿器科では2021年4月から常勤医師を迎え入れました。内視鏡による手術を得意としており、一般的に腎臓結石や尿路結石治療で行う衝撃波破砕では腎臓の機能が落ちやすいというデメリットがありますが、内視鏡手術ができるようになったことで、より低侵襲な治療が行えるようになっています。また、前立腺肥大症では新しくレーザー治療を導入し、抗血栓薬を飲んでいる方でも手術を受けることができるようになりました。ほかにも、内科では糖尿病を専門とする常勤医師を迎え入れ、教育入院ができるようになります。当病院は以前から内視鏡センターを設置し、大腸がんや胃がんの内視鏡治療に注力しています。さらに、歯科口腔外科では歯科手術の合併症で切れた神経をつなぐといった難易度の高い治療が行える歯科医師も迎えており、QOL向上をめざした治療から、がん予防、専門性の高い治療まで幅広く提供しています。

最後に、今後の展望と読者の方へメッセージをお願いします。

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私自身はずっと急性期中心の病院で勤務してきました。手術などの治療を終えても日常生活に戻れない患者さんは多く、回復期や慢性期の病院を探すことは非常に大変でした。以前は患者さんのその後を心配に思うことも多かったのですが、こちらの病院に来てからは手術後までしっかりと見守ることができるようになり、医師としてよりやりがいを感じています。「患者さんが安心して過ごせる病院」を提供することはわれわれの使命でもあります。2026年には280床すべてを建て替える計画をしています。新病院では整形外科の脊椎外科手術分野や、内科の内視鏡治療分野において、さらに内容を充実させ、より多くの患者さんを支えていける施設にし、また今回の新型コロナウイルスのような医療危機にも対応できる安全な医療施設をめざしたいと考えています。工事中はご不便をおかけすることもありますが、これからもこの地でできる限りの医療を提供し続けていきます。

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冨士 武史 院長

1976年大阪大学医学部卒業。大阪府立病院機構やJCHO大阪病院(旧大阪厚生年金病院)などの勤務を経て、2020年1月から北大阪ほうせんか病院の院長に就任。脊椎疾患治療を得意として、数多くの手術を執刀。また高齢者に対してロコモティブ症候群対策を広く呼びかけ、予防にも注力する。日本整形外科学会整形外科専門医。日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医。日本リウマチ学会リウマチ専門医。

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