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医療法人京都翔医会 西京都病院

(京都府 京都市西京区)

飯田 洋也 院長

最終更新日:2023/06/05

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新築移転で地域を支える診療機能がより充実

京都市西京区、国道9号と桂川街道の交差点の一角に新築移転した「西京都病院」。病院としては珍しい、シックで和風モダンな外観がひときわ目を引く。急性期医療を中心に、西京区内で半世紀にわたり診療を続けてきた同院は近年、地域の医療ニーズの変化に応じて慢性期医療にも注力。さらに今回の新築移転では、回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病床を新たに設けた。飯田洋也院長は、「急性期の治療から在宅復帰への橋渡しを行い、さらに在宅療養の支援や看取りまで、法人内の施設と協力しながら、地域の皆さんに安心感のある医療を提供していきたい」と語る。また、インターネット予約やAI予診、電子カルテなどの運用を開始し、スムーズな受診システムや臨床現場の業務軽減に取り組む一方で、院内のアメニティーやスタッフによるコミュニケーションを重視し、患者も職員も安らぎを感じられるような環境づくりに力を入れている。取材では、新病院の特徴や地域医療においてめざす役割、若い世代のニーズをくんだ診療内容など、同院の新たな姿について、飯田院長にじっくりと話を聞いた。(取材日2023年4月17日)

病院の歴史と、新築移転の経緯をご紹介ください。

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当院は1958年に西京区の御陵溝浦町で医院としてスタートし、1968年には100床の病院となりました。その後規模を拡大し、2000年には現在の199床となりました。当初は急性期医療に力を入れていましたが、近隣により規模の大きい高度急性期病院が複数あることから、そちらで治療を終えた患者さんを受け入れるようになり、慢性期医療や長期療養にも力を入れていました。ただ、建物の老朽化が進んだことや、移転先の土地のオーナーさんとのご縁もあって、2023年3月には現在の場所へ新築移転。新たな環境で診療を始めたところです。新病院は国道9号と桂川街道の交差点に面していて、車でのアクセスはとても便利になりました。以前の最寄りである桂駅からは少し離れましたが、桂駅の東口と桂川駅を結ぶ送迎バスを運行しています。以前から通院してくださっている地域の方に加え、少し離れた地域の方も受診しやすくなったのではないでしょうか。

新病院には、どのような特徴や利便性がありますか?

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まず、外観ですね。よく「ホテルのようですね」と言われますが、京都らしく和風でモダン、地域の景観ともなじむ外観になっています。院内も木目調の壁や間接照明を取り入れ、待合ホールにはアート作品や観葉植物も配置して、ホテルのロビーのような雰囲気に。長期入院されている患者さんも多いので、病院らしさをなるべく抑えて患者さんやご家族に和やかな気持ちになってほしいです。それから、外来では新たにインターネット予約とAI問診を導入しました。AI問診は待合室にあるタブレット端末からでも、インターネット予約時にはご自身のスマホやパソコンからも入力できます。院内ではスタッフもお手伝いしますよ。入院内の混雑や待ち時間を減らせますし、問診内容は電子カルテに転送されるので、非常に便利ですね。今回、一部の病棟では検温などのデータを電子カルテに自動登録できるシステムも導入しており、業務の効率化につながっています。

では、新築移転を経た現在の診療方針をお聞かせください。

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ご高齢で病気になると、急性期の治療だけでなく、体力を取り戻すまでの療養や、場合によっては介護や終末期医療まで、連続して必要になることもあります。そこで当院では「診断、治療、在宅、介護、看取り」という一連の医療やサポートを、切れ目なく提供したいと考えています。高度急性期治療を受けた患者さんを受け入れ、体調が戻るまで回復期リハビリ病棟や地域包括ケア病棟で療養やリハビリをしていただく。その後ご自宅に帰っても、連携先として法人内に訪問看護や訪問リハ、介護部門がありますし、あるいは高齢者施設で過ごしていただき、再び体調を崩すことがあれば当院で治療を受けてもらえる。こういう仕組みがあれば、地域で安心して暮らせるでしょう。当院の地域連携室では社会福祉士のスタッフを増員し、近くの病院・医院や法人内施設と連携しながら、転院や在宅復帰、自宅での療養や介護がうまくいくようにこまやかな支援を行っています。

外来診療を中心に、新たな試みも始めているそうですね。

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整形外科では以前から外傷や骨折、加齢に伴う関節の痛みなどを診療していますが、新たに肩専門の外来、スポーツ整形の外来を設け、より専門性の高い治療を始めました。消化器外科では肝臓疾患の外来を行っているほか、高度急性期病院と連携しながらがん治療にも取り組んでいきます。また胆石や鼠径ヘルニア、痔といった働き盛り世代に多い良性疾患の治療に力を入れ、鼠径ヘルニアでは週末を利用した1泊2日の手術が可能です。また、内科や消化器内科、整形外科、肛門外科では一部の曜日で夜診を始めたので、日中はお忙しい方も受診しやすくなったと思います。なお消化器内科では内視鏡治療や検査に力を入れ、消化器がんや肝臓・胆道・膵臓疾患の治療も可能です。また人工透析も当院の強みで、新病院では4階に広々とした専用施設を設置しました。入院透析や専門性を要する各種透析、シャント管理、旅行中の透析などにも対応しています。

今後の展望と、地域の方へのメッセージをお聞かせください。

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新病院への移転に伴って、救急の受け入れなど診療体制の充実を図ったほか、SNSを用いた情報発信にもチャレンジ。院内の活気が高まり、自発的に学ぶスタッフも増えてうれしく思っています。新病院では職員の食堂もとてもおしゃれになりました。若いスタッフも増えていますので、今後は教育体制を充実させ、専門性をもつ看護師なども増やしていきたいです。一方でITを活用した業務軽減なども進めて、スタッフが明るく和やかな雰囲気で患者さんを迎える病院にしていきたいですね。待合フロアには患者さんのご案内を専門で行うスタッフもいますので、わからないことがあれば気軽に声をかけてください。「診断、治療、在宅、介護、看取り」の中核となるべく建物・中身ともに進歩していますので、京都市西部や乙訓地域の若い方にも「西京都病院」を広く知っていただき、地域で安心して暮らしていくための医療のパートナーにしていただきたいですね。

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飯田 洋也 院長

2000年滋賀医科大学卒業。同大学医学部附属病院外科で研鑽を積み、恵佑会札幌病院、明和病院などで消化器外科診療の知見を深める。2014年関西医科大学外科学講座助教、2016年より滋賀医科大学外科学講座助教、講師を経て2020年に准教授。2023年3月より現職。専門は肝胆膵外科。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器病学会消化器病専門医。

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