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社会医療法人ペガサス 馬場記念病院

(大阪府 堺市西区)

馬場 武彦 理事長

最終更新日:2022/09/05

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急性期治療から職場復帰までをサポート

急性期医療からリハビリテーション、在宅療養、復職支援まで、同医療法人グループ内の施設が支援する『ペガサス・トータル・ヘルスケアシステム』を構築する「社会医療法人ペガサス 馬場記念病院」。大阪府の地域医療支援病院として「かかりつけ医」である地域の開業医師を主役とした医療を大切に、クリニックでは対応しきれない症状のみ受け持つ体制を敷いている。馬場武彦理事長の専門分野でもある脳神経外科領域の診療に強みを持ち、脳卒中ケアユニットを12床設け、t-PAや血管内治療など「時間との闘い」とされる脳血管障害治療に24時間365日対応、復職までの支援を行う。同病院が行う「地域医療」について話を聞いた。(取材日2021年8月24日)

貴院の歴史や特色を教えてください。

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当院は1984年に病床300床で開設した、さまざまな疾患に対する急性期医療を中心とする総合病院です。その中で当グループで最初に開院した「馬場病院」からの伝統を継ぎ、脳神経外科疾患の救急を得意としています。『ペガサスの約束』という名の当院の理念は「はりつめた瞬間(とき)も、案ずる時間(とき)も、そしてゆるやかな日々(とき)も、ともに過ごします」。当院では脳卒中の患者さんが多いこともあり、急性期からリハビリテーション、在宅療養や復職へ向け、当グループが有す病院・クリニック・訪問看護・作業所などが一気通貫で支援する『ペガサス・トータル・ヘルスケアシステム』を構築してまいりました。私たちはこれを“継続ケア”と呼び、当院の最も大きな特色だと考えております。なお復職支援では患者さんが元のお仕事に戻るという目標はもちろん、当医療法人内で働いていただけるよう雇用創出にも取り組んでいます。

地域のクリニックとの連携にも力を入れていると伺いました。

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当院は地域の開業医の先生方との連携を非常に大切に考えており、大阪府の地域医療支援病院として承認を受けています。例えば当グループの訪問看護ステーションをご利用いただく際も、指示書は必ず地域の先生方から提出していただきますし、当院に送迎バスがないのは地元のクリニック・診療所への通院を促すため。かかりつけ医である先生方を中心にした上でクリニックでは対応できない症例のみを私たちが受け持つようにしています。その際にご活用いただいているのが「ペガサスカード」。事前に患者さんの情報を共有してもらい、緊急時にはこのカードを提示していただくことで救急搬送から受け入れまでスムーズな対応を可能とするシステムです。また先ほど申し上げた『ペガサス・トータル・ヘルスケアシステム』には地域連携の側面もあります。

特に力を入れている診療などはありますか。

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もともと強みを持つ脳外科では、急性期の脳血管障害の専門病床である脳卒中ケアユニットを12床有しています。脳梗塞発症から4時間以内に可能な薬物療法「t-PA」、血管内手術、どちらも24時間365日対応しております。今後も脳外科領域に限らずさまざまな急性疾患に対応していくとともに、そこに発生するリハビリテーションや職場復帰などへの支援を今後はさらに突き詰めていきたいと考えています。また当院では勤務医師たちが取り入れたいと考える新しい医療や医療器具があれば、モチベーションアップにもつながると考え、なるべくゴーサインを出すようにしています。このほか患者さんが病気にならないよう健康情報などをお伝えするセミナー・研修会や企業等に出向いての出張・ウェブ講演会、広報誌の発行なども積極的に行っています。

スタッフさんが生き生きと働き、病院の雰囲気が明るいですね。

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当院では職員みんなが楽しく働ける「働きやすい職場」をめざし、20年以上前から職員が利用できる院内託児所を設け、病児保育や学童保育などの整備にも力を入れると同時に、新人研修や福利厚生の充実化などにも積極的に取り組んできました。また、医師の業務に関しても過酷な労働にならないよう注意を払いながら、「同じ効果が期待できるなら可能なかぎりジェネリック医薬品を使う」以外は、病院経営の観点での指摘などは最小限にとどめ、伸び伸びと診療にあたってもらっています。患者さんからいただいたさまざまなご意見に関しては、私がいったんそれを受け取り、より良い体制づくりに生かしているほか研修等を通じてフィードバックしています。私が直接スタッフに「こうしてほしい」など意見するよりも、こうした積み重ねを繰り返すことで病院全体のレベルをさらに高まっていくと考え、実践しています。

地域の方々にメッセージをお願いいたします。

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「急に手足が動かなくなった」という場合でも、救急車を呼ぶのをためらい、ひと晩様子を見ていたという患者さんが少なからずいらっしゃいます。脳卒中は時間との闘いで、t-PAは発症4時間以降は治療適応外となりますし、血管内治療は24時間といわれますが早ければ早いにこしたことはありません。「寝てれば治る」は手遅れとなってしまう可能性が高いため、遠慮なく救急車を呼んでください。医療への期待・要求もどんどん高くなっている昨今。いざというときもそうでないときも、きちんと患者さんに寄り添える医療・看護はもちろん、当院の大きな特徴である継続ケアと地域連携をトータルで提供できる体制づくりをしています。

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馬場 武彦 理事長

1983年九州大学医学部卒業。同大医学部付属病院脳神経外科、米大学で客員研究員を経験したのち、1992年馬場病院および馬場記念病院の副院長に就任。1994年に医療法人ペガサスを設立し、理事長に就く。1996年に馬場記念病院院長に。2010年より社会福祉法人風の馬理事長も兼任。2021年4月にリニューアル開校したペガサス大阪南看護学校学校長も務める。職員の働き方改革や福利厚生などにも力を入れている。

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