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医療法人北辰会 天の川病院

(大阪府 枚方市)

中倉 兵庫 病院長

最終更新日:2022/01/25

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地域の人々に貢献できる病院をめざして

枚方市にある「天の川病院」は、地域に根差した医療を提供してきた「有澤総合病院」が移転とリニューアルを機に名称変更した、地域の中核的な役割を担う病院だ。1フロア100床を有する大規模な血液浄化センターを備えるほか、幅広い診療科を標榜し、急性期医療から在宅医療に至るまで地域に住まうすべての人々の健康に寄り添う医療を提供している。2021年に病院長に就任した中倉兵庫先生は「専門性の高いスタッフが協力し合うことで大きな力となり、そこへ患者さんが加わることでより良い医療がめざせる」と話す。一人ひとりの個性を「彩」とし、患者とスタッフが密に連携する様を示す、「織彩(おりいろ)」という言葉を指針としている同院がめざす医療とはどんなものか、詳しく話を聞かせてもらった。(取材日2021年12月10日)

まずは、病院の成り立ちについてお聞かせください。

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当院は、1955年に故有澤源蔵氏が有澤医院を開業し、地域の皆さまのニーズに合わせて有澤病院、社団有恵会有澤総合病院へと発展してまいりました。その後、事業譲渡を経て2021年に医療法人北辰会天の川病院と名称変更し、宮之阪駅から徒歩5分の場所に移転しました。名称を「天の川」としたのは、当院が立地する枚方近辺が日本における七夕伝説、天の川伝説の発祥の地といわれることにちなんでいます。また、七夕の短冊に用いられる青・赤・黄・白・黒の5色をもとに七夕をイメージしたコンセプトカラーを病棟と窓の一部に使用しています。さらに、5色のもとになった陰陽五行説に基づいた基本方針のもと、「患者さんのことを第一に考えた医療を行い、患者さんに心安らかに医療を受けていただける病院」をめざしています。

リニューアル後、変化した部分はありますか?

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何よりも「地域の皆さまのために」を考え、外来フロアはスムーズに診察と検査を受けていただける配置になっており、病棟内も行き来がしやすくわかりやすい動線になっています。もちろん、新型コロナウイルス感染症が流行する中でもありますし、「人が密集しない外来」、「陰圧、ゾーニングに基づいた動線を確保した病室と血液浄化センター」をめざすことで感染症対策を徹底しています。また、災害対策もさらに強化し、ライフラインの供給が止まった場合でも病院に必要な機能を維持し、透析治療が継続できるよう水や自家発電を確保しております。そのほか、新たに小児科を開設し、内科・外科をはじめとするさまざまな診療科、在宅医療を発展させ、地域に貢献できる病院をめざしています。

透析治療に尽力されているそうですね。

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当院は1フロア100床の血液浄化センターを有しており、お子さんから高齢の方まで、年齢を問わずに多くの透析患者さんにご来院いただいております。また、より患者さんに寄り添った透析治療をめざし、バスキュラーアクセス部門が設けられておりますのでシャント造設術などの治療も受けていただくことが可能です。車いすへの対応や送迎も行っていますし、透析患者会も組織されており、皆さまの要望を取り入れることができる体制にもなっています。もちろん透析治療に限らず、他診療科とも連携しておりますので、合併症への対応もスムーズです。透析治療は日常に組み込む必要がある治療ですので、より快適に治療を受けていただけるように、今後もさらに発展していきたいと考えています。

そのほかの診療分野に関してはいかがですか?

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リウマチ・膠原病に関しては、専門の医師による適切な診断、治療を行うとともに、皮膚科や整形外科などと連携し全身の管理を行っています。リウマチは個々の患者さんによって原因や症状が違うため、診断、治療が困難な病気です。長期通院しているにもかかわらず症状が改善されない場合も多いので、お悩みの場合には一度ご相談いただければと思います。また、地域包括ケアにも注力しており、ご自宅や介護施設への復帰支援を行っています。「自分が心から落ち着く場所に帰りたい」と願うのは、すべての人の願いだと考えています。その願いに応えるのに必要な支援を行うため、外来診療と入院診療が密に連携できるような体制を整えました。もちろん在宅での療養は簡単なことではありません。しかし、患者さんやご家族の願いがある限り、それに寄り添って地域に貢献していくことがわれわれの使命です。

それでは最後に、今後の展望についてお聞かせください。

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当院の特徴は、クリニックよりは大きく、大規模病院よりは身軽なこのサイズ感だと思っています。大きすぎないということは、変化を大きな力にできるということ。日々発展する医療をより良い形で皆さまにお届けできるよう、われわれは立ち止まることなく学び、進化し続けなくてはいけません。また同時に、地域の皆さまの思いに耳を傾け、寄り添うことも、医療施設として大切なことでしょう。単純に専門性の高い医療を提供する場所というだけでなく、当院に関わるスタッフ、患者さんが持つ願いが混ざり合い、美しい「織彩(おりいろ)」となっていけばこんなにうれしいことはありません。今後も安心し、信頼していただける病院をめざして、身を引き締めてまいりたいと思います。

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中倉 兵庫 病院長

大阪医科大学出身。小児の血液浄化を専門に小児医療に20年以上携わり、現大阪医科薬科大学小児科の臨床教育教授を務める。2016年、有澤総合病院血液浄化センター長就任後は、透析治療に携わる傍ら、新病院建設、医療安全対策や災害対策に取り組む。2021年のリニューアルを機に「天の川病院」病院長に就任。地域の人々を大切に、急性期医療から在宅医療に至るまで患者の「生きる」に寄り添う医療をめざしている。

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