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医療法人仁真会 白鷺病院

(大阪府 大阪市東住吉区)

田部 茂 病院長

最終更新日:2026/05/18

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腎・尿路を一貫して診る透析専門病院

大阪市東住吉区の「特定医療法人仁真会 白鷺病院」は、1974年に透析医療を中心に開院して以来、腎臓病・泌尿器疾患に特化した医療を展開してきた専門病院だ。現在は近隣に5つのサテライト診療所を展開し、日常の外来透析は通いやすい施設で、入院や精密検査、シャントトラブルには同院が対応。地域の透析医療を支える存在となっている。腎臓内科では慢性腎臓病(CKD)の早期介入に注力し、透析回避をめざす。一方、泌尿器科では2009年に導入したレーザーによる経尿道的尿路結石除去術(TUL)を中心に、前立腺肥大症や膀胱がんなど幅広く対応。さらに血管外科がシャント管理を担い、経皮的血管形成術(PTA)といった手術で透析の継続を支える体制を整える。各診療科が連携し、保存期から透析導入後まで切れ目のない医療を追求している点が特徴。こうした医療を支えるのが、腎臓・泌尿器領域に精通したスタッフの存在である。「患者さんの小さな変化を見逃さないようにしている」と語るのは、田部茂(たなべ・しげる)病院長。透析医療を軸に、生活の質まで見据えた地域密着型の医療を実践する同院の取り組みについて聞いた。(取材日2026年4月20日)

こちらの病院の概要や地域での役割についてお聞かせください。

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当病院は1974年に透析医療を中心として開院し、1977年には多人数供給装置による血液透析、1981年には腹膜透析を導入してきました。現在は2019年からオーバーナイト透析にも対応し、患者さんの生活に合わせた治療を行っています。大阪市東住吉区を中心に、平野区・阿倍野区・天王寺区といった南部地域を主な診療圏としながら、堺市や八尾市など市外から来院される方も少なくありません。また近隣には外来血液透析を行うサテライト診療所が5ヵ所あり、日常の透析はご自宅から通いやすい施設で受けていただき、入院加療や精密検査、シャントトラブルへの対応は当院が担うという役割分担を行っています。こうした体制のもと、数多くの透析患者さんを支えています。さらに月2回の合同会議や年1回のCT・心エコーなどの定期検査を通じて情報共有を徹底し、地域全体の患者さんを見守る医療を実践しています。

注力する内科・腎臓内科診療について詳しく教えてください。

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腎臓内科では、透析に至る前段階の慢性腎臓病(CKD)に対する治療に力を入れています。透析患者さんだけでなく、その何倍もの保存期の患者さんが通院されており、腎機能をできるだけ長く維持することを重視しています。近年は腎保護作用が見込める降圧薬や糖尿病治療薬の進歩が著しく、これらを適切に組み合わせることで腎機能低下のスピードを抑えることがめざせるようになってきました。実際に糖尿病由来で透析に至るケースは以前より減少してきています。また、地域のかかりつけ医の先生方と連携し、日常管理はクリニックで行いながら、年1〜2回の精査を当院で実施する体制も整えてきました。さらに年3〜4回の腎臓病教室を開催し、医師だけでなく薬剤師や管理栄養士も関わりながら、生活習慣の見直しを含めた包括的な支援を行っています。さまざまな角度から透析を回避するための取り組みを、チーム全体で進めているのが特徴です。

同じく注力する泌尿器科診療についてもご説明ください。

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泌尿器科では、特に尿路結石に対する治療に力を入れています。2009年にレーザーを用いた内視鏡手術を導入し、現在は経尿道的尿路結石除去術(TUL)を中心に低侵襲治療を行っています。これまでに多数の手術を手がけてきており、現在も継続しています。導入初期には兵庫県や奈良県など遠方からの来院も多く見られ、現在でも紹介患者さんが約半数を占めるなど、地域外からの受診も継続して見られます。また東住吉区において入院対応が可能な泌尿器科として、前立腺肥大症や膀胱がん、排尿障害、血尿など専門的な治療から日常的な症状まで幅広い症例に対応しています。さらに、持続携行式腹膜透析(CAPD)に必要なカテーテル留置術も院内で実施しており、腎臓内科と連携しながら一貫した治療体制を整えてきました。尿路系専門病院として培ってきた経験を生かし、地域を支える役割を担っています。

シャント管理に特化した診療部門があるのも特徴的ですね。

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ええ。血管外科では、透析患者さんのシャント管理を中心に診療を行っています。血液透析は安定した血流があってこそ成り立つ治療であり、シャントの維持が極めて重要です。当院ではシャントの狭窄や閉塞に対する経皮的血管形成術(PTA)や外科的手術を数多く手がけるなど、継続的に診療を行っています。他施設で透析を受けている患者さんのシャントトラブルにも対応しており、手術は日帰りを基本としながら、状態に応じて入院治療も行っています。またトラブル発生時だけでなく、3ヵ月〜半年ごとの定期受診やシャントに特化した外来を通じて、予防的なメンテナンスにも力を入れています。さらに、透析患者さんに多い下肢の血流障害に対してはフットケアや血流評価を行い、重症化を未然に防ぐための取り組みも進めてきました。サテライト施設とも連携しておりますので、安心してご相談いただければと思います。

今後の展望や読者の方へメッセージをお願いします。

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今後は慢性腎臓病をより早期の段階から診ていく体制を強化し、透析に至らない医療の実現をめざしていきたいと考えています。腎臓病は自覚症状に乏しく、気づいた時には進行しているケースも少なくありません。そのため、軽度の異常の段階から適切に介入することが重要です。一方で透析が必要となった場合でも、血液透析・腹膜透析・オーバーナイト透析といった多様な選択肢を用意し、患者さんの生活に合わせた治療を提案しています。中でも腹膜透析は通院回数を抑えながら自宅で治療が可能で、仕事や日常生活と両立しやすい方法として、今後さらに広がっていくと考えています。当院は尿路系専門病院として、医師だけでなく看護師や薬剤師などスタッフ全体で知識を共有し、チームで患者さんを支えています。腎臓や排尿に関して気になることがあれば、検査だけでも可能ですのでご相談ください。スタッフ一同で支えていきたいと考えています。

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田部 茂 病院長

1985年大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部卒業後、同大学大学院第一病理学教室修了。同大学泌尿器科に入局し、同大学付属病院のほか大阪市立城北市民病院、市立吹田市民病院で研鑽を積む。2003年仁真会白鷺病院泌尿器科部長として赴任、2010年より副院長を経て、2024年より現職。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医、日本透析医学会透析専門医。医学博士。

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