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医療法人成和会 北大阪ほうせんか病院

(大阪府 茨木市)

冨士 武史 院長

最終更新日:2025/06/13

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早期の社会復帰をシームレスに実現する

茨木市や高槻市周辺住民の救急医療や手術のほか、一部かかりつけ医のような役割を担う「医療法人成和会 北大阪ほうせんか病院」。長年、地域に根差した診療を行ってきた同院では、2019年介護事業を中心に行う豊泉家グループのもとで新体制となり、ますます医療の充実を図っている。急性期から回復期までの継ぎ目のない治療はもちろん、同グループでの連携でシームレスな医療を展開しているほか、整形外科の脊椎脊髄センターでは大阪大学整形外科脊椎グループの医師と連携して質の高い手術を実施し、泌尿器科、内科、歯科口腔外科では各領域で専門の医師や歯科医師、スタッフをそろえてレベルの高い包括的な体制を整えている。また、新型コロナウイルス感染症流行下では、多くの入院患者に対応。「2024年から2026年にかけて病棟の耐震・設備改修を実施し、より快適な医療環境を整えると共に、安心して入院、通院してもらえる病院でありたい」と話す冨士武史院長に、これまでの病院の地域における位置づけや注力する診療、今後の展望などを語ってもらった。(取材日2021年11月1日/再取材日2025年4月1日)

病院の成り立ちと地域における位置づけについて教えてください。

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当院の歴史は古く、1943年に開設されて以来、長く地域の方の健康を支えてまいりました。2019年4月には北大阪警察病院から北大阪ほうせんか病院へと事業譲渡により名称を変更し、茨木市だけではなく、高槻市、箕面市、摂津市からも多くの患者さまがお越しになります。茨木市において、当院は公的な役割に近い使命を担っており、回復期リハビリテーションなどの急性期後の医療提供を行っているほか、脊椎の変性疾患や泌尿器疾患など高齢者に多い疾患の治療とともに、誤嚥性肺炎や骨折などの救急患者の受入れも積極的に実施しています。

こちらの病院の強みを教えてください。

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当院の特徴は、急性期治療から回復期リハビリテーションまで途切れない医療を提供できる点です。脳血管疾患や骨折、心疾患などの患者さまに対しては治療だけでなく、日常生活における動作の再習得や寝たきり防止などを目的としたリハビリテーションが大切です。当院には、135床を有する回復期リハビリテーション病棟が備わっており、医師や理学療法士など多職種が共同で作成した治療計画に基づいたリハビリテーションを行っております。当院のリハビリテーションの特徴として、脳血管疾患や運動器疾患だけではなく、心筋梗塞治療後や心不全治療後の心臓リハビリテーションを行っていることです。国立循環器病研究センターと密接に連携し、急性期治療後の在宅復帰に向けて、スムーズな流れを作っています。

力を入れている診療分野について教えてください。

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当院の患者さまの多くは高齢ですから、特に整形外科に注力しています。中でも、圧迫骨折、人工股・膝関節、脊椎疾患、腰椎変性すべり症などの治療を得意としています。大阪大学医学部付属病院と密接な関係を築いており、骨粗しょう症やリウマチ、股関節・膝関節、脊椎疾患など各分野のスペシャリストが診療を行っているため、精度の高さにこだわった医療が提供できます。特に2025年1月から開設した脊椎脊髄センターでは、新しく導入した手術関連機器を駆使して、北摂地域で多くの手術実績があります。また、さらなる骨折を起こさないための早期リハビリテーション、筋力の衰えを防止するための体操指導、DEXA法による骨密度検査に基づいた骨粗しょう症治療にも注力しており、ロコモティブ症候群予防にも取り組んでいます。人生100年時代となり、誰もが活躍する社会の実現のため、地域の方々が元気に動ける健康づくりをめざしています。

新しく医師を迎え入れ、充実度が増した診療科も多いそうですね。

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泌尿器科では2021年4月から常勤医師を迎え入れました。内視鏡による手術を得意としており、一般的に腎臓結石や尿路結石治療で行う衝撃波破砕では腎臓の機能が落ちやすいデメリットがありますが、内視鏡手術ができるようになったことで、より低侵襲な治療が行えるようになっています。また、前立腺肥大症では新しくレーザー治療を導入し、抗血栓薬を飲んでいる方の手術を受け入れることができるようになりました。他にも、内科では糖尿病を専門とする常勤医師を迎え入れ、教育入院ができるようになりました。当院は以前から内視鏡センターを設置し、大腸がんや胃がんの内視鏡治療に注力しています。さらに、歯科口腔外科では歯科手術の合併症で切れた神経をつなぐといった難易度の高い治療が行える歯科医師も迎えており、QOL向上をめざした治療から、がん予防、専門性の高い治療まで幅広く提供しています。

最後に、今後の展望と読者の方へメッセージをお願いします。

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私自身はずっと急性期中心の病院で勤務してきました。手術などの治療を終えても日常生活に戻れない患者さまは多く、回復期や慢性期の病院を探すことは非常に大変でした。以前は患者さまのその後を心配に思うことも多かったのですが、こちらの病院に来てからは手術後までしっかりと見守ることができるようになり、医師としてもよりやりがいを感じています。「患者さまが安心して治療を受けることができる病院」を提供することはわれわれの使命でもあります。リノベーションに伴い、2025年にはMRI・CTが新しくなり、2026年には新しい手術室がオープンします。新病院では整形外科の脊椎外科手術分野や、内科の内視鏡治療分野において、さらに内容を充実させ、より多くの患者さまを支えていける医療施設をめざしたいと考えています。まだ少し工事があり、ご不便をおかけしますが、これからもこの地でできる限りの医療を提供し続けていきます。

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冨士 武史 院長

1976年大阪大学医学部卒業。大阪府立病院機構やJCHO大阪病院(旧大阪厚生年金病院)などの勤務を経て、2020年1月から北大阪ほうせんか病院の院長に就任。脊椎疾患治療を得意として、数多くの手術を執刀。また高齢者に対してロコモティブ症候群対策を広く呼びかけ、予防にも注力する。日本整形外科学会整形外科専門医。日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医。日本リウマチ学会リウマチ専門医。

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