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社会医療法人 弘道会 守口生野記念病院

(大阪府 守口市)

西川 節 病院長

最終更新日:2024/03/08

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高度先進医療をめざし、地域密着にこだわる

守口市で地域に根差した医療を展開している「守口生野記念病院」。社会医療法人弘道会グループの基幹病院として、同法人内の病院やクリニック、介護医療院、老人保健施設、在宅看護など30を超える豊富な施設との密な連携を実現。医療から介護まで一貫してカバーし、シームレスな医療・介護を実現することで地域医療に貢献している。「地域に密着した医療を提供しながらも、高度先進医療の最前線でありたい」と話すのは、病院長である西川節(にしかわ・みさお)先生。診療では、守口市、枚方市、寝屋川市、大東市、門真市、四條畷市、交野市と北河内2次医療圏を担う急性期病院として24時間365日体制で救急患者の受け入れを行い、中でも、脳脊髄疾患、心臓血管疾患、ロコモティブシンドロームに注力し、脳卒中や脊椎脊髄疾患、心臓血管不整脈、骨粗しょう症リエゾンチームなどを分野化して専門性を高めた診療を実施。大阪公立大学や大阪医科薬科大学との連携も深く、地域医療を取り入れた実践的な初期研修を行うなど人材育成に力を入れるほか、人材交流にも努めている。今回、同病院の特徴や注力している診療などについて話を聞いた。(取材日2023年12月19日)

病院の歴史や地域での役割についてお聞かせください。

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当病院は、1980年に理事長の生野弘道が「守口生野病院」として創設いたしました。当初は脳神経外科を中心とした病院としてスタートし、その後診療科を増やしながら高度先進医療を取り入れた急性期病院として進化発展するために、改革に力を注いできました。2006年10月に「守口生野記念病院」に名称を改め移転し、現在はICU8床を含む199床の病床を有する急性期病院として24時間365日体制で救急医療に取り組み、地域医療貢献をめざして日々奮闘しています。診療科では内科、外科、整形外科、循環器内科、心臓血管外科、泌尿器科、眼科、リハビリテーション科、小児科など幅広い診療に対応し、病院やクリニック、老人保護施設などを擁する弘道会グループの一員として、地域に根差した医療や介護を行なっています。「安心・信頼・貢献」を基本理念に掲げて、地域の皆さまを大切に、皆さまに安心して受診していただける病院をめざしています。

中でも注力している診療は何ですか?

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特に脳脊髄、心臓血管系疾患、ロコモティブシンドロームに注力しています。地域に密着した病院でありながらも、臨床の最前線でありたいというのが当病院の思い。MRIやCTなど先進の診断機器、脳血管・心臓血管撮影室、クリーンルームを含めた手術設備、集中治療室などの設備はもちろん、職員も専門の知識や技術を備えたエキスパートを育成しています。医師、看護師、リハビリテーションスタッフ、メディカルソーシャルワーカー、薬剤師、栄養士など多職種が一つとなって「脳卒中センター」「脊椎脊髄センター」「心臓血管不整脈センター」「骨粗しょう症リエゾンチーム」といった専門チームで診療にあたっています。脊椎脊髄の手術では手術顕微鏡・ナビゲーションシステムなどを用いた低侵襲な手術を心がけ、神経機能回復をめざして脳神経外科医が手術します。また骨粗しょう症リエゾンチームでは、予防啓発や健康づくりなど地域活動にも取り組んでいます。

専門化したチーム医療やスピーディーな診療が強みだそうですね。

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重症者の受け入れや緊急手術にも素早く対応するにはチームの力は欠かせません。例えば、当院ではアプリを使って救急の連絡を各部署に通達。患者さんが到着する前から人員確保、検査、薬剤、手術などの準備を行い、迅速な治療へとつなげています。日頃から診療科を越えたコミュニケーションを心がけ、訓練やシミュレーションも徹底して行っています。そういった成果もあり、より迅速な投与が必要な超急性期脳梗塞のt-PA静注療法においては到着時より1時間以内の投与完了が可能です。超急性期血栓回収術症例にも多く対応しており来院から80分以内で治療を開始することができています。また脊椎脊髄分野でも当日中の検査・診断・結果説明を心がけています。専門の医師が診療していますので治療の選択肢も即座に提案することができます。大きな総合病院と異なり紹介状の必要もなく、患者さんとの距離が近いのも特徴です。いつでも頼っていただきたいですね。

シームレスな医療・介護の提供に力を注いでおられます。

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脳血管障害、急性期心筋梗塞や骨折などのあらゆる病気は治療や手術すれば終わりというわけではありません。その後リハビリテーションや通院、介護や在宅治療など全てがシームレスに行われてこそ、患者さんに安心が提供できます。当院では病院での診療活動だけでなく、疾患予防、生活習慣病予防の啓発活動にも力を入れており、予防やリスク回避といった前方支援からリハビり、訪問診療、看護、介護や栄養サポートなどの後方支援体制まで整えています。さらに、弘道会グループは地域連携推進法人に指定されており、急性期病院、医療介護院、老人保健施設、特別養護老人ホーム、在宅診療・看護まで揃っており、シームレスな医療介護の提供を行っています。弘道会の4つの急性期病院はそれぞれの病院の特色を生かして連携することによって総合的な医療を提供するとともに、急性期だけでなく在宅治療や介護が必要となった際もしっかりと支援できることが強みです。

最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

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当病院は、地域密着でありたいと中規模の病院であることにこだわって診療を提供してきました。その一方で中規模病院には珍しく初期研修の受け入れを実施し「次世代の人材育成」にも取り組んでまいりました。人材を育てることが、長くこの地域への貢献につながると考えているからです。研修では大阪医科薬科大学と連携してより実践的な地域医療について学んでもらっています。また大阪公立大学とも人材交流・学術活動を中心に密に連携し、高度な医療の提供に努めています。脳脊髄疾患、心臓血管疾患、ロコモの分野でより高度な先進医療の提供をめざしていきます。国産の手術支援ロボットや新しい治療法の開発利用といった分野でも、治療の前線にいる当病院がそれらの治療法の実践の中心的役割を果たしていければと考えています。病院のデジタル化、AI活用で、患者の皆様にとっても利用しやすく、職員も生き生きと働ける病院をめざして歩みを進めてまいります。

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西川 節 病院長

1987年大阪市立大学医学部(現・大阪公立大学)卒業、1994年大阪市立大学大学院修了。同年7月から大阪市立総合医療センター脳神経外科に勤務。2001年大阪市立大学大学院医学研究科脳神経外科の講師。2006年米国North Shore University Hospital, New Yorkに留学。2010年守口生野記念病院で脳神経外科部長兼脊椎脊髄センター長に。2013年より現職。医学博士。

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