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社会福祉法人恩賜財団 京都済生会病院

(京都府 長岡京市)

吉田 憲正 院長

最終更新日:2023/07/27

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幅広い医療に対応する地域の中核的な病院

京都府南西部、乙訓地域の中核的な病院として歴史を重ねてきた「済生会京都府病院」。2022年6月には、西山天王山駅から徒歩5分という交通至便な場所に新築移転を果たし、「京都済生会病院」として新たなスタートを切った。広々としたスペースが確保され和の色彩で統一された院内には、先進の医療機器を多数導入。救急医療から健診まで、質・量の両面において医療レベルが大幅に向上し、「地域完結型医療の拠点としてふさわしい環境が整いました」と吉田憲正院長は胸を張る。また、コロナ禍や移転準備の過程では多くの困難にも直面したというが、院内では情報をオープンにして共有し、知恵を出し合って課題解決に向かう前向きな気風が育まれてきたそう。「地域の皆さんや開業医の先生とも、これまで以上の関係性が生まれています」と吉田院長は語る。地域からの期待も大きい新病院での診療環境や、地域医療の中核的存在としてめざす役割について話を聞いた。(取材日2023年3月16日)

最初に、移転の経緯をお聞かせください。

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当院は1929年に京都市北区で診療を開始。その後、建物の老朽化や誘致を機に1983年に長岡京市今里南へ新築移転してからは、乙訓地域の公的医療機関として地域の健康や医療を支えてきました。ただ、幹線道路や鉄道網からはやや離れた場所にあり、通院の便があまり良くありませんでした。移転から30年以上経過し、建て替えなどを模索していたところ、現在の場所が開発されることに。そこで中村直登前院長が長岡京市などと協議を重ね、新築移転が決定しました。ここは西山天王山駅から徒歩5分程度で、高低差の少ない歩道橋が当院の2階までつながっています。また、当院の移転に合わせて「長岡京はっぴぃバス」の路線が拡大し、より多くの路線から当院にアクセスできるようになり、市内全域から通院しやすくなっていると思います。さらに病院のすぐ横は京都縦貫自動車道の長岡京インターチェンジですので、乙訓地域外からもアクセスしやすくなりました。

急性期医療に関する診療環境が、格段に向上したそうですね。

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手術室が4室から6室に、また高度急性期病床が8床から12床に増えました。救急室には感染症専用の診察室も併設しています。高度急性期医療で活用される血管造影装置については、脳神経外科専用のバイプレーンシステム、アブレーション治療など循環器専用に加え、患者さんが移動することなく血管造影とCT撮影を行えるIVR-CTも新たに導入。救急搬送が重なっても診断・治療までスムーズに進みやすくなりましたね。実際、インターチェンジが近いこともあり、京都府南部や亀岡方面からの救急搬送が増えています。それから、整形外科では2D透視や3D画像撮影機能を備えた先進の術中イメージングシステムと術中CT装置を新たに導入。脊椎疾患を専門とする医師も着任し、大学病院とも連携しながら安全性に配慮した専門的な手術を実施しています。さらに、内視鏡も2室から4室に増えたので、治療はもちろん、人間ドックでの検査数も増やせています。

ホスピタリティーの充実も、新築移転ならではのメリットですね。

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新病院では病室の46%が個室です。今、急性期病院では在院日数が短縮傾向にあり、「短期間の入院なら落ち着いた環境で療養したい」と考える患者さんも多く、病棟によっては個室から先に埋まることもあります。全ベッドの床頭台にはタブレットがはめ込まれ、患者さんの状況を伝えるピクトグラムが表示されます。スタッフはそこから情報を確認できますし、患者さんも今日の予定などを閲覧できます。体温などもその場で電子カルテに登録可能です。それから、当院では分娩や小児医療にも力を入れていて、産科病棟は全室が個室で、小児科病棟と同じフロアに。嵯峨美術大学によるホスピタルアートも施され、お母さんやお子さんが和やかに過ごせる環境が整っています。外来では専用アプリでの呼び出しサービスもあり、待ち時間を好きな場所で過ごすことができます。病院の外観は勝竜寺城をイメージし、院内も「和」や「京都」を感じさせるシックな色合いが特徴です。

地域医療においては、どのような役割をめざしておられますか?

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乙訓地域では、これまでも地域医療圏内での役割分担が形成されてきましたが、新築移転により当院の診療機能が向上したことで、より活発な連携を展開していきたいですね。地域の医療はなるべく地域内で完結する、そのためにも、急性期医療はなるべく当院で提供できる体制を拡充していく必要があります。実際に、腎臓内科では透析のベッド数を増やし、プロトコルを作成。日常的な腎機能の確認は開業医の先生が行って、異常があれば当院へご紹介いただくという流れを整えています。また、循環器内科でも心房細動などに対するカテーテルアブレーションの受け入れ体制が充実したことで、以前なら京都や大阪の病院へ紹介されていた患者さんが、当院に紹介されるケースが増えています。専門的な医療については高次医療機関に紹介する場合もありますが、その必要性の見極めも含め、当院ならではの役割を果たしていきます。

これからの展望をお聞かせください。

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地域の中核的な病院として住民の皆さんに気軽に頼っていただける「風通しの良い病院」、話しやすく何でも相談できる病院でありたいと考えています。今回、「患者総合サポートセンター」という窓口を新たに開設。外部医療機関との橋渡しや、入退院、医療や福祉に関するさまざまな相談を一手に引き受けています。「どこへ聞けばよいかわからない」という場合も、まず来ていただければ担当者が適切に対応しますし、他部署とも連携して解決にあたります。当院の職員は、新型コロナウイルス感染症への対応や移転準備を経験する中で、職域を越えて情報を共有し、課題の克服に取り組む意識を高めてくれています。2023年3月に実施した「済生会フェア」でも、各部署が多彩な体験・相談コーナーや、行政・外部企業と協力した企画を実施し、多くの皆さんにご参加いただけました。「顔の見える」病院として、これからも地域とともに歩んでいきます。

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吉田 憲正 院長

1980年京都府立医科大学を卒業後、同第一内科入局。ルイジアナ州立大学医学部への留学や、武田病院消化器内科部長、京都府立医科大学消化器内科学講師を経て、2008年より京都第一赤十字病院副院長・消化器センター長を務める。2019年より現職に就任、新築移転をけん引し現在に至る。専門は消化器内科学や内視鏡診療。京都府立医科大学臨床教授、京都消化器医会副会長。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/4万1800円~

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