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医療法人藤田好生会 堺フジタ病院

(大阪府 堺市中区)

大窪 博 院長

最終更新日:2026/09/18

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地域包括ケアを通して頼られる病院をめざす

泉北線・深井駅から徒歩1分、「堺フジタ病院」は1970年の開院以来、半世紀以上にわたって地域の医療を支えてきた。時代の移り変わりとともに、地域の医療ニーズや医療を取り巻く環境が変化する中、現在は一般病棟、療養病棟に加え、地域包括ケア病棟を備え、急性期病院からの患者の受け入れや在宅療養支援に力を注いでいる。地域包括ケア病棟では、患者の状態に合わせて、骨折などの治療後に自宅へ戻るために必要なリハビリテーションを提供。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が連携し、運動機能、嚥下機能の回復まで支援する。医療ソーシャルワーカーも在籍する地域連携室が中心となって、患者の生活環境などを踏まえた「オーダーメイドの退院支援」にも取り組んでいる。高齢者の転倒や肺炎、体調悪化などの救急にも対応し、地域住民にとって身近な病院としての役割を担う同院。周辺エリアに高度急性期病院が集まる中、地域包括ケア病棟のさらなる充実をめざしている。「地域医療において自分たちの役割を果たす病院でありたい」と語る大窪博院長に、地域に根差した医療にかける思いや同院の強み、今後の展望などを聞いた。(取材日2026年8月13日)

地域での病院の位置づけや役割を教えてください。

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1970年に開院した当時は「藤田外科」という名称で、救急も含めて地域のさまざまなニーズに対応していたそうです。その後、時代の変化や地域の医療環境の変化などに伴って、回復期・地域包括ケアにより注力するようになりました。一般病棟、療養病棟、さらに住み慣れた自宅や地域での患者さんの暮らしをサポートする「在宅療養支援病院」として、地域包括ケア病棟を備えているのが当院の特徴です。一般病棟では救急搬送の患者さんや外来受診の患者さんを受け入れ、療養病棟では寝たきりや体力低下などで長期の入院が必要な患者さんに対応しています。地域包括ケア病棟では、堺市立総合医療センター、ベルランド総合病院、大阪労災病院といった堺市内の高度急性期病院から、多くの患者さんを受け入れています。グループ内に介護老人保健施設とグループホームがあり、施設への入所が必要な患者さんに対してスムーズなご案内が可能です。

地域包括ケアにおける強みはどのような点にありますか?

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長期間の入院に対応できる点は、患者さんのメリットになると思います。急性期病院の場合、入院は通常、2週間程度に限られますが、地域包括ケア病棟では最長2ヵ月程度の入院が可能です。例えば、骨折で入院された場合、受傷前に歩いておられた方なら、2ヵ月あれば機能の回復が見込めるため、おうちに戻られるまでサポートできる点が強みです。規模は大きくないものの、リハビリテーション科には理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が在籍しており、嚥下能力の回復までを含めて患者さんの状態に合わせたリハビリを提供できます。さらに、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医、日本循環器学会認定循環器専門医の資格を持つ医師が、新たに診療を担当するようになりました。入院患者さんの中には、例えば骨折で入院された方であっても、持病の内科疾患を抱えておられるケースも多く、そうした患者さんにもしっかり対応できます。

地域連携についての取り組みを教えてください。

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「オーダーメイドの退院支援」を掲げており、患者さんに合わせたサポートの提供に努めています。同じ疾患で入院されていても、一人住まいか、ご家族との同居か、お世話をされる方が近くにいらっしゃるかどうかなど、退院後の環境はそれぞれに違うのが現状です。認知機能の個人差も大きく、中にはご自宅に戻ることが難しいという方もいらっしゃいます。退院に向けてそうした状況をしっかり把握し、必要な方についてはさまざまな病院や介護職との連絡・相談、介護保険の申請などが欠かせません。当院では、在籍する医療ソーシャルワーカーが各機関と連携しながら、その患者さんに合った退院サポートを提供しており、転院、退院、在宅診療の依頼の際などは、地域連携室のスタッフが対応しています。また、グループ内の介護老人保健施設、グループホームと、月に1回、重症の患者さんの情報共有や看取りなどについて意見交換を行う会も開催しています。

高齢者救急や外来診療にも対応しておられますね。

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当院が救急搬送で対応しているのは、生命に関わるような疾患や外傷よりも転倒や肺炎、体調悪化などの患者さんの数が多いんです。このような、高度急性期病院へ搬送するほど重症ではない患者さんの受け入れは、地域密着型病院の大事な役割の一つなので、今後もしっかり対応していきたいですね。症状としては、腰椎の圧迫骨折や転倒などによる脚の骨折などで搬送される患者さんが多く、手術にも対応しています。また、ご高齢の方にはエアコンが嫌いという方も多く、夏場になると、熱中症や食欲不振で搬送される方が本当に多いんですよ。外来では、運動器の不調や痛みを訴える患者さんにも外来診療で対応しており、リウマチの治療で継続通院される方や、急性期病院での治療を終えてリハビリに来られる方もたくさんいらっしゃいます。なお、最近はマスクの着用が不要という医療機関もありますが、ご高齢の患者さんも多く、当院は引き続き着用をお願いしております。

今後の展望や地域の方へのメッセージをお願いします。

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堺地域では、ここ数年で療養病床の需要が次第に減ってきました。当院でも空き病床が出てきており、今後は地域のニーズが高まっている地域包括ケア病床に、さらに注力すべきと考えています。近年、当院の一駅隣の泉ケ丘に近畿大学病院が移転するなど、周辺に大規模な高度急性期病院が集中している状況です。そうしたエリアにあって、当院が地域包括ケア病棟をより充実させて、患者さんをしっかりと受け入れられる体制を整えることが、地域貢献につながると考えています。「うちの病院が!」と自己主張するのではなく、地域医療の中での自分たちの役割をきちんと認識して、それをしっかり果たす病院でありたいですね。当院は、この辺りでも古い歴史を持つ病院で、患者さんによると開院当時は一面が畑だったそうです。そうした地域とのつながりを大切にして、地域の方に頼りにされるかかりつけ病院、地域に必要な病院であり続けられるよう、精進してまいります。

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大窪 博 院長

1992年防衛大学校理工学部卒業後、海上自衛隊に入隊。その後、実父の病気治療に尽力する医療従事者の姿を見て医師を志し、1999年関西医科大学卒業。同大学附属病院などで人工関節手術や外傷手術やリウマチ治療を経験し、2019年4月より現職。患者を自身の家族や友人と思い、親身な診療の提供を信条としている。日本整形外科学会整形外科専門医、日本リウマチ学会リウマチ専門医。

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